USA−P in Taiwan
 ・ 2011年6月11日(土) 前編。




十イ分の町並み。まだ時間が早かったのか閉まってる店が多かったのがチョイと残念。

 台風がうまぁく逸れてくれたせいでものっそい快晴。
まずは台湾ローカル線を堪能って事でバスで揺られて着たのは十イ分(ふん)老街、だが… 何これ!? けっこう山を登ってきた筈
だけどちっとも涼しくないし日差しがヤバイ。現地のガイドさんでさえ日傘にサングラスに帽子を装備するくらいの日差しで一応装備で
折畳み傘はあるけどずっとそれを差してたらカメラが使えないんで何か無いかと周辺を見てみると帽子屋さん発見。妻もたまらず購入
したが、私は頭が大きい為に店の人が一番大きいヤツって持ってきてくれたのでも駄目。
「本当に駄目?」
「うん、無理。
小さい小さい。破れちゃう。」
 と入らなさっぷりに店の人も笑ってたけど日差しが洒落にならないママでは体が持たないんで仕方なく昨日の故宮博物館で買った
頭巾を被る事にして。バンダナだと思って売店の人にも確認したら
「あなたが今、しているのと同じですよ」
 って言ったから買ったのに実は伸びる布が長い筒状になっている物で。しかもどう装着するのか書いてないブツを被りゃ当然自己流
になるんで鏡で己の姿を確認してみるとますます胡散臭い格好になっちゃうけれど私の頭が入る帽子が無いんだからしょうがない。
「何処かのアジアの国の人だけど何処の国の人かってのは解らない、『どんなお仕事をなさってますか?』って感じ?」
 と妻は笑って言うが、まぁ長年履いて草臥れた黒のジーンズにモスグリーンのサファリシャツもどき、かけてるサングラスは真っ黒な
ティアドロップもどき、で、頭にカーキ色の地に漢字だらけの頭巾… 確かに大陸方面の同年代の人っぽいけど平均的に見て私の方
が頭一つ分背が高いので違うし。
「うん、今更帽子とか頭巾って話じゃないから。」
 なんかヒデぇ言われようだなぁ。

駅前。

 鉄っちゃんでは無いんで電車自体にそれ程の感慨は無し。車窓を行き過ぎる風景の中の青と緑の濃さに自分が今いるのは南国だと
改めて思う。瑞芳駅で下車して再びのバスで向かったのはかつて金鉱で栄えたが金を掘り尽くしてしまったが為に寂れるままになって
いった町だったが、映画の撮影で使われ、更にその町もモデルに使った『千と千尋の神隠し』によって観光地として復活した、という

▼ 九イ分

 の観光へと。元々山の上の方だけに道は狭く坂オンリーなんでこれで雨降りだったら堪ったもんじゃないが今日は快晴で。

入り口。

だけど気分がいいのはそれだけじゃなくて、確かにここは観光地なんだけどガツガツしてないし無理に施設整備をしていないから風情と
生活感もあるからで。観光地ってのは観光客が商売相手だから物の値段がボッタクリになるのも品質が良くないのも仕方ない、と私は
思っているんですけどそれがアカラサマ過ぎたらやっぱり気分が褪めるっか冷めるじゃないですか。

こんな感じでお店が続くトコロと生活路とに分かれてます。

だけど此処に限らず台湾の、今迄
廻ってきた観光地はまずそこの場所での生活ってベースがあった上で、って感じで兎に角コッチの都合ってのを圧し付けてこないから
気が楽なんですよね。で、気取ってないし愛想が程々ってのも私には心地良いし… おおらかではあっても緩くヌケている訳ではない、
ってのもまた私の好みなんですよ。

個人的には熱海とか思い出しましたなぁ…

じゃなきゃ大してお金を持って来たワケでもないし食事が全部付いているツアーなのにチョイとした
開き時間でも散策とか買い食いとかしませんもの。面白い、美味しいって思えるからって以前にまず楽しいんですよね…
「おぉ、日式菓子の銅鑼焼っとな!」
「飛魚のソーセジーだって!」

