第5回目(我輩の野望 その壱):殆どスカ?「家庭用完全オリジナル対戦格闘ゲーム」
「皆様コンニチハダス。普段は当コーナーでナレーションをしているヴァル=ロボダス。何故か前回、ウチの御主人様二人が呪われてしまい、直す為に秘境の温泉へと旅立ったダス。という訳で今回は、
鬼の居ぬ間に我輩が泣く泣く大任を勤めさせて頂きますダス♪」
「それでは今のうちに始めるダス。」
「今回は、家庭用完全オリジナル対戦格闘ゲームを取り上げるのダス。ぇ?いつもみたいにゲームのタイトルがない?・・・フッフッフ。今回は特別に、複数のタイトルを取り扱うので、この様な表題になったのダス。」
「対戦型格闘ゲームというと、何よりも大切なのは何ダしょう?映像?キャラ数?システム?人により違うダしょうが、我輩は”手ごたえ”ダスね。」
「我輩の言う”手ごたえ”とは、格闘の実感の事ダス。打撃音(効果音)、動き、操作感覚、映像、表情、それらの要素を合わせて、”殴った”、”殴られた”、”蹴った”、”蹴られた”という実感が遊んでいて感じられる事なのダス。」
「そう考えると、アーケード用の格闘ゲームは、全てとは言わないダスが、有名どころである”ストリートファイターシリーズ”、”ヴァンパイアシリーズ”、”餓狼伝説シリーズ”、”サムライスピリッツシリーズ”、”KOFシリーズ”、3Dでは”バーチャファイターシリーズ”、”鉄拳シリーズ”、”ソウルキャリバーシリーズ”等は、やはり手応えが本物なのダス。」
「では、家庭用ゲーム機の対戦格闘はどうダしょう?ファミコン、スーパーファミコン、メガドライブ、PCエンジンの時代のものでは、ハードウェア性能のために色々と制約されてしまい、例えばスーパーファミコンは色数が多い為、画面写真を見た限りではよさそうな印象でも、実際に動かすと、これはもうハッキリ言って”スカスカ”なものが殆どなのが現状ダス。人気タイトルの移植ですら厳しいので、家庭用オリジナルとなると、残念ながら、マトモなものなんて・・・と思って古いゲームをあさっていたら、あったのダス。本物が。」
「まず2本紹介するのダス。スーパーファミコンの”新機動戦記ガンダムW”とプレステ1の”アドヴァンストVG2”ダス〜♪パチパチ♪」
「・・・・どこからともなく”エェ〜!”という声が聞こえてきそうダスが、アイヤマタレイ!」
「確かに先刻、オリジナルものはイイモノが無いといったダス。加えてこの2本、いわゆる”キャラゲー”と”ギャルゲー”に分類されるのダス。こういうのは良くあるパターンで、対戦格闘がブームだから、とりあえず作ってみました的な、いかにもな感じがするのは当然だと思うダス。しかし・・・・フッフッフ♪実はこの2本、凄くイイのダス!本物なのダス♪」
「最初に”ガンダムW”ダス。最初に言っておくダスが、我輩、ガンダムゲームは数限りなく出てるダスが、適している内容だと思うのは、アーケードのガンダムvsシリーズ、家庭用のガンダム戦記シリーズ(最新作は今年3月に発売したPSP用ソフト”ガンダム アサルトサヴァイブ”)、そして家庭用のギレンの野望シリーズだと思っているのダス。つまり、対戦格闘としては、全く期待しておらず、無理して当てはめただけだと思っていたのダス。これを遊ぶまでは!」
「ガコッ!・・・ポチ!・・・ゲーム機動。デモ画面が始まったダス。古くてもさすがに色数の多いスーファミ、デモは中々綺麗ダス。ではスタート。キャラ選択画面ダス。なんだかここのBGMって、ガンダムというよりはロックマンXって感じの音楽ダスね♪では適当の選んでゲーム開始ダス!」
「・・・・!コレハ! スーファミのパッドでもコマンド技が出し易いダス♪技の演出も格好良いダス。そして何よりも、攻撃を当てた感じが、重さが感じられて、格闘として本物ダス!意外な不意打ちと言ったら失礼ダスが、良くぞここまで出来たものだと、ただただ感心するダス。」
「ちなみに、BOOK◎FF等のゲーム攻略本の中古本コーナーを探すと、このガンダムWの対戦指南みたいな本があるダス。我輩はあまり上手くないので出来ないダスが、この本によると、上達すると物凄い連続技も出来るようになるそうな。スゴイのダス〜♪」
「個人的に、我輩の気に入った機体はスマートな形状が我輩似な”ヴァイエイト”ダス。膝蹴りで敵をカチ上げて通常ビーム(波動拳コマンド)→スーパーキャンセル?で超必殺技の極太ビーム!気分爽快ダス♪気分は、マーブルvsカプコンのリュウの真空波動拳並みダス♪」
「対戦格闘が好きで、ガンダムW未経験な人は是非、オススメするダス。とってもよく出来ているのダス♪ ・・・・ぁ、ところで同社からはスーファミで、あの”機動武闘伝Gガンダム”が出ているのダスが・・・題材的にはWよりもGのほうが明らかに対戦格闘向けなハズなのダスが、残念ながら、こっちはスカスカ。まるでダメなので御注意下さいダス・・・。」
