GODDZILLA
怪獣惑星

□声優陣

 またマモですか・・・。
 その他も櫻井孝宏、訪諏部、中井和哉、堀内賢雄、小野大輔、杉田智和と聴き慣れた声ばかりです。極め付きは花澤香菜ですよ。何と新鮮味の無い面子でしょうか。

□CG

 フルCGアニメーションですがやっぱりCGは好きではありませんなぁ。亜人やシドニアの騎士は原作を知らないのでそのCGも含めて作風として認識していましたが、単純にCGだけを見れば好きではありません。静止画ならともかく動くと表情がやっぱり硬いのですよねぇ。

□ゴジラの鳴き声

 登場人物と映画を見ている人間の感情が一致した瞬間です。この鳴き声を聞くとやっぱりゴジラだなぁと思いますね。長く続いているシリーズなだけに懐かしさを感じさせます。

□「ならお前が降りろ」

 この後に取った行動で印象が百八十度変わる台詞です。部下を死に巻き込まない為の発言だったのですね。改めてエリオットが好きになりました。

□アダム・ビンデバルト

 本作ではエリオット・リーランド、マーティン・ラッザリが好きなのですが、アダムも良い味を出していましたね。慎重派で斜に構えた発言が多いのですが決して後ろ向きではありません。

□「時間が無いから挨拶抜きで行く!」

 そう言いつつずっと挨拶が続いているではありませんか。

□「次はもっと巧くやれる」

 ゴジラの退治に成功した後に、他の個体が存在する可能性を示唆されてもハルトが腐らずに発言したのですが、前向きと言うより能天気と取れます。多くの人材が失われ機材も破壊され戦力は格段に落ちています。例え攻略法が理解っていてもより困難な状況である事は間違い無いでしょう。

□最初のゴジラ出現

 犠牲を伴った末に困難を重ねた上何とかゴジラを退治したのですが、直後に嘗て地球と人類を蹂躙した最初の個体が成長した姿で出現しました。駆除出来た個体より著しく大きいとの事なのですが、比較対象になる物が無いのでその大きさが伝わりません。三百メートルの巨体との話ですが、抑抑駆除した個体は何メートルだったのですか?

□総評

 終わりませんでした(ぉ 単体で完結する作品だと思っていたので先ずこれが意外でした。来年の五月に公開される次回作の発表もされましたし、パンフレットによると全三部作だそうです。
 怪獣映画が廃れた中でゴジラをアニメ化するのは商売として悪くない判断ですが、まさかシン・ゴジラがあれほどヒットするとは思わなかったでしょうねぇ。シン・ゴジラの翌年とは条件が悪すぎます。
 さて、率直に言って本作を楽しみにしていた訳ではありませんでした。別にゴジラをアニメで見たいとは思いませんし、ポリゴン・ピクチュアズのCGは好きではありませんし、予告編を見ても然して心が躍りません。それでもゴジラだからと、半ば義務的に見ました。
 緊迫感もあり程程に引き込まれて見ていましたが、終わってみればゴジラを退治し「はい、終わり」でそれ以上のものが全くありません。過去のゴジラ映画だってそれに近いと言えばそうかも知れませんが、実写の怪獣映画は怪獣が暴れている、それだけで楽しいのですよね。しかしアニメではそれが無いのです。シン・ゴジラがよく出来ていても小生があまり好きでは無いのもそれでして、ゴジラがビルを破壊したりして暴れる場面が少ないのが不満でした。本作の話を戻しますとゴジラが暴れるところに魅力が無い中で、ではそれを補うだけの物語があるかと言えば否です。淡淡と終わりまで進むだけでその中で特に印象に残るものが無いのですよねぇ。強いて言えば花や苔が地球に残っていた事に涙を流すハルトに声をかけるマーティンと、先述したエリオットの「ならお前が降りろ」くらいです。
 ゴジラはゴジラで意思が感じられず障害、目標物でしかありませんでした。過去の地球にはラドンやアンギラスも出現したそうですが、寧ろ其方を見たかったですよ。
 退屈とまでは言いませんが総じて面白いとは言えない内容でした。あと二本もあるのか・・・。
 ところで脚本家が虚淵玄と言う事で誰もが予想するのが、ゴジラが実は人間だったと言う展開でしょう。ネタみたいに言っていますが過去の前科から本当にそうなりかねないのが怖ろしいところです。これまでも流石にそうワンパターンで同じ事ばかりやらないだろうと思っていても、毎回そうなりましたからねぇ。

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(17.11.18)