第8回:FM音源って凄いんですっ!「ファンタジーゾーン2オパオパの涙」・・・・君は、刻の涙を見る・・・・
|
ヴァル:「皆様コンニチハ。前回に引き続き、温泉宿からお 送りします〜」 カレン:「という訳で、今回も遊技場にいます。」 ヴァル:「カレンさん、突然ですが質問です。こういうアーケー ドレトロゲームが遊べる所いくと、稼動している確立 のそこそこ高い、セガの名作横スクロールシューテ ィングといえば?」 カレン:「ガルケーブ・・・・じゃなくって、アレですよね?パステ ルカラーが綺麗なゲーム。」 ヴァル:「そう、“ファンタジーゾーン”です。パステルトーンの 独特の色使い、シュールな敵キャラ、不可思議な BGM、拾ったお金を貯めて店でパワーアップ兵器を 購入するシステム、横スクロールといっても左右、任 意にどちらでも進める自由度の高さ、驚き満載の巨 大ボスとの対決! 現在でもファンの多いと言われ る、まさしく名作です。」 |
カレン:「横スクロールシューティングって、よくあるのは近未 来的な戦闘機に乗って未知の文明と戦う的な感じで すよね。“グラディウス”や“ダライアス”、“サンダー フォース”等が有名ですが、自機はシャープなデザ インで格好良いのが基本です。・・・なのに、ファンタ ジーゾーンの自機であるオパオパって、丸っこくて原 始的な、なんとなく漫画っぽい感じですね。敵のデザ インもですが、今で言う“ゆるキャラ”でしょうか。面 クリア型アクションゲームとかだと時々見ますが、シ ューティングで、こういうノホホンとした絵柄って、な かなかないですね〜。奇抜なアイディアでかつ、名 作に仕立てるあたりが、流石は我等がセガです♪」 ヴァル:「今回紹介するのは、その第二弾に当たる作品“フ ァンタジーゾーン2 オパオパの涙”です。セガマ ーク3/マスターシステム用ソフトです。後にファミコン にも移植されました。」 |
|
ヴァル:「本作は、1のシステムを更にパワーアップしており、 各ステージは幾つかある横スクロール面が、ワープ ポイントで繋がっていて、ショップは完全に位置固定 です。(前作は空中を浮遊する飛行船でお店やって ました。さしずめ、ワゴン式スーパーっぽい、ゲリラ 販売形式だったのが、本作ではテナント式に進化? ^^?) また、ライフ+残機制ですので、ジャンル的 にはシューティングRPG(?)と表現出来そうな感じ です。^^;」 カレン:「へぇ〜。シューティングでRPGって言うと、ファミコン の“頭脳戦艦ガル”もそうでしたよね、確か。うろ覚 えですが、パッケージに、おっきく“RPG”って書いて あったような・・・」 ヴァル:「・・・・そ、それは・・・・・騙されてはイケマセン!」 カレン:「ほぇ? だって、アールピージーって確かに・・」 ヴァル:「当時は、RPGって書いてあれば売れる時代だった のです。アレに成長要素はありません!一応、パー ツを集めるとラスボスに会えるとか、会えないと か・・・でしたよ。」 |
|
カレン:「ガヒョーン Σ(´д`ll) 26年目の真実!」 ヴァル:「誰も知らないネタは置いといて^^; 本作は、RPG を彷彿される位の内容でして、そのため自宅でじっ くり遊べる、家庭用専用ソフトというのは正しい形で はないでしょうか。」 カレン:「へ〜 どれどれ。 コレ、なんだか音質が良い気が するのですが、あれれ? マーク3版ファンタジーゾ ーン1って、蚊の鳴くようなショボ目の音だったと記 憶しているのですが、どーしたの?これ?」 ヴァル:「本作は、マーク3本体の強化オプションである、 “FM音源ユニット”対応ソフトなのですよ。現在では 考えられませんが、当時はハード本体の音が非力 だったので、音自体を強化するパーツがあったので す。 後に登場したセガマスターシステムは、新ハー ドではなく、マーク3+FM音源ユニット+ラピッドファ イアユニット(連射装置)の一体型なので、追加装備 なしでFM音源対応ソフトが楽しめます。マスターシス テムって丁度、ファミコン+ディスクシステムの一体 型であるツインファミコンみたいな感じですね。ちな みに、ツインファミコンって、今をトキメク、液晶のシ ャープ製です。世界の亀山工場で、昔はそんなも のを作っていたのでしょうかね? 当時は亀山工場 あったのか知りませんが♪」 |
|
カレン:「現在遊んでも、充分に音が良く感じるということは、 当時は衝撃的だったのではないですか?」 ヴァル:「そうなんです。FM音源対応ソフト第一弾が、かの “アウトラン”でして、名曲と呼ばれたBGMは、始め はマーク3本体内蔵音源であるPCM音源版でして、 蚊の鳴くような物悲しい雰囲気が微妙な哀愁を誘っ ていたのですが、FM付けたら、驚きました。ショボか った音で遊んでただけに、同じゲームでも、異様に 格好よく感じました。音質って、実は大切だと知りま した。」 カレン:「BGMとして、FM音源対応ソフトの中で特に優れてい たのって、何があったの?」 ヴァル:「やっぱり“アウトラン”、他には“ファンタシースタ ー”、本作である“ファンタジーゾーン2”、“星をさが して”、“イース”、“覇者の封印”あたりですね。」 カレン:「・・むむむ・・・ヴァルさん、1つ質問なのですが。」 ヴァル:「はぃ、何でしょう?」 |
|
