3/27 三重県
雲出川


 神様のイタズラか、日頃の行いの悪さか、狙いすましたように土曜出勤と仕事の関係での一泊出張が重なり、土日が潰れた。
今年の大安トラウトレイクの釣り大会、雲出川某支流の解禁は諦めていた。

特に大安トラウトレイク釣り大会は、準優勝3連覇という、スゴイのかなんだかよく分からん記録がかかっていただけに非常に残念。次回は参加したいと思います。ついでに、今回フライフィッシング部門2位だった人へ・・・。

俺が行ってたら、まぁ3位だったね(←出場してないから堂々と好き放題言える)
ん?「お前が来たところで上位の順位には影響無し」って声が聞こえたような・・??



しかし、日曜日の解禁だけは出張先から急いで戻れば午後から間に合いそうだったので、車にタックル一式を積み込み(それを上司にあたる人の目に見つかり、「何だね?これは?(ニヤニヤ)」とチクリとやられ、気が付きゃ「彼の車に乗る時と荷物入れる時は、竿に気をつけろー!なんか高いらしいぞ!」などと周囲の方達にも『仕事のついでに釣りに来た』という烙印をしっかり押される(泣))仕事を片付けて車をすっ飛ばし、午後2時には雲出川になんとか到着した。

ちょっと浅くなったけど、十分釣りになる状況なのは既に報告したとおり。橋の上から覗き込むと、2匹ほどの魚影が確認できた。
ついでに、相当な量の各種水棲昆虫がハッチしており、ドライでの釣りが楽しめそう。

自主放流用の、アマゴ発眼卵の件もあったので馴染みの養殖業者へ車を走らせたが、「ゴメン!年券今年は置いてない」との事で再び下流へ戻り、アマゴ養殖場で年券を購入。
ついでに発眼卵の販売や放流方法について簡単にお話を聞いた。(自主法流に関するコンテンツは、密かにアップされてたりする。暇な人は探してみれ)

あせる気持ちを抑えつつ、ジャケットをベストに着替えていざ川へ。



ブワ〜〜

足下から舞い上がる、無数のメイフライ、ミッジ、周囲をパタパタ飛び交うカディス。

毎年この川の解禁日は、最もハッチの多い時期にあたるのだが、今年は特に多い。豪雨災害の影響で、生態系に変化があったのだろうか?


サイズは#36ぐらいの極小サイズ。カラーはペールイエロー

川原に到着しただけで、服に大量のミッジが付着している。周囲には餌釣り用のブドウ虫が散乱していて、既に相当いじめられた後のようだ。


8Xのティペットに#16パラシュート・フローティングピューパを結んで釣り開始。

2〜3投目ぐらいに、底の方から反転するように魚が飛び出した。

小型ながら、2005年初の雲出川アマゴ。今年もよろしくお願いします。

毎年ここは大量に放流があるポイントだが、プールが埋まってしまったのでほとんど魚がいなかった。少し下流へ移動。チャラ瀬にもとりあえずフライを入れていくと、まさかと思うような浅瀬でヒット。

そこで、1匹目を釣った場所まで再度、普通なら流さないような水深の浅い場所を探っていくと、予想通り、かなり反応がある。しかし、フライに出るもののフッキングまでは至らない。


毎年解禁時期にお目にかかるメイフライ。
マダラカゲロウの一種だと思うけど、何だろう?シッポを除いて18mmぐらい。

風が止み、ポカポカと暖かい。次の瞬間、恐るべき光景が目に飛び込んできた。

粉雪でも降ってるのかと思うほどのスーパーハッチ。先に紹介した極小ミッジで風景が霞む。その周囲をパタパタ飛び回るメイフライとカディス。
『スゲー』などとバカ面で眺めていると、そよ風が吹いた。そして風向きが少し変わった。

押し寄せる蟲の大群。

「いけない、怒りで我を忘れてる」とか風の谷のナウシカを一人でモノマネしてる場合ではなく、結構ピンチ。


まず、目が開けられない。


ついでに、息が出来ない(←死ぬ)


目は薄目を開け、まつ毛で虫の侵入を塞ぎ、呼吸は鼻呼吸から口呼吸に切り替えて、僅かに隙間に開け少しずつ息を吸う。スヒースヒー。

そんな状況下でもキッチリ釣る。さすが俺。写真撮ってると、カメラに見る見る虫が止まる。

さーて、次行くか!と思った瞬間、未だかつて無い大軍団が襲来。おびただしい量のミッジに囲まれる。

「殺してはダメ。仲間を呼ぶから」「1匹殺しただけで、どうなるか分かりませんからな」とかボケてる場合ではない。
こやつら、既に服の中にも入ってきてる(泣)






み・・・耳に入ったー!!

痒い!しかも、ものスゲー不快感!! 

「耳の中に虫が入った時は、懐中電灯で照らすと出てくるよ」「へー!そうなんだ」そういえば、昔ばぁちゃんがそんな事を言っt


懐中電灯なんて普段持ち歩くか!!!


!!

ゲボガッケハっAyrおPでa/※ッu・・・

”は・肺に入ったーーー!!”(←心の叫び+ボケてる場合じゃない)


退避!退避ー! 総員戦線より離脱せよ! Emergency Emergency ヒガイジンダイナリ ヒガイジンダイナリ




杉花粉ではない

振り返ると、そこには『塊り』が漂っていた。あの中で釣りする奴は多分アホです(テメーの事です)

それも1つや2つではない。いくつものグループがまるで雲のように浮いている。
ミッジを食べる魚が減ったのか、大繁殖したのか原因は定かではないが、多分奴らが全員本気を出せば、人ぐらい窒息死させれるかもしれない。
これはもう、名付けて『窒息ハッチ』

よーし、この呼び方を流行らせよう。みんな、協力してくれ!(←1人でやれ)


ギネスブックで、ミツバチを体に何万匹もくっつけてる人がいましたが、数なら負けない自身がある。しかもこいつら息を吹きかけても取れない。
頭をブンブン振ると、髪の毛から飛び立つ虫がおよそ数百匹。タンポポの気持ちが少しだけ分かった。

キリが無いので、歩いていればそのうち取れるだろうと釣り再開。不思議なもので、50mも移動すれば大群はほとんど見当たらない(それでも通常のスーパーハッチ級の数)。

ナチュラルに流せば高確率で反応があり、見切られてもドライシェイクで少し浮き方を変えてやればヒットする。雲出川では、毎年10pぐらいの稚魚が解禁から釣れるのだが、今年はチビの姿が見えない。流されてしまったのだろうか。

こんな感じの浅瀬でも反応多数。不用意にザバザバ歩いてはいけない。
小さな支流の合流点まで釣りあがったが、満遍なく魚がいるようだった。夏場にしか入らない支流に少しだけ入ると、放流魚が1匹。

5時のサイレンが鳴ったので、切り上げる事にした。釣った時間は3時間少々。300mほどの区間を釣り上がったが、普段は無視するポイントなので、次回は本命の場所へ行きたいと思う。

三重県・東海地方の多くの渓流は、2004年の豪雨災害で大きな被害があったが、自然の再生能力を信じて、ゆっくり見守っていきたいと思う。


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