(2016.2.15 掲載)
ここ数年,日本でモルック(Mölkky フィンランド語の発音では”メルッキュ”に近い)という名で普及し始めたフィンランド生まれのゲームの歴史をちょっと覗いてみましょう。
今はロシア領になってしまいましたがフィンランドのカレリア地方では,いつのころからかモルッカ(molkka)とキューッカ(kyykkä)という2種類の棒を投げて競うゲームが遊ばれていました。時期は判然としませんが,少なくとも第2次世界大戦前からのことです。
フィンランド人は,夏には森の中のサマーコテージで暇つぶしに,よくダーツやモルッカ,キューッカをして遊びます。モルッカとキューッカは,戦後カレリア地方がソ連に接収されたため,そこからの引揚者がフィンランド内陸部に伝えました。
人々は,自然発生したこれらのゲームの用具を自作して,ローカル・ルールで楽しんでいたのです。
モルッカを自作する親子 |
自作モルッカ |
昔のキューッカ |
今のキューッカ |
1990年代になって,パイヤット-ハミ地方の教具制作会社,トゥオテレンガス(Tuoterengas)社がそれまでローカル・ルールで遊ばれていたルールを統一して,製品名を「メルッキュ(Mölkky)」として登録し,生産を開始し現在に至っています。
純粋にゲームを楽しむだけなら自作の道具で十分楽しめます。あなたも一つ作って楽しんでみてはいかがですか?。
自作のメルッキュ1 |
自作のメルッキュ2 |
私が作ったモルッカ風 |
(この文章は,フィンランド公共放送局YLEのホームページの記事を参考にしました。)