□鎧武VSメガヘクス
鎧武極アームズとメガヘクスが激しい戦いを繰り広げますが、その戦闘が真横からのカメラアングルに終始しているのがつまらないです。縦横無尽に動いているのですからもっと違ったアングルでも見せて欲しいです。
□「私は今、メガヘクスの侵略兵器に捕らわれているの。私に構わず兵器を破壊して」
なら言うなや。そんな事を言われたら破壊し辛くなるではありませんか。本当に自分に構わないで欲しいのなら黙っていてください。
□呉島貴虎/仮面ライダー斬月/仮面ライダー斬月・真
まさに主人公と言うべき理想的な活躍でした。熱く物語を引っ張り三面六臂の働きで格好良い事この上ありません。本編の最終回では、紘汰に光実の事を任せられながら何もせず渡米と情けない姿を見せましたが、この映画でその溜飲が下がる思いです。
今回は斬月のみならず斬月・真にも変身したのが嬉しかったですね。本編の終盤で斬月・真は光実が変身する様になったので、貴虎が変身するのは久方振りでした。
□呉島光実/仮面ライダー龍玄
兄の貴虎に次ぐ活躍でこの映画は呉島兄弟の物語と言っても過言ではありませんね。舞との再会も果たして満足に値します。
ブドウアームズだけではなくキウイアームズにも変身しましたが、酷い扱いこそでこそないもののその変身時間は短く、厚遇されているとは言い難いです。それと慾を言えばヨモツヘグリアームズにもなって欲しかったですなぁ。
それにしても今でも思いますが、矢張り本編最終回は鎧武を出さず龍玄だけで終わらせて欲しかったですなぁ。龍玄が一人前のヒーローとして独り立ちするから意味がありますし、其処から繋がるこの映画にも意味合いがあると言うものです。もう時間は戻らず過去はどうにもならないのですが、返す返すも本当に本当に残念至極です。
□戦極凌馬/仮面ライダーデューク ドラゴンフルーツアームズ
自身を改造して生き延びたとかではなく、メガヘクスに利用されての登場ですか。これはちと拍子抜けと言うか、凌馬ならメガヘクスの裏をもかいて欲しかったです。
逆に驚嘆させられたのはこの映画だけに登場するドラゴンフルーツロックシードを使うのが凌馬だった事です。そういうのは映画だけの新しい敵が使うものではありませんか。
□「戦極ドライバーではゲネシスドライバーには勝てない。君なら理解っているだろう?」
貴虎は
□「凄いよ貴虎。流石は一度は僕が見込んだ男だ」
袂を分かちましたが凌馬は貴虎の実力を高く買い認めていましたからね。これは本心でしょう。
貴虎と凌馬のきちんとした決着がこの映画で描かれたのは良かったです。
□「それはどうかな?」
メガヘクスから黄金の果実を取り戻した貴虎ですが、どうやったのですか。「それはどうかな?」ではありませんよ。それと龍玄の必殺技を受けても割と元気なのですよね。これでは龍玄が斬月諸共メガヘクスを攻撃する事への葛藤が持つ意味合いが軽くなってしまいます。いあ、死ななければ躊躇無く撃って良いと言う事ではないのですが。
□「此処からは、俺のステージだ!」
いいえ先輩、私達のラストステージです!
