8/7 岐阜県
庄川


 3ヶ月ぶりの庄川釣行。せっかく年券を買ったのに、今回を入れてもまだ3回。


1年前、まさか結婚するとは思っていなかったからな(重ね重ね言うが、デキちゃった婚ではない)


 前日の夜10時に津を出発して、深夜に荘川道の駅に到着。そのまま車中一泊して翌朝、早朝からの釣りとなった。

奥さん・・?もちろん付いてきました。曰く『川と森の近くで、マイナスイオンをたっぷり浴びながら読書する』だそうです。


まぁ!なんてセレブなご趣味をお持ちだことで!(鼻くそほじりながら)


 毎度スタートダッシュの遅い管理人ではあるが、今回は違った。
携帯の目覚ましで午前5時前に起床→「う〜ん。あと5分・・・」となる衝動をグッとこらえ、道の駅の洗面所で顔を洗い、いざ出発。


最近、熱帯雨林気候のスコールのような雨が三重でも何度か降り、相当増水しているのを覚悟していたが川を見てビックリ。普段と大差ない。

 日中、気温が上がれば釣り辛いのは百も承知。途中のポイントは全て無視して、スキー場周辺まで車を走らせた。

ところが、車が1・2・3・4・・・。今まさに入渓しようとしている人が2名(フライ1、餌1)


ぐぬうぅぅぅ。真夏の朝5時に、もう釣りをしてるなんてなんて暇な奴らだ!(←お前もな)


仕方がないのでスキー場よりやや下流へ藪を掻き分け入渓。

川へ足を踏み入れると、スッスッスッ・・と黒い影が走る。最初、鮎かと思っていた。


#14のパラシュート・フォームビートルを結び、様子見がてらめぼしいポイントだけザッと流していく。
程なく、パシャッとフライが消えて、モタモタした岩魚特有の手応え。
しかし、2mぐらい近くまで寄せてくると、あっさり観念して難なくランディング。

ヒレの丸い、どこからどう見ても最近放流された魚。
こんな時期に、このサイズを放流する意図はよく分からんが、目を凝らすと川底にユラユラと何匹もの魚影が見える。

フライを流すとこのサイズがポコポコ飛び出してくる。
途中すれ違った(自分は釣りあがり、この人は釣り下ってきた)餌釣りの人に聞いたところ、やはり1週間ほど前に放流があったらしい。

 かなり感じの良いおじさんだったが、「放流してたのをたまたま見つけてさ、この1週間で×××匹ほど釣ったよ」との事だった。
来年の解禁まで待ったら、大きく育つのになー・・・とは思ったが、あまりにもニコニコ嬉しそうに話すので、大量お持ち帰りに対する嫌悪感は無かった。全く悪気は無いだろうし、本当に釣りが好きなんだろう。

先程数名の釣り人を見かけたポイントまで釣り上がったので、一旦道の駅まで戻り、遅めの朝食兼昼飯。気温は既に29℃。やはり暑い。

土産を買ったり、ビールを飲んだりして時刻は12時前。奥さんに車の運転は交代してもらい(※ここ最近、深夜に川まで運転するのは自分で、車中一泊してから釣り場についてからの移動と、帰りは奥さんに運転を代わってもらっている。移動の際ウェーダーを脱がなくて良いし、行き道の夜ぐっすり寝ている奥さんのほうが、安全運転できる)朝方、数名の釣り師が入っていたスキー場上流部へ移動。

『じゃ、1時間ぐらいで戻ると思うから、読書なり森林浴なり瞑想なり、テキトーに楽しんどって』
『わかったー。2時間して戻らんかったら、拾いに行くわ!












『(・・・遺体をか?)』

初春に比べ、底石に藻が生えてあまり綺麗ではないが、魚影が信じられないぐらい濃い。#16のパラ・アントを流していくと、高確率で魚影が浮上してくる。

しかもサイズが20cm近い、三重県ならLサイズの魚ばかり。

が、これほどの人気ポイント。やはり簡単には釣らせてくれない。
魚影の濃さに比例して、信じられないレベルのスレっぷり!

