・『Kaiju Big Battel - Shocking Truth (2005)』 - Region 1 ?


 Studio: Koch Vision
 DVD Release Date: April 12, 2005
 Run Time: 73 minutes

 Aspect Ratio(s): Full Frame - 1.33

 Available Audio Tracks: English
  Dolby Digital 5.1 Surround,
   2.0 Stereo Surround

 ・DVD Features:
  ・ FIGTHOS (4)
  ・ HELLO KAIJU (4)
  ・ BIOS (33page … 静止画)
  ・ TRAILERS (4)
  ・ FAMOUS BATTLES (3)
  ・ TRIVIA (静止画)
  ・ ALSO KOCH (4)
  ・ KOCH / KAIJU ONLINE

 ASIN: B0007CIM38

・この団体については前作『Kaiju Big Battel: Terebi Sento (2003)』を参照してください。
 まぁ簡単に言うと
「日本の特撮ヒーローモノや怪獣モノが大好きなアメリカ人がそれらをプロレスに取り入れて
行っているライブパフォーマンス」
 ってのが「Kaiju Big Battel」でございますな。

 んで、その新作が出ると知って予約注文をしておいたのですが、いざ届いたブツ、
ケースが
匂い付き
になっておりまして、安い怪獣消しゴムとかの匂いがプンプンして鑑賞前から笑かせ
てもらってからいざ、プレイヤーにDVDをセットしますと…

20世紀末、突如宇宙規模で起こった怪獣の暴走は地球も無縁ではなかった。各国政府要人
と科学者らによってこの未曾有の危機に対抗すべく協議と研究が重ねられた末に、KRC(Kaiju
Regulatory Commissionが設立されるもそのメンバーの一人の科学者・Dr.キューブがこの混乱
に乗じて地球征服の野望を抱き離反、クローン技術など高度な科学技術を駆使し、それまでに
あった怪獣の勢力… 宇宙怪獣、昆虫怪獣、ヒーロー連合、そしてどの勢力にも属さないフリー
ランス… と並ぶ第5の勢力として、残りの勢力全てを抹殺せんと暴力&破壊活動をする事に。
そんな状態の中、宇宙意志の命を受けた謎のコミッショナー氏が登場し、その意志と判断の下
で怪獣大戦闘(Kaiju Big Battel)が行われる事になった…


 っと、まずは冒頭で嫌になるくらい丁寧に冒頭の章で「Kaiju Big Battel」の世界設定を解説して
くれます。ここでそれぞれの勢力に属するメンバーの紹介もされますんで前作を観てない方には
うってつけの導入だと思います。そして本編なのですが…

・大きく分けると
「The Secrets of Dino Kong Jr's Cave」
「The Neo Teppen Show」
「The Rise and Fall of Silver Potato」
「The Swarm」
 という4つのエピソードを、前作の「Fighto 3 - Dancing of the Three-Way」でスタートした「宇宙
昆虫チームの紅一点・Mung Wunが産んだ卵の父親は誰?」と、「De.Cubeの野望」というエピソ
ード&CMで繋いだTV番組風の内容となっていますが… 前作が実際の会場での試合をメイン
にスタジオでの語りで繋ぐプロレス番組風だったとの違い、
今作はあくまでドラマがメインで試合
は殆どキャラの解説の参考資料程度のものとなってまして、怪獣プロレスのソフトとして期待して
購入するとガックリくるかと

 例えば2番目の「The Neo Teppen Show」、
「Dr.Cubeに拉致られたSlo FengをNeo Teppenに変身して救出する」
 って、まるっきり仮面ライダーのようなドラマで、そりゃ戦闘員や怪人との格闘シーンはあっても
ドラマのものでリングではないんですな… となると、日本の特撮との比較になれば予算的にも
技術的にも落ちるクオリティとなるモノを
「あぁ、海の向こうのアメリカにも特撮好きのヤツらがいるんだ」
 っと暖かく見守れるか、それとも
「こんなん大学自主制作やんけ」
 っとガッカリするかは非常に微妙ぅなトコだとは思うんです。
ややマニアックかもしれませんが、私はかつてのDAICON FILM(劇団名で同名のものがあるが
GAINAX前身の方ね)の『怪傑のーてんき』『愛國戦隊大日本』『帰ってきたウルトラマン』『八岐之
大蛇の逆襲』等と比べると、予算的にはKaijuの方がかかってるんだけど、出来についちゃぁ及
ばないなぁ… っと思いましたな。まぁアチラと比べちゃ可哀相な気がしないでもないんですが、
それをさっ引いても個人的には前作が何か新しい事をしようとしている活気や熱意に溢れている
のに対して今作は悪ズレした印象の方が強かったんですよ… だから

"... part WWE SmackDown!, part Saturday Night Live sketch ... "

 ってパッケージ裏表紙のアオリに書いてあるけど、どっちも観てる私からすると
「ちょっとそれは言い過ぎなんじゃないかお前ら」
 っと言いたくもなるんですよね。
スポット単位ではケージからの背面ムーンサルトや派手な技はあってもグダグダなプロレスしか
出来てないのにSD!と比較するのもどうかと思うし、スケッチと言うにはあまりにもダラダラな、
駄目な意味での自主制作映画並の事しか出来てないのにSNLと比べるのもなぁ… 確かに、
両方の要素は揃えてはいるかもしれないけれど、精度や練度って点では比較にならんよなぁ…

 っと思うのは私が日本人だからなのかもしれませんけどね。
溢れる漢字や平仮名やカタカナ、合間のセットに築いたビル郡の中での怪獣ごっこといい、海の
向こうで映像資料もノウハウも無い中で怪獣、いや、Kaiju好きの集団が試行錯誤をした上での
成果と思えば大したものでしょうし、本来彼らがやりたい事がこの系統、方向でその結果である
とするならば余人がどうこうと言うものでも無いんでしょうな…

・という感想はさておき、画質・音質については良好かと。そりゃまぁこういう題材であんまり美麗
&高品位過ぎても難となりますがソフトとしての品質は良いかと思いますし、前作と比べメニュー
やチャプターも軽快になっているのでアメリカのOTAKU達の活動の記録としての一見の価値を
求める人には今作の方が良いかもしれませんね。


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