仮面ライダー THE NEXT

□荒れる学級

 本郷猛が授業を教えている教室が荒れていますが、改造人間としての力を発揮して大人しくさせれば良いのにと思いました。嫌だなぁ、そんなヒーロー(笑)。

□本郷猛/仮面ライダー一号

 前作では旧一号を思わせるカラーリングでしたが、今作では桜島一号風の色合いとなっています。すると次回作では、満を持して新一号カラーですね!? 断トツで新一号が好きなので今から期待してしまいます。

□一文字隼人/仮面ライダー二号

 本郷猛の前に姿を見せない一文字隼人ですが、勝手に各地でショッカーとの戦いを繰り広げていると想像していましたので、クラブに姿を現した時は激しく落胆しました。

□バイクアクション

 バイクを使ったアクションがとても素晴らしいです。平成ライダーのTVシリーズでもこれくらいのアクションを見せて欲しいですなぁ。しかし最初の戦闘に続いて二度目の戦闘でもライダーの逃走で終わっていて、微妙にフラストレーションが溜まります。相手もチェーンソーリザードとショッカーライダーで同じですからねぇ。
 一号が危機に陥った時に二号が助けに来た場面は、旧作で一号の危機に二号が、或いは二号の危機に一号が助けに来た場面を彷彿とさせました。顔も性格も何から何まで違うのに、変身後の見た目が同じだと意外なほど似るのが不思議です。

□「何か、冷たいな」

 本郷猛が可愛いです。凄く純真な人だと言うのが伝わりますね。それと本郷猛と一文字隼人の会話は全体的に面白かったです。

□風見志郎/仮面ライダーV3

 劇中で散散言われていましたが、風見志郎は空っぽなのですよね。周囲に流されるままです。ショッカーに改造されれば命令を聞くだけの改造人間となり、敵である筈の本郷猛に作戦の全貌を話してしまい、一文字隼人に本郷猛を助ける様お願いしたりと、果たしてお前は誰の味方なのかと問いたくなります。ショッカーにとっても扱い辛かったのではないでしょうか。それにしても一号、二号、V3と一つの組織から裏切り者が続出ですね。それとも裏切り者は結構な割合で存在するも、大概は処刑されているから表に出て来ないだけなのでしょうか。
 V3のデザインは格好良いのですが、全体的に色のトーンが抑えられているのだけが不満です。作品に合わないかも知れませんが、あの極限までに派手な色使いこそがV3だと思うのですよね。だから地味な赤は少し残念です。そんな事を言っておきながらオリジナルのV3は好みではなかったりするので、どちらかと言えば今作のV3の方が好きです(どっちやねん)。

□ショッカーライダー

 設定を含めないでデザインだけで言えば、このショッカーライダーは大好きです。金色のマスクが実に好みです。
 作品の内容で言いますと、ショッカーライダーを出すのに『13人の仮面ライダー』ではないのですね。前作は原作にあるこぶら男とメドウサのエピソードを膨らませたものでしたから、ショッカーライダーを出すのなら『13人の仮面ライダー』かなと思いましたが違うのですね。尤も、V3が出て来る時点で原作と別物と言えば別物なのでしょうが。

□「長生きして欲しいんだ、お前には」

 そう思うのなら道路の真ん中に放置しないで下さい(ぉ 改造人間なので車に轢かれても死なないのかも知れませんがそれにしたってあんまりでしょう。

□吐血する二号

 戦いの最中に血を吐く二号を見ていてつくづく思いましたが、仮面ライダーのマスクと言うのはとても良いデザインですねぇ。作り物なのに表情が感じ取れる秀逸なデザインです。

□「おい、良かったなぁ。お前、もう空っぽじゃないぜ」

 どうしてこの人は、こう一一格好良いのでしょうか。タイミングと言い言い方と言い(“言”が多い)、何もかもが決まっています。

□洋館でのアクション

 クライマックスとなるアクション場面なのですが、画面が全体的に暗いので見辛いです。一号、二号、ショッカーライダー、チェーンソーリザードの判別が難しい上に、激闘を繰り広げているのは理解っても具体的にどういった戦いをしているのかが理解りませんでした。採石場とは言いませんが、折角なのですからもう少し明るい場所で戦って欲しかったですなぁ。
 戦いの最中で三人のライダーが並び、一号から順番にポーズを決めていくのですがこれが最高に格好良かったです。
 チェーンソーリザードと戦うのが嘗ての上司であるV3と言うのは妥当でしたし、止めが単なるV3キックではなくV3反転キックと言うのが非常に嬉しかったです。矢張りV3と言えばV3反転キックでしょう!
 シザースジャガーを斃すライダーダブルキックからライダーダブルパンチの流れもまた格好良いです。この時に一号が仮面を外し、二号は仮面を被ったままと言うのもまた好みでした。二人とも仮面を外すよりもずっと良いです。

□スタッフロールの後

 パチンコをしている客がちはるに襲われますがこれが蛇足としか思えません。V3がちはると対峙している同時刻、琴美の背後にもちはるが居たので最初から複数のちはるが存在したのでしょうが、これが最後に挿入されてはV3がちはるをその手にかけた意味が無いではありませんか。台無しです。

□総評

 とにかくアクションに迫力があって大満足でした。人間を超越した身体能力の改造人間である事が感じられる描写の数数に溜飲が下がる思いです。・・・・・・・・・あれ、もう書く事が無いぞ?(ぉ
 強いて言うならば敵である怪人の存在感が少し薄いとは思いました。シザースジャガーはエキセントリックな演技をしているだけですし、最初は妖しい雰囲気が良かったチェーンソーリザードも後半ではそんな様子が無くなりましたからねぇ。ですがこれは些事と言いますか、今作では端から重視されていないようですからなぁ。
 面白かったです。

(08.03.03)

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