今まで釣りに関しては『大会』と名前の付くものに出た事が無かった。
メル・クリーガー氏がフライフィッシングの大会(ワンフライなんとか大会。一本のフライで何匹釣れるかを競う大会)出場を辞退した時のエピソードを読んだ事があるが、フライフィッシングにおいて数や大きさを競うのは、どうも気乗りしなかった。
人づてに聞いた話だが、フライに海釣り用の集魚剤を染み込ませたり、スルメの皮を巻き込んだり、インチキをする輩が商品or賞金目当てで来る事もあるという。
せめてフライフィッシングだけは、そんな殺伐とした世界とは無縁であって欲しいと思い、今まで大会なんて出なかったのだが、他の人はどれぐらい釣るんだろう?という疑問と、大安トラウトレイクがマナーのいい釣り場ということもあって、出場を決めた。
この釣り場は、数を釣るにはかなりコツがいる。好成績を収めるのは間違いなく常連客である。突然やってきた客が爆釣できる釣り場ではない。つまり、ルール違反はすぐにばれる。真剣勝負が保障されている。そう思ったから、出場を決めた。
大会は7:00スタート。5:30出発、15分前到着を考えていたが、相変わらずのスタートダッシュの悪さで6:00に家を出た。
誰もいない国道306を駆け抜ける。
7:00ジャストに釣り場へ到着。車停める所が無くて、遠くに駐車してから戻ってきたら、大会がスタートしてしまう(泣)
第一ラウンド場所取り 惨敗
一つ注意しておくと、大安の釣果の6割は場所で決まります。魚がいない所でフライ垂らしても釣れませんから。常連客は、安定して魚が溜まっている(回遊してくる)場所を知り尽くしています。
急いでエントリーを済ませ、魚のサイズ、匹数記入用の紙をもらう。基本的には自己申告。大物は隣の人に確認してもらうという方式。
マネージャーYさん曰く『大安トラウトレイクは紳士的にいきます』
運良く空いていた第2桟橋中央に陣取る。とりあえず写真撮影。
人気ポイント、第3桟橋(事務所前桟橋) 少し見難いかもしれませんが、人と人との間隔は狭い所では1mぐらいか。 できたら自分もここで釣りたかった・・・ |
スタートが遅れたのであわてて用意。
自分の中で一番実績のある、『べた底・ルースニング・ミッジピューパ』で釣り開始。すでに向こうの桟橋では魚が釣れている。急がねば!
開始早々、いきなりヒット! が、数秒でバレる。
スゲー悔しい。一匹の重要度が普段の10倍ぐらいあるように感じる。
2投目、またヒット。今度は無事フッキング。足元まで寄せてきて、不自然にここだけ場所が空いていた理由が分かった。
上の写真のように、この釣り場は浮き桟橋。固定するためのアンカーが数箇所沈んでいる。アンカーと桟橋の連結は鎖なのだが、ワタクシの足元には、ドンピシャでその鎖が張ってありました(泣)
鎖の近くで魚をランディングしようとしたら、糸が切れるのは目に見えている。
魚を掛けたまま、しばらく右往左往。『どうしよう? どうしよう?』魚はこんな時に限って大ハッスル。見事にバレる。
場所も無く、釣り続けるしかないので、、もう一度フライをキャスト。数分後、ヒット! 時間を掛けて弱らせてから、無事ランディング。『このペースで釣れたら、入賞狙えるのでは?』と一瞬思ったが、後が続かない。
向こうの桟橋では、確認できただけで5匹以上釣ってる人が既にいる。自分がいる第2桟橋では、3〜4匹が最高か。いまいちパッとしない。
1時間近く、かなり厳しい状況が続く。
第1桟橋はもっとひどい様子。開始早々にしてほとんど座り込んでいる。
20分に一回ぐらい、小さなアタリがあるが、フッキングしない。時間がダラダラ過ぎていく。不意に、中央奥で釣っていた人達が事務所に撤収。大会に参加していない人だろうか、2人分のスペースが空いた。
迷うことなく場所移動。
足元にまた鎖があるのは、多分気のせいだろう。
幾分アタリは増えたが、第3桟橋の釣れ方とはえらい違い。すでに匹数部門は諦めていた。残すは大物部門(ほとんど運)
インジケーターが『スパッ』と引き込まれ、慎重にランディングした魚は34cm。
写真は撮ってる余裕が無かったです。
結局これが最大サイズ。釣れた数は6匹。第2桟橋の中ではボチボチ釣れた方かな。
大会としては不本意な結果。
釣りとしては楽しめました。
事務所に参加者の一覧が張り出され、回収した紙の結果が書き出されていく。
10匹以上釣ってる人が結構いる。午前中だけでこれだけ釣るのは、慣れていても簡単ではない。サイズは40pアップがチラホラ。50p台はいないようだ。
結果待ちの人たち。
結果発表。
『最多賞は・・・・』
『1位』
32匹
最長サイズ44.5cm
『大物賞と2冠です』
は?
一体何者? 朽木じゃあるまいし、5時間で30匹オーバーって・・・。これだけ釣れたらそら大物も釣れてるでしょう。2冠は必然的な結果だと思った。
2位の人もしっかり20匹以上釣り上げている。会話から察するにどちらも大安の常連客のようだ。
『大物賞・最多賞の○○さんは、大会3連覇です』
は?
自分はしょっちゅう『恐るべし、大安トラウトレイク常連客』と言うが、これほどとは。
優勝商品はオービス・トライデント。ルアー部門も詳しくないのでわからないが、かなり高価なロッドが商品だったようだ。
初参加の釣り大会。結果はやや不満だったが、静かな緊張感があって楽しめた。
機会があれば次も参加しようと思う。
ちなみに、ルアー部門は最多賞で5匹前後だったと思います。他は1匹かボーズ。
2〜4位はジャンケンで決めてました(笑)
大会終了後、第3桟橋は相変わらず満員御礼状態だったので、空いていた第2桟橋一番奥へ移動。どういうわけか一投目からアタリが連発して、30分で4匹ゲット。
釣り大会用に放流されたのか、20cmクラスの小型が多かったが、この場所で5時までの間に12匹を釣り上げました。