フライが着水・・・黒い影がゆら〜・・・・・・見てる・・・見てる・・・・・浮いてきた!・・・・・帰っていった(泣)

何度このパターンを繰り返したことか。
一度見に来て帰っていくのはよくある事ですが、時々かなりの猛者が混じっていて、フライをジッと見たまま、フライと一緒に1mほど下流へバックする奴がいるんですよね。
魚類のくせにムーンウォークとは恐れ入る。


そんなにじっくり見られたら、管理人の汚いフライぐらい、すぐ見破れるって!


ちなみに上の一文、表現方法を少々変えると
『そ・・そんなに・・!じっくり見ちゃっ!!ああっ ・・ダメッ!!私の恥ずかしいのが・・!見えち(強制削除されました)

そんな悪戦苦闘を繰り返し(←どんな悪戦苦闘や)、どうにか釣り上げてみるとやはり放流魚。庄川はいつもこんな時期に大量放流するのだろうか?

 サイズは小型が多いが、フライを学習した魚が多くある意味かなり面白い釣りができたのだが、しばらく釣っていると雷が鳴り始めた。

山の雷は徐々に音が大きくなるのではなく、突然かなり大きい音が近くで聞こえ始める。しばらく様子を見たが収まる気配はなく、どんどん近づいてきてる気がしたので一旦撤収。

かなり釣り上がったと思ったが、林道に上がってみると車まではせいぜい100m。
濃い魚影と、セレクティブな岩魚に熱中して、一箇所に留まっていたらしい。

車まで戻ると、ドアが少し開き奥さんが
『な・・なんかバシバシ当たってきて、怖くて窓開けれやんし、エンジンかけるといっぱい寄ってきてクーラーもつけれへんだ・・』
と言った。

最初何のことかよく分からなかったが、話している最中から車にバシバシと「何か」がぶち当たっている。

「何か」とは通称オロロと呼ばれるアブの一種。吸血性の虫で、人も刺す。

しかし、こちとら釣りを終えてへとへと。一刻も早くクーラーの効いた車内に入りたい。奥さんにエンジンをかけてもらい、クーラーを入れてもらってから、ウェーダーを脱ぎはじめた。

すると、排気ガスの二酸化炭素に反応するのか、10匹ぐらいのオロロが集まってきた。リアウィンドのプライバシーガラスに、バシバシ体当たりをかましている。
黒い色を好むというのは本当のようだ。

あまりにもしつこくバシバシ当たるので、頭にきたので近くの木の枝を拾ってきて追っ払ってみた。


虫けらどもめがっ!俺のライトセーバーをくらえ!!(←木の枝です)




ブンブンブン!  ・・・バシバシバシ


ブンブンブン!  ・・・バシバシバシ



むりむり。






管理人の正体は、実はジェダイの騎士だが(←オイ)こいつらは無理。むっちゃ速い。

隙を見て車の中へ入ったが、エンジンかけたまま休んでいると、常時10匹ぐらいが車を取り囲んでいる。
自分は刺されたことはないが(蚊みたいにすぐ刺さないし、でかいから体にとまったら気付く)刺されるとかなり腫れて、長期間痛さと痒さが続くそうです。

詳しい情報はここを参照。オロロの退治装置もあるらしい。庄川漁協、お一ついかがですか?(笑)

車内で火照った体を冷ましつつ、雷が通り過ぎるのを待つ・・・。しかし、天気は良いのだが入道雲が次々流れてきて、断続的に雷鳴が轟く。

しばらくすると、雷の音がしなくなったので釣り再開。

チビが1匹釣れたが、再び雷が鳴り始める・・・。

無理して釣り続け、ミディアム・レアになるのは御免なので、1時過ぎではあったが潔く撤収することにした。命あってこその釣り、引き際は肝心だ。

帰り道、朝方出会った餌釣りの人が、川の真ん中で長竿を振っていた。

やっぱ、気合が違う。彼らは命賭けて釣ってます。


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