マルクビケマダラカミキリ
Trichoferus campestris (Faldermann,1835)
体 長 10.5 〜 20mm
出現時期 6 〜 9月
アカマツの伐採木上を歩くマルクビケマダラカミキリ
安曇野市 2008.8.04(以下同じ)
乾燥した木材を好んで寄主植物にする変わり種のカミキリです。樹木だけでなく草本のギシギシから羽脱した記録もあります。
安曇野市の山寄りの一画に製材業社があり、道路脇には乾燥が進んでひび割れた大きな古木が積み上げられていました。それまでの夜間巡回探索では本種を発見することができず思案にくれていたので、ここならいるに違いないと、次第に確信めいた思いに駆られていました。
けれど周囲は住宅地です。夜間ライトを照らしながらうろついていれば不審者に間違われるのは必至です。思い切ってこの製材業者の社長さんに事情を話すと快く夜間立ち入ることを了解してくれました。
8月上旬、いよいよ探索開始です。しかし、乾燥した古木を何度見て回っても気配がありません。広い敷地にはこれから製材する材木もたくさん置いてあります。アカマツの材置場を見ていくと1頭のカミキリが歩いていました。サビカミキリだろうと近づいてよく見ると、これが探し求めていた本種でした。
その後、古びた看板に静止している1頭を確認し、社長さんに成果を報告、帰途についたという次第です。
朽ちた看板に静止する
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