□仮面ライダーメイジ
金色の魔法使いによって作り替えられた世界では誰しもが魔法を使え、そして誰しもが仮面ライダーメイジに変身しました。しかしこの姿が全部一緒なので、複数のメイジが入り乱れると見分けがつかないのですよねぇ。当然ながら予想された事なのでしょうから、掛け声とか変身後の声を極端なくらい誇張したりして分かり易くして欲しかったですなぁ。
□「当たり前だろ？ お前の世界ではマヨネーズが木にでもなってるのか？」
この台詞がちゃんとマヨネーズが川を泳いでいるのが当たり前の世界観と言う感じで良いですね。だからこそ出る台詞です。
□ウロボロス
シイナのアンダーワールドに潜んでいた巨大ファントムですが、最初に見た時は一頭に見えました。しかしその躰で雁字搦めになる場面を見て、実は二匹居たのかと思いました。しかしパンフレットを見てやっと真実を知りました。一匹なのですが二つの頭を持っていたのですね。
□「この魔法を食らうのは二度目だな、マヤ大王！」
事前に宣伝されていたので金色の魔法使いがオーマなのが丸分かりなのですよね。君主を支える宰相が実は黒幕と言うのは定番中の定番ですが、それでも事前情報が無ければ逆にそう思わせるミスリードを誘っている可能性も考慮して迷う事が出来ました。しかしそれが出来ず気付いていない劇中の人物が白白しいと言うか、滑稽に見えてしまいます。
□「私は何があっても晴人を信じる！」
いや、うん・・・。そりゃそうですよね。だってこのコヨミは最初から晴人と改変前の世界から居たのですから、晴人を信じない理由がありません。寧ろ晴人しか信じられる相手が居ないと言うのに等しいです。
□大門凛子、奈良瞬平
この二人も晴人を信じて近衛兵に反旗を翻したのですが、ちとそれまでの流れが弱くて説得力に欠けますなぁ。この二人が晴人を信じる根拠が少ないです。好意的に考えたら改変前の付き合いが長かった事が影響したのでしょうか？
□オーマ大臣／ドレイク／仮面ライダーソーサラー
演者は申し分ありませんし、久方振りに劇場版の敵に相応しい貫禄のある仮面ライダーでした。これぞ銀幕を彩る強敵です。惜しむらくはドレイク・ファントムとしての戦いが無かった事です。パンフレットを見るとこの姿も格好良いですし、最後にファントムとしてウィザードと戦って欲しかったですなぁ。
□「何故お前は何とも無いんだ！？」
全ての魔法使いを死に到らしめるタナトスの壷を使ってもオーマが無事な事に途惑うマヤですが、抑抑 彼は本気で自分が死ぬ計画に協力してくれると思っていたのですか？ 心を許している訳でもないのにそれは虫が良い考え方です。
□仮面ライダーウィザードインフィニティースタイル
きた！ インフィニティーきた！ インフィニティースタイルきた！ これで勝つる！
インフィニティースタイルには間違い無く勝てるだろうと言う絶対の安心感があります。これぞ最強形態と言う頼もしさですね。でも出来ればその前にオールドラゴンスタイルにも変身して欲しかったですなぁ。
□最終決戦
ウィザードが次次に攻撃を繰り出し、そしてソーサラーもそれに応え反撃する、敵の強さも感じさせる見事な戦闘でした。しかしインフィニティースタイルに変身した瞬間にソーサラーも必殺技の体勢に入り、必殺技の打ち合いの末に『インフィニティーエンド』だけで終わってしまい物足りないです。敵の攻撃を弾いたり目にも止まらぬ速さで躱したり、そんなインフィニティー特有の戦い方を銀幕で見たかったです。或いはそんなインフィニティーをも苦戦させてソーサラーの強さを見せ付けても良いですし、ソーサラーとして敗れた後にドレイクとしてもう一度戦うとか、とにかくもうワンクッション欲しかったです。それまでの流れは良かったのですがどうにも最終決戦が小さく終わってしまいましたなぁ。この映画に於ける唯一の不満点です。
□総評
仮面ライダーソーサラーと言う大物の敵が存在して、レギュラーファントムも特殊な形で登場して、そして操真晴人が最後の希望として活躍する、実に満足度の高い、これぞウィザードの映画と言える作品でした。テレビ本編では少ないバイクアクションもしっかりありましたし面白かったです。
その中でどうしても不満だったのが前述した最終決戦ですね。これをもっと映画を締め括るのに見合ったスケールで派手に盛り上げて欲しかったです。
（１３．０８．０３）
