劇場版
仮面ライダービルド
Be The One

□仮面ライダー排斥運動

 これまで一般大衆が仮面ライダーをどういう風に思っていたのか全く描写されていませんでしたからこの流れが不自然極まりませんよ。

□「俺って莫迦?」(ピンポーン)

 戦兎は仔犬に夢中になる様な性格だったかと首を傾げようとして、抑抑戦兎がどんな性格なのかよく知らない事に気付きました。意外な一面とかの前に意外ではない多面を知らないのですよねぇ。

□姿を現す内海

 捕らわれた幻徳と一海の前に内海が姿を現した途端に劇場が笑いに包まれたのですがどうしてでしょうか? 内海にそんな笑いの要素がありましたか? その後に続いた幻徳の土下座は、あたしは全く笑いませんでしたがそれでも笑いの要素と言うのは理解るのですが、内海に関してはさっぱりピーマンワケワカメです。

□「流石天才物理学者」

 物理は関係ありませんし天才でなくとも理解ります。戦兎に対する皮肉で言っている様でもありませんし、こんな浅さの極みみたいな台詞でしか天才が表現出来ないのは哀し過ぎます。

□郷原光臣/ゼブラロストスマッシュ

 香澄が死ぬ事になった件の当事者であり龍我にとって因縁の相手だったのですが、クローズが斃す訳ではないのですね。因縁の相手が出て来て斃す、と言うのも出来過ぎた感がありますが、しかしそれが普通の判断だと思うので意外でした。

□仮面ライダービルド クローズビルドフォーム

 変身する際に出現するエフェクトに閉じ込められた龍我の反応と「駄目です!」はちょっと面白かったです。
 しかし直前に見たルパンレンジャートリコロールとネタが完全に被っていますね。

□舞原姉弟

 この二人は一体何だったのでしょうか。スマッシュに追われていた理由も不明です。

□仮面ライダージオウ

 またライダー大戦をやっています。それとジオウの声や喋り方、性格が軽いですなぁ。

□総評

 第一に感じたのが脚本の力不足でした。雑でも手抜きでもありませんが、単純に総合的な完成度が低く、その為に引き込まれませんでした。演出は頑張っているのですが、大元の脚本が弱いので却ってチグハグです。テーマがあるのは伝わりましたが、テーマさえ書き切れば映画として完璧かと言えば否ですからねぇ。
 頑張っていると評しました演出ですが、それはそれで緩急が無く折角の重い場面も埋没してしまいます。長編映画に対する監督の経験不足が見て取れました。
 『ビルド』は自縄自縛になっている気がするのですよねぇ。登場人物が台詞や性格に縛られてそれだけの人間になってしまい、結果身動きが取れなくなっています。
 劇場の笑いを誘った場面は幾つかあったのにミオさんがピクリとも笑えなかったのは、多分テレビシリーズのギャグに辟易していたからです。もう『ビルド』のギャグと言うだけで冷めてしまいます。
 テレビシリーズ後半の悪い部分が象徴される様な映画でしたなぁ。

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(18.08.05)