2008年4月12日 三重県
雲出川(支流・坂本川)


今回の釣りの数日前は、よく雨が降った。


釣行日の前に雨が降るたびに「三重県ではアマゴのことをアメゴ(雨後)と呼ぶぐらい、雨の後はよく釣れる魚・・・」と言い続けてきましたが、もうそれはヤメた。特に坂本川では雨の後、爆釣した記憶が無いからだ。

元々、釣りができる場所が比較的少ないこの川では、雨の後、水が落ち着くころを見計らってかなりの人が川に入るらしい。その多くは地元の餌釣り師の方なのだが、当然、地の利を活かして早朝から釣り糸を垂れる。

 街から車を飛ばし、午前8時ぐらいに釣り場に着いて「今日は結構早く着いたぜ!」と期待して準備をしていると、既に釣り終えて川から引き上げてくる翁達。
ビクを覗かせてもらうと・・・正直いつもビックリするのだが、かなりの確率で皆さん良い釣りを楽しまれている。

結局、「雨後」という言葉がかなり独り歩きしていて、逆にライバルが増えているのである。


つーわけで、今回は人気のある区間を飛ばし、ポイントの新規開拓を目的とした叩き上がり。
放流の上限付近と思われるポイントで準備し、まずは肩慣らし。ハッチが殆ど見られなかったので、フェザントニンフを沈めてみる。無反応。面倒なのでパラシュートに変更(←展開速いなオイ)

ビシバシと・・・コホン、ピチピチと反応有り。放流魚の小型と年越しのチビが半々ぐらいか。

ふと淀みに目をやると、そこには昨年孵化したと思われる稚魚が10匹ぐらい群れていた。

そうそう、ご報告が遅れましたが、安濃川で発眼卵放流した稚魚も無事に生き残り、所々で姿を確認しています。釣行記には書いていませんが、短時間釣りに行った際、偶然調査に来ていた研究室の学生さんとお会いし、捕獲した稚魚を見せてもらう事が出来ました。
その結果、水面上から見て、アマゴの稚魚が判別出来るスキルを会得しましたぞ!( ̄▽ ̄;)
生存率の検証はまだ先ですが、ちょっと期待できそう。

しかし、この川では発眼卵放流を積極的に行っていると聞いた事は無いので、おそらく天然(野生)魚の産卵によるものだろう。



日が高くなってきて、徐々にドライフライへの反応が良くなってきた。

まだ解禁日の放流魚が残っていた。解禁日は午後から雨、そして強めの雨が数回降ったので、うまい具合に拡散したのだろう。

準備運動はこのぐらいにして、一気に上流を目指す。車が1台・・・2台・・・3台・・・皆さん、よくぞこんな所まで(汗)

初夏であれば結構期待できる区間。自分的には結構上流と認識しているが、ここをスタート地点とする。目指すは坂本川の最初の一滴だ!!?


行くぜぇぇぇぇ!


ザバザバ・・ヒット!



バシャ



ピチッ



バシャッ


・・くっ・・なんか小さいのばかりだ。



まだまだ行くよ



ピチ



ピチ



限界です(泣)


午後1時、子供を抱っこする事で鍛えてきた管理人の足腰がついに悲鳴を上げました。

一箇所、完全にルートを誤ったのが最大の原因。巻かなくても良い滝を巻いちまった。滝を越えて少し進んだらすぐ横の林道と入渓点らしき場所(思いっきりミミズの空箱が落ちてた)が合流してたのは泣けた。

そして疲労困憊の体で少し釣りあがり、目の前に現れた20m級の大堰堤。見上げて敵前逃亡、その場で崩れ落ちましたとさ。

ついでに「川の最初の一滴を見る」とかほざいてましたが、通常装備ではまず無理かも。上流へ行くほど水量が安定するというか、むしろ舗装された道路が通ってる、下流の区間よりも水が豊富な感じ。本気で目指すなら登山用の道具が必要になりそう。
原種に近いアマゴが見られるかと期待してましたが、サイズもチビばかり。ついでに放流もされてる感じ(今年かどうかは分からんが)。源流区域だからパラダイスとは限らないのね。

ヘロヘロになりながら車にたどり着き、しばし休憩の後で釣りを再開。

源流(と言えるほど奥へ入ってないかもしれんが)とは異なり、魚の反応は上々。ゆったりと楽しんでいると、目の前に見慣れる物体が出現。


モゴモゴモゴ



キュウゥゥーーン(←管理人のウィークポイントを直撃)




なんか



すごく



面白いものが!



ハバババババババッ


な・な・何これ!?モコモコ! 凄くモコモコしてるわ!!

最初に思ったのは「カワネズミ」
ちなみにネズミと名は付いてもモグラの仲間ね。一度、安濃川でチビアマゴが釣れた際、水中のアマゴに抱きついてきたので(パニックになってフルパワーでティペット切った)覚えていたのだが、尻尾が短かいのでそれとはどうも違う感じ。

ロッドを放り出して待て待て〜☆と追っかけまわす(←やめんかい)。どう見ても泳ぎが達者には見えなかったが、選んで水の中を移動している感じ。

岩場から陸上に上がると・・・。


モゾモゾモゾモゾ・・






遅せぇ!(喜)

多分、ネコちゃんにでも見つかったら瞬殺されそうな動き。陸上より水中の方が速く・安全に移動出来るんでしょう。そして、陸上で手の形を見て気付いた。モグラですね。泳ぐとは聞いてたけど、実際見たのは初めてだった。


必死さが伝わってくる背中

ようやく対岸に辿りたどり着いた後は凄かった。「ザッザッザ」と護岸の土を掻き分け、一瞬で姿を消す。

その間、わずか数秒の出来事。しかし・・穴掘って暮らすって・・何でそんな面倒な生き様を選択したんだろうね。

話がえらい脱線したが、小さいアマゴは沢山釣れたけど、結局天然っぽい魚は見られず。

前回やたら朱点の濃いアマゴが釣れたので、この川の天然魚を見たいなーと思ったが・・・まずは筋力トレーニングからだな・・。


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