2008年7月12日
岐阜県 庄川


 最初に言っておきましょう。数こそ出ましたが不本意な結果でした。はい。


 当初は石徹白川か阿知川への遠征を予定していたが、昨年の庄川遠征で年券(※この川の年券は購入日から1年間有効)を買っていたことを思い出し、勿体ないので急遽目的地を変更。


しかし、正直言って最近の庄川は少し気乗りしない。

位置的には結構山奥にあるにもかかわらず、魚影の濃さと渓相の良さ、加えて釣りになる場所が高速のIC降りてすぐという立地(?)条件の良さも手伝って、あまりにも人気があり、朝の5時から釣り始めても先行者に悩まされるからだ。


ついでに、ここ数年やたらルアーの人が増えた気がする。ルアーが投げられた後って、釣れる気がしないのは自分だけ?

加えて土曜日の釣行となれば、さらに事態は深刻。
いくら魚が多い川とはいえ、常に「誰か既に釣った後じゃねーの?」と疑心暗鬼に釣りを続けるのは精神衛生上よろしくない。

そこで、出発前に地図とにらめっこし、新しいポイントを開拓する事にした。ダム上流で有名な支流としては一色川・寺河戸川等があるが、標高の高い山地から流れ出ている支流はいくつもある。
FlyHighFisher式竿抜けポイント算出方程式から(なんだよそれ)導き出された支流2本を明日の最終目的地とし、三重を出発。

ちなみに、高速の深夜割引って原油の高騰を受けて深夜割引が3割→4割になってるのね。白鳥から荘川まで¥350でした。

 深夜1時に道の駅に到着。一人寂しく乾杯。
写真・上からぶら下げてるのはランタン代わりのジェミニUSBライト。名の如くUSB端子から充電できるので、日常生活でも結構重宝している。
サンバイザーに挟んで天井からの間接照明にすれば、眩しすぎない明るさが車中泊には良い感じ。消し忘れて電池切れてもすぐ充電出来るので苦にならない。



ちなみに、駐車場を見渡してみると・・うぬぅ。キャンピングカーや釣りメーカーのシールを貼った車が数台。どう見ても釣り人。ビールを飲み干し、朝5時に目覚ましをセットして就寝。


 翌朝、割と良く眠れたので5時半には着替えを済ませて一色川へ移動。スキー場奥の林道入口付近には車が停まっていない。
「これは期待できる!」・・・と思ってはいけない。普通にチェーンを外し、車で上流へ入っている人がいる可能性が大なのである。

林道を500mほど歩いて入渓。

水温は13.5度。早朝でこれなら少し時間が経てば渓魚にベストな水温まで上昇しそう。

水量も多すぎず少なすぎず、良い感じ。既にハッチがあり、ガガンボやベージュ〜黄色のメイフライ、黒っぽいカディスがパタパタ飛んでいる。

とりあえずイワイ・イワナTレッド#12を結んで(←なんで?)釣り開始。

ピチピチとこのサイズが飛び出してきます。

しかしこの川、「オホホ。ここは絶対デカイのがいるざましょ?」というポイントでは、ほぼ100%反応ないのな。皆が狙いそうな場所は2回も流せば十分ですわ。しつこく狙っても時間の無駄っす。

少しややこしい流れにダウンクロスでフライを送り込んだところ、横っ飛びで食いついてきたアマゴ。流れに乗られてランディングに難儀した。

そういえば、一色川の最上流部でアマゴが釣れた記憶ってあまりない。放流ポイントを変えたのだろうか。
あと、普通にアマゴって書いてますが、庄川って本当はヤマメの川のはずなんですよねー。

参考にストマックを確認。#16〜18の黒〜ベージュの細身のニンフが多数。
フェザントテイルニンフとか沈めてやれば、もっと数が稼げるかも。早朝だからかもしれませんが、テレストリアルはほとんど食われていない。



・・・なんでイワイイワナで釣れるんだ??

ちなみに本日の装備。完全夏バージョンで臨みましたが、釣り初めのみ、水の冷たさ(13度だもん)に少々後悔したものの、少し歩いて体が温まった時点で快適な釣りになりました。
本日の装備はこちら。

 ・シューズ・・・BITE トラウトストリームサンダル
 ・パンツ・・・リトルプレゼンツ リバーパンツ(速乾パンツ)
 ・レッグガード(ゲーター)・・・モンベル ネオプレーンレッグガード


意外と良かったのが速乾パンツ。
帰りの話になるが、レッグガードを外して5分も歩けば殆ど乾いてます。難点は、腰より深い水深に立ち込むと、下着までぐっちょり濡れてしまう事でしょうか。

下着までぐっちょり濡れてしまう・・・下着までぐっちょり濡れてしまう・・・下着までぐっちょり濡れてしまう・・・

あ、ごめん。
このサイトの管理人が20代の女子大生ならハァハァしそうな表現ですが、残念ながら当方30歳の♂です。期待させてゴメンナサイ(←期待してない)

その後もビシビシ釣れますが、やはりサイズが伸びない。あと、チビを含めてアマゴがかなり多い。

加えて、先行者はいないと思っていたものの、砂地に足跡が残っていたので、かなり早朝に人が入っているらしい。川沿いの林道は既に何台も車が登って行くし・・・。


はい、どっこいしょ〜

普通に目が点になったわ。

だって、目の前50mの距離にいきなり入ってくるんだぜ?
少し下流を見れば絶対分かると思うので、確信犯的に入られた感じです。「この川じゃ仕方ない」と割り切るしかないのか。

