・『ロクスベリー・ナイト・フィーバー (1998)』


 原題:A NIGHT AT THE ROXBURY
 製作国:アメリカ
 製作年:1998
 字幕: 野崎文子

 販売元: CICビクター
 発売日: 2005/03/25
 時間: 82 分

 音声仕様: Dolby Digital 5.1
 字幕: 日本語/英語
 音声: 英語
 画面サイズ: ビスタ

 ・ EXTRA
  ・ オリジナル劇場予告編

・製作がSNLプロデューサーのローン・マイケルズでSNL出演者が主演という『サボテンブラザ
ース (1986)』『ウェインズ・ワールド (1992)』等の系譜の作品。

スティーブ(ウィル・フェレル)とダグ(クリス・カッテン)のブタビ兄弟はダサ過ぎてどこのクラブで
も誰にも相手にされないわ追い出されるわの毎日。しかしメゲない彼らは、いつか憧れのクラブ
”ロクスベリー”への入場を狙っていたのだが…

 
 …って、キャラの元であるSNLでのネタを観てない私としては若干解り難い部分があったのも
事実で… お約束のムーブとか台詞とかあるんだろうしねぇ〜… ってのをさっ引いても何だか
妙な雰囲気とテンションのまま始まって終わる変な映画なんだが、これは脚本がウゥル・フェレル
とクリス・カッテン、そして後に『ブルース・オールマイティー (2003)』の脚本を書くスティーヴ・コー
レンの3人による共同になっているせいもあるかもしれんが3人共にSNLのライターでもあるが
故にの事、なのかな? 人によってはこのクローズげな雰囲気が気に障る人もいるかも。
 
 制作年代から言えば明らかにダサくしている部分も含めてファッションが劣化してるのは流行
を扱う時点で仕方無いがダンスの振りとか言い回しとか「多分ここは笑う部分なんだろうな… 」
 って解り辛くなっている部分があるのも解るんだけど…

 なんかこぅ、
「面白いからコレを観て!」
 っと人には絶対にオススメしないんだけど、出演者の変な、妙な『間』やリズムや演技が私的に
ツボにきちゃって、出鱈目というか無理矢理なご都合主義的ハッピーエンドなオチなのになんか
嫌いになれないし処分する気になれない、と言ってそう何度も観る映画だとも思えない… っと私
もよく解らん作品であります。
 ぶっちゃけ、デザインのセンスなど圧倒的に『ズーランダー (1999)』の方が上でギャグの沸点、
種類も間違い無く多いんですし、ってこの作品よりもずっと優れたコメディ映画がいくらでもある
のは私もよぉぉぉぉっく解ってはいるんですが、Straightな兄弟でベッドシーンも別個にあるのに
兄弟の絆の象徴として、この作品のキモとして使われる主題歌Haddawayの「What Is Love」

 What is love
 Oh baby, don't hurt me
 Don't hurt me no more
 Oh, baby don't hurt me
 Don't hurt me no more

 What is love... Yeah

 Oh, I don't know why you're not there
 I give you my love, but you don't care
 So what is right and what is wrong
 Gimme a sign

 What is love
 Oh baby, don't hurt me
 Don't hurt me no more
 What is love
 Oh baby, don't hurt me
 Don't hurt me no more

 Whoa whoa whoa, oooh oooh
 Whoa whoa whoa, oooh oooh


 … で、兄弟の確執の際にはWHAM!のド演歌「Careless Whisper」のカヴァー版ってな無茶を
やってもどん引きにならずにスンナリ笑いの絵になるような、それでいてゲイ・ムービーでもない
しオフビートでもない変な笑いを提供するコンビはど〜も個人的にツボなんですわ。
 まぁ私がウィル・フェレルが好きだから、ってのも大きいんですが、大爆笑は出来ないものの、
なんかこぅずっとくすぐられているようなこの雰囲気は凄く独得なものだけに何と評していいのか
解らないし薦められないんだけど個人的には
「買った事を後悔はしなかったDVD」
 ですかね… うむ。
 
・っと感想になってない私の私見は兎も角として、
DVDソフトとしてはイマイチ
クラブを題材にしている映画なのに
シャープさも発色も足りない、濁った感じの画面はちょっと…
まぁ日本版にはよくありがちな画質だとは思うのですが。音質は問題無いんですが、映像特典も
オリジナル劇場予告編のみってのも物足りないっちゃ物足りないし、
一番残念なのが字幕訳
 例えば何度も劇中でかかる「What is love」を一度くらい歌詞表示させてみせた方が字幕を見て
いる人にも笑い易くなる筈なのにやってないのは手抜きじゃねぇのか、っと。
 挿入曲全部ってのはウザイけど、キモなワケだしOPからかかるんだから最初に歌詞を見せて
おけば… って思うんですけどね。
 また文字数過多の為とは言っても全体的にデティールを端折るかと思えばそうはしなかったり
するという訳で、なんか観ていて凄くチグハグな印象なんですよ。一例として、スティーブ(ウィル・
フェレル)が御近所の女の子にデートに誘われる時、今一番オシャレなイケてるショウだと連れ
て行かれるのがデビット・カッパーフィールドのマジック・ショウなんだけど、これを単に「マジック・
ショウ」とだけ訳したら外してる面白さが伝わり難いんじゃない? とか、日本人には馴染みの極
めて薄い「ジム”エース・ベンチェラ”」をわざわざ訳すなど、その訳の分量などの判断がちょっと
甘いんじゃぁないかなぁ… っと。読んでいて日本語としておかしな訳ではないだけに残念だな…
っと。


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