「それでは次に、”VG2”ダス。2が付いている通り、前に1がありましたダス。このVGシリーズは、もとはPC用の18禁ソフトだったらしいのダスが・・・・スーファミ、セガサターン、プレステ1等、さまざまな機種で登場しており、キャラデザインは”勇者王ガオガイガー”や”コードギアス”で有名な木村貴宏さん。確かセガサターン版は限定版がパズル付きだかで大きなパッケージに入っていたので、売り場で見かけた人も多いかと思うダス。」
「そして1ダスが、いくら絵が良くても、格闘としての内容はウ〜ンな感じだったのダス。残念ながら。・・・そこで2ダス。正直、内容に期待は出来なかったダスが・・・またしても不意打ち♪失言をスミマセンダス。動きが凄く良くなってて、キャラ間の距離が近づくと、サイズが拡大するのダス。サムスピやスト3みたいダス♪これまた、スーパーキャンセル?が可能で、超必殺技もキモチイイのダス。題材からくる不安を見事に吹き飛ばした本物の良作と言ってしまうダス♪」
「ところで、我輩、自分で”本物の手応え”が一番大切だと言っておきながら、技の多彩さも重要ダス。というのも、人間は欲張りなもので、1つ出来ると2つ目、3つ目と技が、攻防が、ゲームが欲しくなってくるのダス。」
「最初の”スト2”の頃は技は1キャラ2〜3個、使用キャラは8人しかいなかったのが、もっと技が欲しくなり、キャラが欲しくなり、更なる大技(超必殺技、スーパーコンボ等)が欲しくなる、といった具合で、日増しに技数が、キャラ数が増えていったのダス。現在では対戦の攻防における駆け引きの要素のひとつである”キャンセル”や”めくり”など、確かスト2の時は、そもそもバグだったと記憶しているダス。そうした偶然発生した要素も必然の要素も含めて、今では途方も無く複雑化し、アーケードの対戦台やネット対戦は攻防が高度化してしまい、初心者や下手な人にとっては、まるでついていけない世界になっていきましたのダス。」
「こうなってくると大切なのは”間口の広さ”になってきたダスね。初心者でも、それなりに楽しめる、上手くなった人はより深く楽しめる、という事ダスね。これは対戦格闘ゲームに限らないのダスが、現在はWiiやDSの人気、本来はゲームと無関係だった携帯電話のケータイアプリや、人気のiPod等で古いゲームが遊べたりと、かつてない程に幅広い世代にゲームが楽しまれているのダス。幅広く楽しめること、”間口が広い”ことは重要なキーワードだと思うのダス。」
「その成功例が、最近のソフトでは”NewスーパーマリオWii”や”マリオカートWii”ではないでしょうかダス〜」
「では最後に、対戦格闘ゲームの原点と、現在進行形のものをそれぞれ紹介するのダス。ファミコンの”イー・アル・カンフー”とネオジオポケットカラーの”頂上決戦
最強ファイターズSNKvsCAPCOM”ダス。」
「”イー・アル・カンフー”を対戦格闘ゲームの本物の原点だと言ってしまうと、怒られそうダスが、技を当てた時の音がイイのダスよ、コレ。コマンド技なんてアリマセン。古いので。ガードなんてデキマセン。古いので。対戦といっても対コンピュータ戦しかアリマセン。古いので。敵は5人しかオリマセン。古いので。・・・・決してバカにしているのではなく、これはこれで、本物といえるのダス。いわば家庭用最古の本物格闘?なのダス。攻撃が当たった時の音が小気味良く、また、強い敵の攻撃を受けた時(ブンドウ使いやフライングボディアタック(さいこくらっしゃぁ?)が特に)の痛そうな音と反応が、イイ感じなのダス。最近では各機種で、コナミアーケードクラシックとかのタイトルで、元となったアーケード版イーアルカンフーが収録されているので、そちらも是非遊んでみて下さいダス。」
「そして”頂上決戦
最強ファイターズSNKvsCAPCOM”ダスが、現在進行形というには少々古いのダスが、こんな非力なハードでも、2D対戦格闘の楽しさが詰まっているので紹介したのダス。色数は少なく、画面の解像度もショボい・・・・PSPは画面が異様に綺麗ダスが、ネオジオポケットカラーは、画像的にはゲームボーイカラーと大差ない程度だといえるのダス。そう、かなりのショボ・・・あ、アイヤマタレイ!」
「これもまた、本物なのダス!歴代最小の本物(?)といえる見事な出来の良さなのダス。勿論、格闘の大御所SNK作品だから、という事もありましょうが、何よりもまず、ハードウェアがイイのダス。映像はナンダスが、コントローラが秀逸なのダス。ネオジオCDと同じ感じで、いわゆる十字キーではなく、ジョイスティックの根元だけ、というのダしょうか、操作感覚が良いのダス。グリグリ回すコマンド技も出し易いのダス。これは素敵ダス〜♪」
「今回はなんと4本も紹介してしまったダスが、賛否両論あれど、4本とも我輩の独断と偏見により、本物であると認識しているのダス。機会がありましたら、是非ゼヒお楽しみあれダス〜♪」