劇場版
仮面ライダーリバイス
バトルファミリア


□アヅマ/仮面ライダーダイモン

 やたらと片言で喋る敵が居るなぁ、と言うところから、これがケイン・コスギなのだと思い至りました。何十年経っても日本語が上手になりませんねぇ。戦闘中の問答が締まらないです。
 悪役としてありきたりのドラマを背負っているのですが、映画の描き方も浅いので非常に薄っぺらいです。

□大谷希望/仮面ライダーキマイラ

 これは必要でしたか? ドラマとして意味があるのは理解りますがどうも浮いています。

□坂本浩一

 見ている途中で監督が坂本浩一なのだと察しました。その前から、脈絡無く海外映画を意識した服装に着替えたりするのが安っぽくて気になっていたのですが、坂本浩一だと理解って色色と腑に落ちます。
 坂本浩一は情緒や感情の機微を一切合切演出出来ないのでドラマの出来が酷いです。アヅマの浅さもこれなら納得ですよ。そして今回痛感したのは挿入歌の使い方が極めて下手糞な事です。挿入歌なんて誰がやっても盛り上がりそうなのにそれすら出来ないなんて逆に天才的です。幸実から悪魔が出たところなんてギャグになっていました。
 これまで以上に手癖のやっつけ仕事です。

□仮面ライダーギーツ

 次回作のライダーがゲスト出演するのが元から嫌なのですが、今回は今から元太が活躍すると期待させてからなので最悪のタイミングです。
 ただギーツ自体は正統派ハイテクガジェットヒーローと言う感じで格好良かったです。声の感じが軽いのが気になりましたが、これは毎年の事なので、演者がこなれていないのも一因でしょう。だから未だ期待しても良さそうです。

□デッドマン

 デッドマンに魅力が無いので満を持しての登場に何一つ盛り上がらないのですが、加えてその後に長長と其処までの経緯を回想していてテンポが悪いです。特にシックが実はジョージの悪魔だったと言うところは其処では伏せておき、二人が再会した場面で明かした方が劇的でしょう。態態必要の無いところで描いてテンポを崩しているのが理解不能です。流石は坂本浩一です。

□総評

 『リバイス』と言う作品は、一話から通して見ていると頓珍漢でおかしいのですが、もしその話だけを何も知らずに見たら、よく理解らないなりに何となく良い話だと好意的に受け取れると言う印象がありました。だから単体で完結している映画向きの作品だと思っていたのですが、坂本浩一が監督だった事でその上っ面だけ良い話風に見せる『リバイス』の数少ない良いところも消えてしまい、評価できるところが残らなくなりました。もう少し面白く出来た可能性を潰しています。

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(22.7.23)