ひげコンサルティング塾
   グループ学習
4.参考資料−有氷常務から入手した資料
【問題:ほろよい酒店の実態把握】

鰍ルろよい酒店の現状
 1.役員構成
取締役社長  有氷(あるこおり) 呑助(のみすけ)(62歳)
中学校卒業後神奈川県の「酔いどれ酒店」に住み込む。
20歳で「酔いどれ酒店」の次女の佐和さんと結婚。
32歳で独立、千葉県に店を構え、30年間でここまでに育て上げた。
社是は「初心、謙虚、思いやり」。
「心を大切にし、努力し頑張れば必ず報われる」が口ぐせ。
情報システムのことはおよそ関心がない。
元気に挨拶、積極的に行動することを求めている。
常務取締役  有氷(あるこおり) 呑太郎(のみ た ろう)(40歳)
社長の1人息子、有名私立大学の経営学部卒業。
営業担当。県内、都内の顧客開発・維持、各支店を回っている。
休日は接待ゴルフに出かけることが多い。
自身は個人的にパソコンを持ち、インターネット、電子メール、ワープロ等に利用
している。
一昨年までは都内の商社に勤務していた。当社に入り、業務全般の流れを把握し、
営業活動とは別に、システム活用の方法を考えてきた。
その結果、給与と経理はソリマチ鰍フパッケージ給与王、会計王を導入した。これ
からさらに情報システムは不可欠と考えている。
社員には落ち着いて、考えて行動するよう求めている。
2児=長女:里香(りか)、長男:角輝(かくてる)の父。
取 締 役  有氷(あるこおり) 佐和( さ わ)(60歳)
取締役社長夫人、経理全般担当
取 締 役  有氷(あるこおり) (さかずき)(38歳)
常務取締役夫人、経理、給与事務
取 締 役  有氷(あるこおり) 呑兵衛(のん べ え)(82歳)
取締役社長の父、名義のみ
 2.資 本 金
  1000万円。
 3.年  商
  約18億円。
 4.最近の動向
  売上は少しずつ上昇、ただし利益は少しずつ低下傾向。
 5.社  員
  約30名、パート・アルバイト約15名。
 6.システム
  本店にパソコン2台、プリンター2台、給与王、会計王導入。
  MO1台(バックアップ用)、ワープロ専用機2台。
  FAX1台、コピー機1台、
  各支店にワープロ専用機が1台、FAX1台、コピー機1台。
  その他、常務個人用にパソコン1台。
  それぞれ単独処理でつながりはない。
 7.ビジネス活動・役割
千葉市に本店・支店を置き、千葉県を中心に、一部都内でビジネス活動。
お酒の業務用小売。
販売の回収は呑助社長が管轄。
購買・支払管理は佐和社長夫人が管轄。
営業活動、新規開拓は常務が管轄。
 8.支店
千葉、習志野、成田、四街道、松戸、市川、佐原、鹿島の8支店、各5名から8名で
営業(受注、配達)事務処理を行っている。
 9.扱い商品
あらゆる種類の酒、ミネラルウォーター、ツマミ類を扱う小売店。
品目は約5000点、その中で動きの多いのは1500点。

10.お客様
レストラン、居酒屋、パブ、スナック、クラブで県内・都内で約600店。
各店の担当が訪問して受注。
受注の記録はFAX、ノートに、出荷の記録は請求明細にある。
顧客の状況は各担当者の頭の中にある。
11.受注
FAXや電話、留守番電話(夜間)で受注。
配送時に次の注文を受ける。
飲食店からの受注は夜11時、深夜2時、朝方5時に集中。
12.請求・回収
月初に前月納品伝票をもとに請求明細書作成。
月初に請求書送付。
宛名書きなどで手間取る。
入金は振込み、集金、自動引き落とし、手形。
13.出荷までの流れ
早朝7時に出社した者は、FAXの受注分をコピー。
留守番電話受注分をノートに書き込み、その後コピー。
コピー分を配送係へ渡す。
配送係は配送品を品揃え(ピッキング)する。
ピッキングしたものは取り出し本数を棚札に書き、在庫を計算記入する。
事務が起票した納品伝票とチェック。
配送、配送時に空容器(空き瓶、空樽)を回収する。
パブ、スナック、クラブなどのお店ではカギを預かって配達、
伝票に空容器本数も記入して置いてくる。
留守番電話の聞きとり者が、慣れてきた頃に辞めるので困る。
14.主な事務処理
FAXの受注分と留守番電話受注分の出荷伝票作成。
最近、一部のレストランで納品予定品を顧客ホームページにアクセスして、
納品物を入力するように要請され、とりあえず有氷常務が処理している。
当日出荷明細一覧、販売日計表を作成。
当日入荷明細一覧、仕入日計表を作成。
上記の明細、日計表は午後4時に締めて本店にFAXする。
本店では全支店の売上、仕入を集計。
15.在庫管理
目でみて管理、商品は現物の先入先出管理をしている。
担当者に任せており、在庫が多いのか少ないのか判断はついていない。
現状では少なくとも10日分の在庫があると思う。
ビールは鮮度管理が必要。
出荷はできるだけ先入先出処理をしている。
ピッキング時に棚札に日付、ピッキング数、出庫者、在庫を記入。
入荷時に日付、入荷数、入荷者、在庫を記入。
毎月、動きの多い商品について棚卸をしている。
棚卸一覧表を作成する。
棚卸の結果、数量が合わないことが多々ある。
16.外部環境の変化
業界内で中小企業には共同配送の動きがある。
2003年9月実施の規制緩和で、あらゆる業態で酒類販売が可能になる。
(人口基準は平成10年9月から段階的な緩和、平成15年9月廃止。
 距離基準は平成12年9月廃止)
レストラン、居酒屋の倒産が増えている。
17.仕入
FAX、電話、EOSで注文する。
毎日10:00〜11:00頃入荷。
納品伝票と着荷物のチェック、数量中心。
受領書に受領印を押印。
商品は商品倉庫へ(先入先出になるよう入れ替え)。
18.支払
請求書の請求明細と仕入台帳の確認。
不明事項、間違いなどの訂正確認。
月末〆、翌月25日振込み。
支払のための、請求書の仕入品明細確認に手間取っている。
19.営業活動
既存顧客は各店で行っているが、どうみても御用聞き営業の域を出ない。
新規開拓は呑太郎常務が担当。自身のバソコンで顧客のPOP作りを支援。
業界内の集まり、異業種交流などの活動で人脈づくりをしている。
20.販売計画
販売計画は毎年昨年実績をもとに、景気の状況などみながら各店別と全店集計を作成している。
その他の計画は特にない。



4.参考資料
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