3M Scientific Anglers
ウルトラ4 フライライン
(DT−3−F)



箱の写真載せても意味ないですが・・

 最初に言っておくと、特にお薦めというアイテムではございません。かと言ってダメなアイテムというわけでもございません。

つまり、『わざわざレビューするほどの物では無い』というのが結論です。



はい、おしまい。


で終われる訳がない。とりあえず、メーカーが謳っている宣伝の文章をご覧ください。面倒くさい方は太字の部分だけで結構です。

ウルトラ3フライラインが、新たなテーパーデザインを受けてウルトラ4フライラインとしてリニューアルします。
今回のリニューアルの大きなテーマは“浮力”です。近年、ドラグの掛かりにくさから、より低番手のラインが取りざたされていますが、この理論は、ラインが浮いていることを前提としています。多くの場合、ラインの細さのみが取り上げられ、その浮力に関してはあまり語られずにきたのが現状ではないでしょうか。うっかり見落としがちですが、細いラインは、“浮力が弱い”という事を忘れてはいけません。
浮力の弱い=沈みがちのラインは、メンディングなどのライン処理がしにくいだけでなく、流れの影響を受けやすいのでドラグがかかりやすくなってしまいます。そこでウルトラ4は、ドラグ回避の性能を“浮力”と言う視点から捉えた画期的ラインです。具体的には、ティップ径を若干太目にとり、最も沈みやすい先端部分の浮力をアップさせています。その一方で、フロントテーパーを緩く、長めにとることで、キャスティングにおけるパワーの伝達が滑らかになるよう配慮されています。また、WFでは、ヘッド部の長さがウルトラ3より長くなっており、よりロングキャストに対応したデザインが施されています。近代的フライラインの最先端を行く3Mの新作は、他社の追随を許さないプロのアイディアの結晶なのです。

ウルトラ4のリリースにあたって、このラインの特徴でもあるASTコーティングについて改めて説明します。このコーティングはウルトラ3の後期から既に採用されていましたが、このコーティングの特徴を一言で言えば、”乾質”でそれ自体に”潤滑性”があるということです。従来の、或いは、他社のフローティングラインは、シリコンをコーティング素材に混入し、中からそれが染み出してくることで潤滑性を高める構造になっています。しかし、この効果は、はじめの数時間の一時的な効果に過ぎず、その後は、ラインドレッシングを施さなくてはならないのです。
一方、3MのASTは、表面はすべての部分において均一であり、ASTコーティング自体の摩擦係数が非常に小さいことが特徴です。つまり、シリコンの力を借りずとも、それ自体に潤滑性があるということです。さらに、その表面は乾質であるがゆえに、砂などの汚れの付着を防ぎ、いつまでも高い潤滑性を発揮しつづけることになります。また、浮力についても、シリコンなどの力を借りるのではなく、混入されたマイクロバルーンという空気の粒によってより高く水面に浮くことが出来るのです。このASTの製造技術は、石油製品に長けた3M社をバックグラウンドに持つがゆえに成しえる高度な製造技術で、米国で特許を取得しています。
また、ASTコーティングのメンテナンス方法についてですが、乾質性のASTコーティングといえども、汚れた水面で使用すれば、油分などと一緒に汚れが付着してしまうこともあります。そこでもっとも効果的なのが、3Mラインクリーニングパッドを使用することです。この商品は表面が非常に細かいヤスリ状になっていて、ASTコーティングについてしまった汚れを取り除くことが出来るからです。なお、ASTコーティングにはドレッシングは不要ですドレッシングを施すとかえってラインの表面に汚れが付着しやすくなります。ドレッシングを施さなくても十分な潤滑性がありますのでご安心してお使いください。


つまり、要約すれば『メンテナンスフリーで浮力も潤滑性も持続する。ヘタなドレッシングはするな!そのまま使え!』って事になるかと思います。

なんと心強いお言葉でしょう。これぞフライフィッシャーが待ちわびた一品。他社の追随を許さないプロのアイディアの結晶と言い切るぐらいです。コレぐらいの性能は当然かもしれません。



で、ちょっとお話があるのですが・・・。







ごく普通に沈みますけど?



アイタタタタ・・・。

最も沈みやすい先端部分の浮力をアップさせています” あ。・そう?シンクティップのラインを間違えて買ったかと思いましたよ?

でも、クリーニングパッドで軽く水気を拭いて、数回フォルスキャストすればある程度浮力は回復します。スゴイ、スゴイ!さすがマイクロバルーン!

スゴくねーよ。


その程度の浮力なら、ウルトラ3でもシュープリーム2でも、果ては現在バナナの叩き売り状態のケンクラフトのラインでも大差ないと思いますが。


潤滑性に関しては・・・普通(←オイ)
引っ掛かりが無く、滑らかな気もするが、他社のラインと劇的な差は感じられない。耐久性に関しては中々良く、2シーズンほど使っても浮力の低下はあまり見られない。この点は評価できると思う。「乾質」なので、ラインを痛める砂やゴミの付着が少ないためかもしれない。

話は変わりますが、お薦めのツールで紹介しているC&Fのパワーフロート、これはフライラインのドレッシングには最適です。
もったいなくてあまりラインには使っていませんでしたが、普通に沈んでくださるウルトラ4に使ったところ、これが浮く。メチャクチャ浮く!しかもサラサラ滑る!!


で、何の話だっけ? ウルトラ4? あーウン、普通のラインですよ(←どうでもよくなってる)
一番最初は結構よさ気に感じたが、新品のフライラインがよく浮いて滑るのは当たり前の事で、性能の持続力という点では他のラインと大差なし。ウルトラ4を『ウルトラ3です』と渡されて、違いがすぐわかる人はおそらくいまい。このラインのメリットは、その耐久性による年単位での浮力の持続性だと思う。

つまり、過剰な期待はしないほうが良い。

ティップが太くなった影響か、若干ループにトルクが増した。が、これは好みの問題なので良くなったとも悪くなったとも言えない。



結論:値崩れ起こしてるウルトラ3を買うのが吉。

                                             以上!


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