当然、脱渓する事にするが、林道とは少し離れた場所なので、しばらく餌師の後ろをくっついて釣りあがる。ふと後ろを見ると・・100mぐらいの距離に釣り人の影が二つ(汗)。

時刻はまだ7時です。凄い川だな。だって、自分を含めて200mくらいの区間に4人釣ってるんだもん。

脱渓間近に1匹追加して撤収。

林道入口までに一体何人釣り人を見ただろう。石徹白川クラスの人気がありますね。それでも釣れるんだから人が集まってくるのでしょうけど、ちょっとこの人気っぷりは異常かも。

学校グラウンド裏のポイントでも少しだけ釣ってみる(ここも人気ポイント)。釣れることは釣れるけど、魚がスレ過ぎ。岩魚がフライ見ながら一緒に流れを下るなんて・・・。

個人的に、岩魚はもっと大らかな性格であってほしいんだけど、彼らにとっては死活問題だから仕方ないか。


さて、前日FlyHighFisher式竿抜けポイント探索黒魔術によって導き出された支流へ移動開始。

一色川上流からは車で●●分程の距離。うふふふふ・・。ここからは秘密ですわ〜。

「この辺りから釣れるでしょう」という場所には、他県ナンバーの車がポツポツ停まっている。隠れ沢ではないので当然だが、目指すポイントはここでは無い。

さらに上流へ車を走らせ、先行者の車が無いことを確認し、普通に通り過ぎそうな場所「ここから入る奴はいねーだろ」というポイントから川へ突入。
思った以上に水量も川幅もあったが、頭上を含め木で覆われているので少し釣りにくい。


入渓して一投。・・・・サバッ!
20cm無いぐらいのサイズがフライに飛び出すが、微かな感触を残して逃亡。。


魚が出た場所からさらに奥へ2m。フライを流すと・・・バシャッ!



この勝負貰った!!



ポイント毎に必ず反応がある。しかしサイズがイマイチ伸びない。

断っておくと、大き目のサイズがいないわけではない。水深のある巻き返しにフライを落とすと、ゆら〜っと浮上する影は何度も確認した。
しかし、フライが魚の口に吸い込まれる直前にドラッグが掛かり、見破られる事数回。小型ならそのまま食いますが、流石に2年以上生きた渓魚は警戒心が強い(でないと生き残れんだろうし)

着水したラインの処理をサボってるからこういう結果になるんだろうけど、フライを偽物と見破った瞬間の、さよならロケットダッシュでフライに出てくれたら簡単に釣れるんだろうけどねー。

ここでもアマゴが多い。管理人的に県外へ遠征した際は岩魚が釣りたいという願望もあるので、この支流は見切りを付けて脱出する事に。

車まで戻り、もう一箇所目星を付けておいた別の支流へ移動。別の支流と言っても車で●分ぐらいだけど。
うふふふ・・。今回は釣った場所の説明がやらしいわね〜。



一旦上流部まで車を走らせ、先行者がいないことを確認。
道路から川が見える区間は全て無視し、薮に突入して入渓・・・のはずが、川へ降りるまでに20分。距離にしたら100mぐらいなんだろうけど、崩れやすい足場と傾斜、薮に阻まれ四苦八苦。

滑り落ちるように川へ到着。

角張った小石が川底に敷き詰められた小渓流。写真だと良い感じの流れに見えますが、流れの大半が木で覆われ、陽の光が届かない場所が多いボサ川。

フライのキャストはサイドキャスト・・でも辛く、ボウ&アローキャスト・・・でも攻め切れない面倒な流れ。
水深が深いところでも50cmぐらいだったので失敗したかと思っていたが・・。

ほぼワンキャスト・ワンフィッシュの魚影の濃さ。
しかし、魚を釣るまでが時間が掛かる。

ヒットした瞬間、普通にロッドを立てると、この流れでは頭上の木の枝にバキバキバキッとティップが突っ込んでしまい、枝にラインが絡む。と言うか、竿が折れそう(泣)
愛竿であるSAGE TXL。仮にも7万円オーバーなのでこの状況はちょっと好ましくない。

立ち位置、キャストできる空間、ランディングする場所・・これらを全て考えておかないと、釣りするより絡まった糸をほどく時間の方が長くなる。


ついでに、この流れで多用したボウ&アローキャストだけど、雑誌や本で紹介されてる「フライを指でつまんで」のキャストって、殆ど距離が出せない気がするのは自分だけ?

相当重いフライで無い限り、フライを指で摘まんでのボウ&アローキャストって2m程度しか飛ばん。

管理人はティップからフライラインを50cm〜1m位出して、リーダーとティペットは折り畳んでフライと一緒に摘まんでいる。
この方法だと、3〜4mをノーモーションでキャストできるので便利なのだが、適当にティペットを纏めると親指にフライが突き刺さるので諸刃の剣


「この支流に来ることは2度と無いな・・」そう思いながら、脱渓予定の場所まで釣り上がる。


最終的に数だけはアホ程出ました。朝からのを含めると、軽く40匹オーバー。
しかし、イマイチ不完全燃焼です。
安易に尺クラスを求めるわけではないけど、次の遠征はもう少し大きな魚が狙える場所に行こうかと思う。


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