ヨコヤマトラカミキリ
Epiclytus yokoyamai (Kano,1933) 


  体  長    7.5 〜 9.5mm

  出現時期     5 〜 7月


ミズキの花粉を食べるヨコヤマトラカミキリ
飯田市 2008.6.01(以下同じ)

 比較的稀なカミキリですが記録は各地にあり、長野県では広く薄く生息しているようです。ムネアカオオアリに擬態しているのでは、と思わせるほど歩き方もアリによく似ています。
  ヤマトシロオビトラカミキリの写真を撮ろうと飯田市のとある峠に行ったときのことです。ミズキの花がちょうど満開で、峠の中腹には花をつけたミズキが何本も見えます。しかし、写真撮影に足場がよく、花のある横枝が低い位置で広がっている条件のミズキはそうあるものではありません。なんとか条件に合う1本の木を見つけ、あとは待つの一手です。
 5分間隔くらいで目の届く花をチェックするということを繰り返していると、アリに似た小さな虫が飛来しました。全く想定外の出現でした。嬉しい誤算に胸を躍らせて何枚もシャッターを切ったのは言うまでもありません。幼虫はクリ、ハルニレ、カラコギカエデなど寄主植物の1年枝に食入することが知られています。


同じ個体を背面から


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