ひげコンサルティング塾
   グループ学習
4.参考資料−ほろよい酒店 課題説明書
【問題:ほろよい酒店の実態把握】

【インタビューに基づく要件定義課題】
千葉県では県民センターの設備を提供し、中小企業の活性化、人材育成活動を支援・促進して
いる。その活動のひとつに、毎月第2木曜日18:00から開催の異業種交流会がある。これ
まで各社の課題や業界の特徴を紹介し合ったり、講師を招いて、経営について学んできた。


今月9日(木)、あるシステム・コンサルタントを呼んで『ITの上手な活用』と題し、中堅
・中小企業の情報システム化について、講演会・座談会兼新年会が催された。
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講演後の座談会で鰍ルろよい酒店の有氷(あるこおり)常務は急に立ち上がって、「実は当社
はこれまで情報システム化に無関心でした。そこで、このような勉強会を契機に、積極的に情
報化に取り組んでいきたいと思います」と話し始めた。
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「お恥ずかしい話ですが、当社の事務処理は、このパソコンの時代にもかかわらず旧式のワー
プロ専用機を使っている程度で、言ってみれば江戸時代のシステムです。ソロバンは便利です
が、掛け算・割り算となると誰でも出来る訳ではなく、一定の習熟が必要になります。電卓が
登場して、掛け算・割り算は誰でも便利に使えるようになりました。しかし、その場のその時
だけの計算で終わってしまいます。計算結果の情報を早く伝えたり、これまでの記録を自由に
探したり、商品やお客様の情報を共通に利用・活用するにはパソコンが必要と思います」
・・
シンプルで分りやすい有氷常務の説明に、みんなは注目して聞き入っていた。
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「この機会に当社の現状を知っていただき、システム化について皆さまからアドバイスやシス
テム関連の方からは提案をいただけませんか? システム化については真剣に考えています。
正月休みに、ほろ酔い気分で(笑)資料をまとめました。ほろ酔いと言っても、書いてあるこ
とは何もかも率直な事実です。ありのままに書きました。その点、機密は守ってくださるよう
お願いします。ではどうぞよろしくお願いします!」と言って、簡単にまとめた別紙の資料を
各社の参加者に配布し、資料の説明に移った。
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資料の説明を終え、「ハリー・ポッターではないですが、良いシステム提案をいただいて、皆
様と同じ平成の世に、一気にジャンプしたいと思います。どうかよろしくお願いします。ただ
し、ハリー・ボッタクリは御免です(一同笑)」と結んだ。それからは、鰍ルろよい酒店差し
入れのビールとつまみが出され、新年会が始まった。 会は「江戸時代のシステム」が話題に
なり、「うちは明治時代だ」、「明治時代ならいいよ。うちは弥生時代、だって、こんなこと
やってるんだよ〜」などと盛り上がった。
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異業種交流会でシステムに関する仕事をしている企業は下記の3社である。・・
  @SA(システム・アドバンテージ)社
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  ASB(システム・ベスト)社
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  BSC(システム・コンサルタント)社
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各社の参加者は早速、社内の関係者を集め、どのように対応するかを検討した。
その結果、有氷常務に貰った資料の内容を踏まえ、一度インタビューを行って、
インタビューに基づく要件を整理して、提案することとした。
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【課題】あなたがたは各社の関係者です。・・・・・・・・・・・・・・・・・
 1.インタビューを行いなさい。
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   実施にあたってはインタビューの準備、実施時にはRIIF分析を行い、
   実施後インタビューメモを作成すること。
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 2.インタビューの結果を踏まえて要件定義書を作成しなさい。
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   RIIF分析、インタビューメモを活用して作成すること。
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各社の営業担当者は、事前に連絡をとって、主な帳票類は既に送ってもらってい
る(=ほろよい酒店 帳票一式参照)。インタビュー当日は、実態把握に必要な
関連小道具(=模造紙、RIIF分析用の絵、マジックペン、のりなど)を持参
して、仕事や帳票の流れをお聞きすることの了解を得ている。
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有氷常務から入手した資料



参考資料
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