3/21 三重県
櫛田川
久々にやってきました櫛田川。
三重県のフライフィッシングサイトのくせに、この川がまだ一度もFly High Fisherに登場しない事に、疑問を感じてる方もいたでしょう。
理由に関しては近日中にアップされる予定の、櫛田川のフィールド紹介でお伝えしますので、指をくわえてお待ちください(←オイ)
初めてこの川の名前を聞く方のために簡単に説明。
このサイトではまだ一度も登場してませんが、櫛田川は宮川と並んで三重県を代表する清流。
流れはフリーストーンの渓相が多く、比較的初心者向きといえるが、険しい所は当然注意が必要。鮎釣りと共に、アマゴ釣りにも漁協は結構力を入れていて、県外からも遠征してくる人が多い。
宮川は発眼卵や稚魚放流に重点を置いているが、櫛田川は成魚放流が多く、この辺りは魚協の方針に違いがある。
ま、詳しい事はフィールド紹介で。そのうちアップします。
今回久々にこの川を訪れた理由は、コンテンツ用の写真撮影と弟子の稽古のため。
宮川でも良かったが(年券あるしね)安全性を優先して櫛田川に決定。
今回の目標は『とにかく自然の渓流で、アマゴを1匹釣る』つまり、弟子が管理釣り場を卒業するための修了試験みたいなもんだ。
ん? 『お前いつから弟子がいたんだよ』だって?
え? 『彼女の事を格好つけて弟子って呼んでるだけだろ』ですって??
あぁ、そうだよっ!(泣)
すぐ気付いた人は『I'm Fly High Fisher常連さん』を勝手に名乗っていただいてOKです(恥ずかしくて誰も名乗らないね)
まず最初に向かったのは国道166沿いの波瀬地区。小学校付近から釣り上がるつもりだったが、奈良ナンバーの車が2台停まっていたので、場所を移動。
少し下流に移動して、乙栗子(オトグルス)地区に移動するが、橋の上から川を見ると釣り師が2名入っていたのでここも撤収。
さらに蓮(ハチス)ダム方面に移動するが、工事のためか濁りが少し入っていて本流は断念。ロッドを振ることなく、1時間ほどさまよう。
日券を買う時に貰ったマップに、アマゴ釣り大会が16日に開催となっていたので、その居残りでもいないかと思い、ホテル・スメールがある支流中谷川&唐谷方面へ。
餌釣り師が多数入っていたが、人のいない区間を運良く見つけることができた。
水は驚くほど綺麗だが・・
悲しいぐらい完璧な3面護岸の流れの中で、ようやくライズを発見し、釣り開始。川岸まで来ると、10匹ぐらいのアマゴが不規則なライズを繰り返している。
どの川でもよく見るカゲロウ。誰か名前教えて。
ハッチはかなりの量があり、ミッジを中心にメイフライ・カディス・ストーンフライ・さらに陸生昆虫まで飛んでいる。
それを狙ってか、上空では鳥が旋回している。
ものは試しと#16のクイルボディパラシュートを投げると、1発でヒット! しかしばれる。
これはいけると思い、彼女に場所を譲ってタバコを一服・・・。
・・・しようと思ったら、すぐに糸が絡まったので出撃(泣)
お手本を見せるため、目の前のライズを狙う。
カーブキャストで魚の1m上流にフライを投げて、1秒 2秒 3秒・・・
パシャッ!
あっさり1匹目ゲット。一目でわかる放流魚だったが、師匠の面子は保たれた。
ライズのあるポイントは彼女にまかせて、上流の流れがやや強い所を50mほど釣り上がる。
+++省略+++
しかし、何も釣れなかったので帰ってくる(汗)
彼女の方を見ると、やっぱり絡まっている。
ドライで水面を叩きすぎたのか、ライズがかなり散発になっていたので、絡まった糸を切って#18のミッジピューパに変更。
お手本を見せるため、水面直下で何かを捕食していた魚を狙う。
魚の30p左を流すと、インジケーターがスッと動いたのですかさず合わせる。
100%放流魚です
ストマックポンプで何を食っていたかチェックしてみると・・・
真ん中は使ったフライ
意外にも、ほとんどがユスリカ。シャックもチラホラ。このフライで大丈夫と判断し、ロッドを渡す。後ろでタバコを吸っていると、ついに彼女のロッドが曲がった。
『釣れた〜っ!』
『釣れた〜っ!!』
『釣れた〜っ!!!』
聞こえてるって。
彼女に近づく。確認するまでも無い。一目でわかるぐらいカワムツ君だ。
『早く逃がしたりーっ』
『いやだーっ 写真撮ってー!』
『もう、いいやん。アマゴ釣りにきたんやで?』
『撮ってー!』
『撮ってー!!』
『はやく撮ってー!!!』
『わかった、わかった!』
『大きく撮ってー!』
無茶言うな(泣)
頑張って大きく撮ってみました
何が楽しくてカワムツの写真載せなきゃならんのだ。ちなみに彼女はその後、4匹のカワムツを釣り上げた。
もちろん、全てのカワムツの写真を撮らされた。
彼女がカワムツと遊んでいる間に、#20のミッジピューパでさらに1匹追加。
あまりにもフライを投げすぎたので、魚の姿が見えなくなった。そこで再度波瀬地区に移動。
途中、猿が道路を横断。
『猿だー!』
『お猿さんだー!』
見りゃ分かるだろ。
畑の近くに5〜6匹いました。まぁ、魚と猿でこれだけ喜んでもらったら、釣れてきた甲斐はありますな。
小学校の上流にある橋から川に降り、彼女を先頭にして釣り上がる。良い感じの流れで、彼女のフライについにアマゴが飛び出したが、フッキングせず。
しかし、ここからが凄かった。
なんと、全く同じポイントで3回連続でアマゴがフライに出た。おそらく全て同じ魚。
そして、彼女は見事3回連続フッキング失敗。魚も彼女もどっちもすごい。
フライを流すポイントが、いまいちズレていたので再度お手本を見せる。
『速い流れの少し横! 例えばこの辺りを流せば、魚がいたら・・・』
パシャッ!
自分でもビックリするぐらいのタイミング釣れた。この魚はおそらく年越しのアマゴ。ヒレが少し回復していたので多分12月の稚魚放流だと思う。
彼女が再度トライ。諦めの悪さは天下一品だ。
不意に、彼女が『釣れた!』と叫んだ。
どうせカワムツ・・・と思って振り返ると、ロッドが綺麗に弧を描いている。水面下で翻る銀色の魚体は、紛れもなくアマゴ!
『無理するな! 慎重に! ゆっくりと!』 気分は、初めて自転車に乗った息子を見守るお父さん。
ついに、キャスティングもフッキングもランディングも、全て自分でやって自然渓流で1匹釣り上げました。コレには素直にオメデトウと言いたい。
『やったー! 釣れたー! 大きいー!!』
いやー。良かった良かった。こんなに喜んでもらえたら俺も嬉しいねぇ。うん、うん。
『今日釣れた魚の中で、一番大きいーっ!!』
ムカッ!
『次は宮川へ行く!』
ついに彼女も、フライフィッシングの本当の面白さがわかってきたようだ。
来年のホワイトデーは、年券でもプレゼントしようかな?