□閻魔獣ザイゴーグ
相変わらずこの監督は、怪獣を強く見せようとしてウルトラ戦士を弱く見せさせたら一級品ですね(ぉ ザイゴーグにエックスは手も足も出ず一方的に叩きのめされます。怪獣の強さを表現したのは理解りますが、それなら最初にこの映画でエックスが他の怪獣に勝利するところを見せて欲しかったです。
□アントラーとゴルザ
ザイゴーグの棘から誕生しましたが、古代遺跡繋がりで納得が出来る人選ですね。しかしゴルザばかりが優遇されますが、メルバは? 偶にはメルバを出してくれないのですか?
□「一キロ先を左折、目的地に到着です」
アスナに邪険にされて拗ねるエックスが相変わらずお茶目ですね。
□秘書と青い石を奪い合うアスナ
高が人間に苦戦していますが、宇宙人相手に不自然に異様な格闘能力を見せたアスナなら、あれくらい物の数秒で粉砕出来るのではありませんか?
□ウルトラマンティガ
基本のマルチタイプのみならず、スカイタイプ、パワータイプにも変身したのですが、最後はやっぱりマルチタイプに戻ってゼペリオン光線なのですね。パワータイプのままでデラシウム光流でも良かったではありませんか。
□センターを譲る初代マン
三人のウルトラ戦士が勢揃いした時に、さり気無く後輩のエックスに中央を譲る様に位置を入れ替えるウルトラマンに、先輩としての心遣いを感じました(笑)。
□特攻するワタル
ワタルの乗ったスカイマスケッティが炎上しながら落下するのですが、ティガがそれを助けないで頷くだけなのが唖然としました。舞台挨拶でも主演の方がそれを話題にしていましたわ。
□ツルギデマーガ
ザイゴーグが世界各国に送り込んだ怪獣がデマーガばかりで落胆しました。アントラー、ゴルザと来て、次はどんな怪獣が来るのか楽しみにしていたのですがねぇ。
そしてデマーガを迎え撃ったのがゼロ、マックス、ネクサス、ビクトリー、ギンガの五人なのですが、出番は短く戦闘は無きに等しいです。全員を話に絡めるのは難しいでしょうからこういう使い方もありでしょうが、ギンガにはモルド・スペクターにエックスとビクトリーが苦戦する中、一人だけダメージを負わずに戦った時の様な活躍を期待していました。本当にあのギンガは格好良かったですなぁ。
□総評
面白かったのですが話の筋は単純なのですね。遺跡から蘇ったザイゴーグが都市部に現れウルトラ戦士がそれを迎え撃つ、それだけでした。ザイゴーグがゴジラの様に日本を縦断し各地で反撃を試みるも蹴散らされる、その流れにウルトラ戦士を関与させるのを想像していたので、そのまま最終決戦に突入したのに拍子抜けしました。
それと『X』のテレビシリーズではとにかくミニチュアワークのレベルが高く秀逸だったのですが、あれはテレビで見せられたからこそ驚きがあった訳で、それが当たり前の劇場映画ですと何も思いませんな。それに抑抑、この映画ではミニチュアワークに圧倒される事が無かった気がします。そういう意味ではテレビシリーズにも劣ってしまいますわ。
ウルトラシリーズの劇場映画を映画館で見るのは、実に『メビウス』以来となります。『X』が久久に素晴らしいウルトラ作品だったので見てみる事にしました。期待して足を運んだのですが、つまらなくはないものの別に無理して映画館で見る必要も無かったと言うのが正直な感想です
(16.03.13)