 って買い食いをしちゃうんですよね… いやまぁ食い意地が張ってるってのもありますけども。


▼ 野柳風景区

九イ分での昼食を終えて再びバスに乗って着たのは海風と波による浸食で変わった形になった岩が一杯ある自然公園、だが…

遮蔽物が無い…

 …



 …



 熱いぃ…

 自然公園だから日避けになるような場所が一切無い炎天下、しかも足元は岩場だから照り返しも相当にキツイ。一番の目玉が女王のような
形になった岩だそうだが、距離的にはそんなにあるワケでもないのにまだ道半ばで相当シンドくなってるのでとりあえずデジカメで

標準・x1倍ですな。

望遠鏡がわりにズームで見てみると

上の画像からの切り出しなので実際はもぅちょっと人が多いです。

写真を撮る為の順番待ちの列がズラ〜っと長蛇で、しかもそこに向かう人の群れっか列まであるのにそんなの待ってたら熱いってより痛いって
感じの現状じゃぁ堪らんぞなもし… っと夫婦揃ってネをあげて公園を後に。

どちらかと言えば裏口的な出口。入場口まで戻る気力が無かったもんで…

 バスのある駐車場に戻る道すがら屋台で買ったアイスがうめぇ。コンビニで今日4本目の500ml入りペットボトルのお茶を購入したらば妻が豆花
デザートを発見。もぅコンビニのでいいや、って事で早速食う事にして。

美味しゅうございました。

 もっとデザート寄りかと思った品はベースがまんま汲み豆腐で豆腐以外の味はしない。その上から付属の小豆ソースって言うか緩めのアンコを
かけて食うというもので。兎に角暑い状況だから冷たくてアッサリしているこの品は美味しくて夫婦で奪い合うように食ってしまって。
「これだったら日本でも簡単に出来るんじゃね?」
「ん〜… 問題は出来るけれど日本で食って美味いと思うか?ってトコじゃね?」

 熱い場所で基本的に淡泊で薄塩な味付けの料理が多い台湾だから感じれる美味しさが、節電節電と言われていても薄物が一枚必要なくらいに
クーラーが効きまくっている日本で本来の濃い辛い味の品々に囲まれている中でこれを食べたところで… と思ってしまうんだが…



▼ 中正公園

公園正門。

日本統治時代は○○だった場所に、というのは特に台北に多いのはやはり首都だったからなんだろう。ここも元は神社だかお寺だった場所で今は
台湾5大仏像の1つの白い観音像が売りの公園になっている。となると… 市内にあちこちある礼拝所も元は日本統治時代は神社なりお寺だったの
かなぁ? と思ったりもして。

多分、布袋様だと思うけれど…  鐘つきが出来るようになってました。

この白い観音様、中に入れて昇れるようになっているんだそうな。  遊ぶ施設でもありお寺でもある、って場所でした。

 日本ではあまり有名ではない五百羅漢の石造が並んでいる。所謂四天の像といい皆、ぽっちゃりとした肉付きとガッシリとした体格をしているのは
大陸風だなぁ… と思う。一応仏教のお寺でもありスピーカーからはお経が流れているけれどいくらかのお金を払って載る電動カートってアミューズメント
施設だったりもするのがなんか面白い。

 ここでツアーとしてはほぼ終了、次が最後の免税店でのお買い物をした後で夕食。飛行機の都合で明日の朝は4時起きでホテル出発が5時だから
流石に夜遊びをするのはシンドイので夫婦揃っての早めの時間にマッサージの予約をしてあるので精々コンビニで晩酌用のビールを買うくらいだが…

みっしりと続く建物、の図。

 見下ろす風景がすぅっと曇ってゆく様が今の気分に合っていて。うん、寂しいのですよ。切実とか渇望ではないのだが、これだけ気楽に楽しくいられて
気分を害す事無く過ごせた地をもう12時間後くらいには離れるのかと思うと切なくなる。国内の沖縄や北海道に行くよりもずっと安いんだから何時でも
来れるのは解ってはいるんだけど… 大きなトラブルも無く、ボッタクリや食中り等の酷い目にも遭わず、夫婦喧嘩をする事もなく、ツアーの同行者に
気分を害される事もなく… と、楽しい事だらけだった旅だけに、やはりそれがもぅすぐ終わってしまうというのは寂しいもので… という私の気分に呼応
したのか、曇り空からぽつりぽつりと雨が降ってきた。



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