カレン:「今、名前が挙がったのってセガ発売のソフトばかり なんですが、他社が作ったソフトには音がいいの無 かったのですか?コナミあたりだと、ファミコンでも 音が良くて有名でしたが。」 ヴァル:「あ、カレンちゃんは良くしらなかったの? セガマー ク3対応ソフトって、サリオという会社が2本出した 以外は、全てセガ自社製作でした。当時のセガハー ドは鎖国状態でしてね、ハードを作るのもセガ、ソフ トを作るのもセガ、オプションを作るのもセガだった のです!この次の代のハードであるメガドライブか らは他社にオープンになったのですよ。」 カレン:「ガヒョーン Σ(´д`ll) 26年目の真実!」 ヴァル:「それ、本日二回目ですよ・・・そういえば両方とも 1985年発売でしたね ^^; 偶然?」 |
|
ヴァル:「と、まぁ、本作はFM音源を駆使したBGMが素晴らし かったのです。」 カレン:「わぁ!♪ この面のBGMイイー♪ 7面ですね。」 ヴァル:「7面が良いとは、お目が高い! 宇宙ぽい音楽と、 面開始直後に高速で飛来する敵が雰囲気あって、 私も好きです♪」 カレン:「ただちょっと、難しいのでは?」 ヴァル:「あ、そんな少ないライフでは7面は特に厳しいです ね。実は本作、通常ショップの他に、特定の場所を 撃つと出現する“隠しショップ”や、“隠しアイテム”を もらさず確保する事が大切でして、中でも、ライフの 上限値が増えるアイテムは必ず入手しないと、後が 苦しくなるのです。」 カレン:「ナルホド、重要なアイテムの場所を覚えつつ、敵を 倒して地道にお金を貯めて、ショップでオパオパ(自 機)を強化しながら進む、なんとなくRPG的な匂いが しますー。」 |
|
ヴァル:「それで、本作を遊んでみての感想は?」 カレン:「1は名作と名高いですが、2も名作です。素敵な音 質&BGM、ますます奇抜なボスキャラ達、遊びごた え満載の多彩な面構成、じっくり派な内容といっても 慣れると一周するのに、それ程時間がかからない 適度なボリューム。これは素晴らしいですね♪現在 はWiiのバーチャルコンソールでもプレイ出来るの で、是非とも遊んでみて下さい。」 ヴァル:「ちなみに本作はファミコン版が存在するのですが、 1の移植は恐ろしく良い出来でマーク3ユーザー を嫉妬させる程でしたが、本作の移植は、何故か イマイチでした。色使いやキャラクターの輪郭線が、 なんとなく変なのです。おまけに、ファミコンだと音質 がマーク3+FM音源には及ばなかったので、微妙 に本作の魅力が下がってました。CMにコロッケさ んを起用したから、という訳ではないのでしょうけ ど、まさしく、マーク3版のモノマネで終わったよう な・・・・」 カレン:「とりあえず、1勝1敗って感じ?」 |
|
ヴァル:「そして、本作には、もう1つトッテオキのネタがある のですよ。」 カレン:「そ、それは一体?」 ヴァル:「この画面をご覧ください。」 カレン:「ほぇ? ふぁんたじぃぞーんつぅ? これ、何の画面 デスカ? マーク3版とは明らかに馬力が違う様な 気がするのですが、何コレ?_?」 ヴァル:「実は、アーケード版・・・・」 カレン:「え?家庭用じゃなかったの?」 ヴァル:「アーケード版、ではなく、もしも当時アーケードの最 新システムで出していたら(マーク3をそのままアー ケード筐体に入れただけみたいなアーケード版はあ りました)、こうなっていたのでは?というモノでし て。」 カレン:「ホワッツ?_? どゆこと?」 ヴァル:「当時のセガのアーケードゲームのメイン基盤だった “システム16”で本作を再現したら?バージョンと言 って、PS2で発売中のSEGA AGES2500シリーズの “ファンタジーゾーン コンプリートコレクション”に収 録されているのです!」 |
|
カレン:「話だけ聞くと、やっちゃった感があるのですが、画 面写真みると、随分と気合を感じますね。」 ヴァル:「ついでに言うと、このバージョンの体験版が windowsで無料でダウンロードして遊べちゃうので す。」 カレン:「す、凄ーーい♪」 ヴァル:「“SYSTEM16版 FANTASY ZONE ll 体験版”で 検索すれば見つかりますので、未体験のかたは是 非!」 カレン:「ところで↑表題の“君は、刻の涙を見る”って、あの “機動戦士Zガンダム”の予告のキャッチですよね。 本作のサブタイトルに涙が入ってますが、単なるナ ミダつながり?」 ヴァル:「あのですね、よくよく考えてみるとですね・・・」 カレン:「どしたの?」 ヴァル:「このシステム16版の本作、バツグンに良い出来な のですよ。」 カレン:「うんうん♪ どう見ても名作間違いなし路線です。」 ヴァル:「なんで当時出さないで、20年も経ってから出すか なーって・・・」 カレン:「・・・・た、確かに。20年たった後の新ハードのパワ ー全開で続編つくるなら分かりますが、敢えて20年 前の最新システムで作ったらの話なので、出そうと 思えば20年前に出せてたのですよね。」 ヴァル:「ファンとしては嬉しい限りですが、当時出していれ ば、ファンタジーゾーンの地位は更に確固たるもの になっていたと思うのです。そう考えると、それとなく 切ないデスヨ。」 カレン:「でも、それって、なんだかセガらしいですよね♪」 ヴァル:「まさしくその通り。そんなセガが大好きなのです ♪」 カレン:「あ、納得! 20年の刻のナミダを見る、という事な のですね♪」 ヴァル:「・・・・はぃ・・・・」 カレン:「・・・それってつまり、やっぱり、結局、セガファンな 私達って・・・・・」 ヴァル&カレン:「トホホのホ〜」 |