貴虎や光実の奮闘で満を持して紘汰が復活し鎧武に変身、何時もの決め台詞、そして流れる主題歌が最高に格好良いです。まさにこれぞヒーローと言う見本の様な姿です。
その後、鎧武、龍玄、斬月でメガヘクスと対峙しトリプルライダーキックで勝利を飾るのですが、此処は鎧武とメガヘクスの一騎打ちが良かったですなぁ。メガヘクスはデザインにせよキャラにせよ強敵の貫禄はありませんから、三人で立ち向かうに足る存在感を有していません。
□ゾルーク東条/仮面ライダールパン
善人ではありませんが単純な悪人と切り捨てられない絶妙な人物でした。仮面ライダーを名乗る理由付けも成程と頷けます。
自らが英雄になる事を望んでいてロイミュードも斃すと嘯いているので、取り敢えずは放っておいて彼がロイミュードを全滅させたらその時に始末すれば良いのにと思いました(ぉ
□「重加速の影響を受けない存在が触れている」
重加速現象が発生しても輸送車が普通に走っている疑問への答えですが、パトカーの前で普通に走っているトライドロンも周囲には同じ疑問を抱かれてしまうのではないでしょうか。
□犯人は霧子
ベルトが機能を停止して落ち込む進ノ介に声をかける霧子に、具体的に説明出来ませんが漠然とした違和感がありました。気のせいかと思ったのですがゾルークが彼女に変装していたと判明し得心しました。
□「悔いは無い」
ドライブに正面から負けて散るルパンですが、これでドライブはルパンが持つ英雄の思いも背負ったのですよね。
□仮面ライダーマッハ
例年通りですが何の為に出て来たのか理解りませんね。夏の映画で次回作ライダーの登場を止めてくれましたが、それに合わせてムービー大戦での二号ライダー登場、戦隊VSシリーズでの次回作戦隊の登場も廃止して欲しいですわ。
□ZZZメガヘクス
メガヘクスがサイバロイドZZZを吸収して鎧武とドライブの双方と戦うのに相応しい姿へ変身すると思ったのですがそうでもありませんでした。もっと一目で強敵と理解る姿へと変わって欲しかったですなぁ。しかもZZZを吸収した事で弱点が出来てしまうのですから却って悪化しているではありますまいか。
それと大量のインベスやロイミュードを召喚して仮面ライダーと戦わせますが、個の概念が無く大量に出現するのですから全部メガヘクスにした方が脅威に思えた気がします。
□「俺のやる事は決まっている」
また負けるのですね?(ぉ
メガヘクスにより復活させられた駆紋戒斗は上記の台詞と共に、メガヘクスの意に反した行動を取ります。その後、何時もの強者だの弱いだのと言い出して変わらないところを見せてくれました。
□四大ライダー揃い踏み
バロンが復活した事で奇しくも鎧武、バロン、龍玄、斬月と初期の四大ライダーが勢揃いする事になりました。どうせなら鎧武はオレンジアームズ、斬月はメロンアームズにして欲しかったですなぁ。
□「あの赤い戦士とメガヘクスの強化体を!」
バロンさんの事ですか(違)。
□「赤いの? 俺?」
いえ、きっとバロンさんですよ。
□「でもどうやって行くんだよ!」
いや神様、あーた空くらい飛べるでしょう!
□ロイミュードの幹部
チェイスだけではなく、ハートとブレンにも戦闘場面があって良かったです。矢張り映画なのですからそれくらい無いと物足りないですからね。それに「我我ロイミュードは個人主義者の集まりなんだ」と言うのは共闘するのに自然な理由でした。ルパンと戦う時にドライブと魔進チェイサーが共闘したのも含めて、安っぽくならない流れになっています。
□惑星レース
メガヘクス本星とトライドロンの戦闘がこの映画のクライマックスなのですが、ドラマとしてはその前に感情の盛り上がりが終わっているので、どうも蛇足でした。しかもダラダラと無駄に長いので冗長な印象を受けてしまいます。やっている事もずっとCGで何かしているだけなので画面を見ていて楽しくないのですよねぇ。物語として空っぽなのでしたらもっと短く纏めて欲しいです。
□崩れ落ちるバロン
メガヘクスが滅んだ事で静かに崩れ落ちるバロン。変に強調せずさり気無く見せるところが良かったです。
□手を繋ぐ紘汰と舞
地球から去る前にお別れの時間くらいはあると言う事で仲間が集まりますが、光実の前で徐に手を繋ぐ紘汰と舞は嫌がらせか何かですか。
□総評
鎧武パートは本編の後日談として満点です。何と言っても呉島兄弟に関して本編でやり残した事をやり切ったのが凄く良かったです。
ドライブパートはルパンに敵としての魅力があったのが良かったですね。
最後のムービー大戦パートで些かコミカルな描写が多すぎるきらいがありますが、総じて戦闘とドラマのバランスが良好で面白かったです。歴代のムービー大戦シリーズでも上位に評価出来ます。
(14.12.15)