2007 3/31 三重県
雲出川


解禁から一週間。
放流された魚達は、ほとんど釣られてしまったのは分かっていたが、通い慣れた川へ出掛けることにした。


雲出川の変な特徴の一つとして、解禁後1週間経つと、人が突然いなくなる事が挙げられる。

放流量が少なく、成魚放流された魚はすぐ釣り切られるってのと、支流が1週間ずつずれて解禁していくためだ。
やる気のある人達は、各支流の解禁ごとに泊まりこんで回っているのだろうか。本当にサッといなくなる。


川に到着し、いつもは入らない比較的下流部から入渓。ぶっちゃけ、いい思いをした事は無いのだが。

周囲が山や林に囲まれており、夏場なら有望なポイントになりえるだろう。テレストリアルの落下もかなり期待できそう。
比較的なだらかな渓相が続き、深めのプール状のポイントも点在する。道路からやや離れていることもあり、車の音もほとんど聞こえないこの流れにフライを浮かべていると、街の喧騒から抜け出し・・・
などとレポートしたところで意味は無い。


なんも釣れんっ!(汗)


一気に釣り上がり、解禁日は大量の放流があったポイントへ。魚影を探すが・・・・ま〜綺麗サッパリ消えてますね。
若干流れが速いところで1匹、盛んにライズしている魚が見えたので、パラシュートダンをキャスト。

どうせ見にも来ない、と思っていたが意外にもポコッとフライに飛び出す。
慌ててしまい、ライン回収に手間取っている間に外れてしまい、このポイントでは終了。

ふとプールの底を見ると、死んだアマゴが2匹。針を飲んでしまったか、リリースの失敗か?
いずれにしても残念だが、毒流されてないだろうな??


今度は一気に上流へ。
一旦車で上流まで移動し、人が入っていない事を確認して下流へ戻る。釣り始めてすぐ、1匹。

何箇所かでは放流魚が数匹単位で残っていたが、いずれも釣るよりタモで追っかけた方が早そうなポイント。当然徹底的に狙われており、無闇に近付くと一目散に岩の陰に隠れてしまう。

途中、むむ!こんな季節なのに、もうクモの糸が・・・と思ったら、天上糸から木の枝に絡まった餌釣り仕掛けだった。
写真中央やや上に写ってるのが見えるだろうか?
手を伸ばさなくても回収できるゴミぐらい、持ち帰えろうや。

解禁1週間とは思えないタフコンディションの中、暇つぶしに水中撮影。水は綺麗なんだけどねぇ・・・。

 

足下に群れていた稚魚を撮影。カワムツかと思っていたが、拡大してみてビックリ。薄っすらとパーマークのある、アマゴの稚魚だった。
確かこの川では稚魚放流はされているが、発眼卵放流はされていないはず。
これが当たり前の事なんだろうけど、自然に産卵できる場所が残ってるというのは素晴らしいことです。

ああぁ・・・それに比べて安濃川に放流したあの子達は今いずこ!?アウアウアァァッァァ(←壊れかけ)


しばらく釣り続け、ようやく魚の反応が出てきた。

プール状の誰もが狙うポイントでの反応は皆無。逆に、張り出した木の枝の下などでは、流されてきたらしい放流魚サイズもポツポツとだがヒット。
しかし、何かに呪われているのか連続でバレる。

一旦ポイントから上がり、昼食を簡単に済ませて別のポイントへ移動。
過去、何度か大物をヒットさせた堰堤の下に入り、粘ってみるが反応なし。ついでだったので水中撮影。

この時は気が付かなかったが、しまったな。写真左に写っているのはアマゴ。ニンフでも放り込めば良かったかも。

その後、チビ数匹と遊びつつゆっくり釣り続け、帰ろうかと思った矢先、フライに黒い影が飛び出した。
フライに触れるか触れないか・・・手には抵抗を感じなかった。きっと、偽物だったとは気が付いていないはず。

ハックルに少しドライシェイクをまぶし、浮き方を変える。同時にティペットにシンク剤を塗り、準備万端。これで無理なら相手が一枚上手なだけだ。

フライを先程よりやや上流へキャスト。ターンするリーダーの形に気を使い、うまくフライがナチュラルに流れ始めた。

グリグリとした感触。
崩れた護岸の隙間に逃げ込もうとするのを抑え、無事ランディング。

どうかこのまま成長し、あの稚魚達の親になれるぐらい、大きくなりますように。


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