・『Aaja Nachle (2007)(Collectors Double DVD Pack)』 - Region All


 Studio: Yash Raj Films
 Theatrical Release Date: 30 November 2007
 Run Time: 147 minutes

 Aspect Ratio: Anamorphic Widescreen - 2.35 : 1
 Available Audio Tracks: Fake Dolby
 Main Language:
 Hindi - 5.1 Dolby Digital Surround, 2.0 Dolby Digtal Stereo
 Subtitle: English, Arabic, Spanish, Dutch, Portuguese, Tamil, Malayalam

 DISC 2: SPECIAL FEATURES
  The Making Of The Film
  Laila Majnu Full Version
  Making of Laila Majnu
  Deleted Scenes
  Outtakes
  Theatrical Trailor & Promos
  Aaja Nachle Musical Night
  Directors Profile
  Cast & Crew Credits
  Photo Gallery - a) Posters b) Movie Stills

 NYでダンスを教えているDiya(Madhuri Dixit)。もともとはインドの田舎町に住んでいて地元の舞踏家
 Makarand(Darshan Zariwala)に師事していたのだが、たまたまインドの舞踊家を取材に来ていた写真家
 のSteve(Felix D'Alviella)と恋に落ち、両親の反対に強固な反対遭ったDiyaはSteveと駆け落ちした先が
 アメリカだった。その事件もさる事ながら娘が外国人との駆け落ちという世間からの非難に両親は家を
 捨てて行方知れずになり、Steveとも離婚したDiyaは一人ダンスを教える事で娘Radha(Dalai)との生活
 を立てていたのだが、そんなDiyaの元に師Makarandが危篤に陥ったという電話を受け、Diyaは娘と共に
 かつて暮らした町に戻る事にしたものの、やっと到着したものの時既に遅くMakarandは死去していた。

  かつてダンスを習い人々で賑わっていた筈の劇場はDiyaの駆け落ちによって人々からの信頼を失い
 誰もダンスを習わないようになってしまっていた為にただの廃墟と化し、数ヵ月後には取り壊してショッピ
 ングモールを建設するという。自分が町を出る事で様々な人々や物事が失われたのはどうしようもない
 し、これまでの自分自身の行動や決断が間違いだとは思ってはいないが、何とか、歴史と伝統のある劇
 場の取り壊しだけは止めてもらおうとDiyaは奔走するのだが…

 
 … っと、粗筋を解り易く書いてみるといくらでも面白くなりそうな映画だったと思うんですが実際の本編
 は錯綜と尻切れトンボのエピソードの多い散漫な脚本で、いくら豪華っかお金がかかってて出演者も実力
 派を揃えているであろうに… っとガッカリした一品でありまして… 何のかんのと言っても現地インドでの
 興行成績がFlop、しかもこれだけ急速に様々な国の映画をも消化しているインドで不評の映画でそうそう
 当たりなんて無いもんだとは思ってはいましたが… ねぇ。

  まぁ脚本がいくら杜撰であっても筋立てが狂っていようと物語のデティールもリアリティが無くても映画と
 して成立していれば別なんでしょうが、この映画の場合
 「ショッピングモール建設中止の為に行われる市民舞台劇」
  がクライマックスになっているのにただ綺麗な舞台劇っぽい映画を見せるだけ、ってのは致命的な勘違
 いだったんではないかと思うんですよ。この例えが上手く伝わるかどうかよぉ解らんのですが、あくまでも
 素人がプロの導きによって演技や踊りの楽しさを知って迎えた舞台としていたんだから、普通はそこで見
 せるのは「舞台劇っぽい台詞回しと小道具の映像」ではなく「『映画』としての『舞台』」を見せるべきでは
 なかったかと。
  仮に素人がいきなりスペシャリストになって整然と華麗な映像を見せるにしてもそれはあくまで『舞台』の
 上での事としてであって、映像としてただ綺麗で整然な舞台風シーンだけを見せられてもそこまでが作り
 物過ぎる故に達成感と言うか盛り上がりを感じれないんですよな。
  そうじゃなくても場面転換に暗転を入れつつ小道具や背景を動かしてるのがチラ見するだけでも違うし、
 実際に劇場のセットで撮影しても良かったんでしょうがそういう事はしないんでスタジオ撮りにしたのは都
 合でしょ? で、その都合を劇中見ている観客の脳内での美化変換ってする演出も無いままでただ綺麗
 な舞台風シーンだけを長々と見せられても、そこまでのミュージカルシーンと同じ演出意図と手法で見せ
 られてもなぁ… って私は思うんですよ。っかね、舞台となる劇場は野外の屋根無し壁無しでキャパ数百
 人程度の筈なのに、照明も音響もキャパ千人単位のホールっかスタジオ然し過ぎてる上に歓声やらの
 SEを使い回すから余計に説得力が出ないっ〜の。野外舞台でロクに資金も無い筈なのにセット、小道具、
 衣装もアタマっから豪華過ぎるんだっての。いくら役者に腕があったってそういう飛躍っか無茶が過ぎれ
 ば説得力とか無くなるっての…
  実はそれぞれ一芸に秀でる素質があって、って『ラガーン』のようなパターンでも良かったしプロが素人
 を立派に導いてやるってんでも良かったし、そうでなければ市民演劇開催に向けての経験で主人公が成
 長したり両親との和解になったりするとか、他にもやりようはあったしそれぞれを混ぜ込む事だって出来
 たんでしょうけど… いやぁ『The School of Rock』とか、その辺はハリウッドってフォーマットに撤し切った
 時って凄いですよなぁ… っと、まぁ個人的にはガッカリものでありました。

  ミュージカルナンバーもねぇ… 耳当たりは悪くないものの特にコレという個性もトンガった部分の無い
 ものばかりだったせいか映像の方もコレというダイナミズムも意味合いも薄いもので、それなら無理にダ
 ンスシーン、ミュージカルシーンにする必然性も入れる必要も無いってのも大きかったんですがやはり何
 よりもそこまで約2時間近くかけた筈のクライマックスでコケられるとどうしょうもないなぁ… っと。
  確かにMadhuri Dixitのダンスは素敵なんですが、いくらダンスシーンが素敵でも映画としてそれが活き
 ないような出来ではちょっと人に勧める気にはなれませんな、っと。

 ・さて、DVDとしましては…

  
画質と音質は良好であります。去年の作品で、しかもDVDの品質という点でYash Raj Films社ので悪い
 品物に当たった事が無いんですがホント、DVDソフトとして安心して買えるブランドだと思います。
  あぁこれで本編が面白かったのならば…

  特典は数は揃っていますし、まぁ流して斜め見する程度ならば綺麗な映像と音楽で腹は立たないかと
 思いますが、ぶっちゃけ私のトコのような僻地に来るような御仁にオススメするだけの作品ではないと思う
 んですけども。これが瑕疵程度ならば「惜しい!」ってなるんですけど、あんまりあちこちにあり過ぎるっか
 物語の骨格が歪んででとっ散らかってるともぅそう言う気にもなれませんな… 既にYas Raj Film社のオン
 ラインストアでも投売り処分価格になってるのもまぁ仕方ないよなぁ… っと。


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