7/24 三重県
安濃川
放流地点の絞込みと水温調査のため、安濃川へ久々に行ってきました。
24日当日は、前日まで35度近くあった気温に比べて過ごしやすい日でしたが、それでも午後からは日も出てきて30度程度の夏日。
水温も相当高温になっている事が予想された。
今回は放流予定ポイント1キロ程度下流地点から、水温を計りながらの釣りとなった。
「放流しました・夏越せず全滅しました。」じゃ苦労して発眼卵から放流する意味が全く無い。この季節にこの区間でアマゴが生息しているかは、非常に重要な事なのである。
実際、平成14年ぐらいまでは今回のポイントでも釣れていたので、それほど心配する事は無いだろうと考えていた。
水温24℃。流芯での計測温度です。大丈夫なんでしょうか。
一般的に、アマゴ・ヤマメの生息可能水温は0℃〜20℃、適水温は10℃〜15℃と言われている。山肌から水が染み出して若干水温の低い場所もあるだろうが、快適な環境ではなさそうだ。
一時姿を消していたオイカワは見事に復活していた。その逞しい繁殖力をアマゴにも分けてあげて欲しい。
さらに上流へ進むが、釣れるのはカワムツばかり。水温も23℃と相変わらずアマゴには厳しそうな状況。流れの速い良さそうなポイントにもカワムツが付いていて、アマゴは影も形も見えず。
漁協が無くなり、放流がされなくなった川はこんなものなのだろうか?それとも日中は岩の陰に隠れて出てこないだけなのだろうか?
汗だくになりながら、カワムツを20匹ほど釣った時点でうなだれるように休憩。
タバコを一服して釣り再開。
さらに50mほど釣り、少し水深の深いポイントがあったのでしつこくキャスト。不意に、飛沫が上がった。
グリグリとした振動が手に伝わり、それは一気に底へ突っ走る。ピリピリピリ・・と、ティペットが水を切る感触が、非常にスリリング。何とかして釣り上げたい。多分アマゴだ。
「デカくはない・・が、速い!」
明らかに葦が密集した場所に突っ込んで行きそうだったので、一気に抜きあげた。
抜群の色艶。尾鰭がありえないぐらい鋭角。良かった、アマゴはちゃんと泳いでいた。ちなみに水温は変わらず23℃。
そこからさらに50m程の所で1匹追加。水温変わらず23℃。
アマゴって、20℃以上の環境でも十分生きられるんじゃないかと思う。少なくともドライフライに食いついてくるわけだし。たまたま高水温に強い個体だったのかもしれないが。
とりあえず、放流ポイントの下流でアマゴが生息できる事は分かった。
その他、気になった点。葦がやたら増殖していて、至る所で川へ張り出してきている。水が富栄養化しているか、流れが緩くなっている可能性がある。
魚の隠れ家になって、良いといえばそうなのだが・・・。
放流予定ポイントより上流でさらに2匹追加。夏の安濃川は、どうにかアマゴが住める環境らしい。水温は高いが、横川吸虫の被害もなさそう。写真で見ると少し大きく見えるが、2匹とも10cm位。
台風後の濁り具合も含め、さらなる調査が必要のようだ。
ちなみに、発眼卵はクール宅急便で送ってくれるらしい。出荷時にイソジン消毒も済ませてくれるらしいので、器具の消毒さえすれば、かなり身軽に発眼卵放流を実現できそう。
もう少し費用を捻出して、1万粒放流もありかなと最近考えている(※成魚になるまでの生存率は1割程度だそうです)。