<F1 編> 2011年11月30日 日記より
さって、久々に、勝手に自分語りシリーズやるか。
年に1〜2回書く、何でもベスト10本。
今回は、ちょうどシーズン終了と言う事もあって、
自身の生涯F1グランプリベスト10だね。
つーても、今回は1997年頃〜2011年まで。
理由は、このくらいから、オイラが本格的にF1を見始めたから。
それ以前は、ちょっとしたF1ブームに乗る形で、
ちょくちょく、地上派録画を楽しんではおりましたが、
それが、金を払ってでも見たい、
ノーカット版が見たい、
予選をフルで見たい、
生放送が見たいと、
どんどん、要求をエスカレートさせていくのが、
この1997年頃からなんだな〜
本当にはまっていた時期は、
給油タイミングと、給油時間、残り走行可能ラップ数、
本当の順位などを理解、管理するために、
自作のマイタイムテーブル表を書きながら
見てましたからね〜〜w
そういう近代F1が始まったのも、
まぁ、このあたりという見方もできるでしょう。
あるいは、94年のセナ事件を一つの区切りとして、
それ以降のGPに限ったベスト10って事でよいでしょか。
・1998年 開幕戦 オーストラリアGP
あらゆる意味で、
時代の変革をまざまざと見せ付けられた瞬間でしたね。
開幕数戦において、一チームのみが突出したマシンを作り出し、
他チームを圧倒する姿はどの年も見られる光景ですが、
その最高峰がココでしょう。
「1-2マクラーレン 3位以下、全車周回遅れ」
強烈!!
これこそが、
エイドリアン・ニューウェイに踊らされるF1界だよね〜
言うまでもなく、96年-97年のワールドチャンプはウィリアムズです。
さて、ニューイさん。
そんなウィリアムズとは96年に喧嘩別れなわけですが、
その後、97年からマクラーレンに移籍してんのよね。
(F1マシンは1年前から設計スタート)
つまり、新天地のマシンが形になった瞬間こそが、
この98年の開幕戦なわけよ。
「勝てるかどうかはマシン次第」
F1において、当たり前の事として受け入れてはいたつもりですが、
ここまでか? と、軽く震えた事を記憶しております。
なお、後のインタビューで語ったところによると、
ハッキネンとクルサードは
「スタート、第一コーナーを制した方が優勝にしよう」と、
事前に約束しあっていたそうな。
パネェw
また、マクラーレンのカラーリングが、
「銀」になったのもこの年からでして、
スタイリッシュなF1イメージの到来、
近代F1の幕開けって感じでしょかね。
同時に、こりゃフェラーリの時代はまだまだ来ないな〜
てな事を感じ入った瞬間ですな。
http://www.youtube.com/watch?v=m4Q8sfN_tco
・1999年 第7戦 フランスGP
いまでこそ、雨のバトンなどと呼ばれておりますが、
雨と言ったらフレンツェンだろう。
この勝利は劇的でした。
オイラに「戦略F1」の面白さを叩き込んでくれたのが、
まさに、この試合運びです。
雨で荒れるレースの中、
徹底的な燃費走行、計算されきったピットタイミング、
その他、あらゆるマシンの位置関係を操りきる巧みなチーム戦略。
全てが噛み合った瞬間には、
奇跡ってのは、自ら起こせるものなんだと、
感動を与えてくれたレース。
現在、給油が無くなったレギュレーションでは、
ここまでの芸術は作れないよね〜
他にも似たような展開のGPは多々ありますが、
今回扱った十数年において、
最も完成された一品が、このフランスGPではないだろか。
ちなみに、フレンツェンのチームは、
「ジョーダン」です。
この年、クルサードを上回って、年間3位なんだよな〜
冗談みたいだって?
うむ…………
http://www.youtube.com/watch?v=YE7vfW8eINk
・2005年 第7戦 ニュルブルクリンク
「ライコネンの最終ラップクラッシュ」と言えば伝わるかな。
ファイナルラップ、1位走行、
チェッカーまであと数十秒で起きた惨事。
何周も前から、右フロントは明らかに不審な挙動。
タイムを落としつつも、かろうじて守り続けたトップポジション。
さぁ、持つか? 持つか? と世界中が注目する中………
劇的という意味では、中々記憶からは消せませんね。
速いが脆い。
ガラスのマクラーレン、あるいはライコネンというイメージを
決定付けたのが、まさに、このGPではなかったでしょうか。
冷静に考えれば、エゴの塊みたいな行為なんですけどね。
壊れる可能性が高いマシンを騙し騙し走らせて、
もし、クラッシュの瞬間に他のドライバーを巻き込んだら
どう責任とるつもりなんだとw
それでも気にせずに走れてしまうのが、
ライコネンなんだろね。
その後の態度が輪をかけて立派。
「ハッキネンなら、絶対に泣くな〜」と思う展開で、
全く表情を変えないアイスマン。
そもそも、この名前ってココからだっけ?
なお、2005年はミハエルvsアロンソ年だと記憶違いしてる人を
稀に見かけますが、
[アロンソ:133P vs ライコネン:112P]デス。
シュー様は、3位62Pと過去最大の低迷を喫した年でっせ。
参考youtube
http://www.youtube.com/watch?v=L6lX-oFoQ0Q
・2004年 第7戦 ヨーロッパGP
「佐藤琢磨の3位表彰台GP」
思い出していただけましたでしょうか。
2004年はBARホンダ唯一の絶好調年間。
フェラーリの単独行としても有名ですが、
1位:シューマッハ:148P
2位:バリチェロ:114P
3位:バトン:85P
・
・
8位:琢磨 34P
フェラーリを別格とすれば、実にBARが輝いてたんですよ。
まぁ、バトン好きのオイラとしては、
狂信的な琢磨信者によるネガキャンがうざすぎて、
正直、閉口していた頃合なのですがね〜
(一度でも、結果で勝ってから物を言えと……)
それでも、日本人ドライバーが、ここまでの成績と
パフォーマンスを見せてくれるとなれば、
自然と心は躍ります。
また内容が峻烈。
割と荒れたレースでありながら、
何とか、10位くらいを走行していたんですよね。
そこから、終盤、怒涛のオーバーラップ。
抜くわ抜くわ………興奮します。
基本、琢磨の抜き方は
「接触したくなければ、ソコをどけ!!」という脅迫ですw
それでも、マシンの速さも相まって効果は絶大よ。
ヒールこそが輝くのがF1のイイところさ。
最後の3位争いは、トゥルーリだっけ? ルノーね。
一歩も引かず両者コースアウトだった気がする。
「ホント、キ○ガイだなこいつら・・・・」などと思いながらも、
3位走行になってから、チェッカーまではドッキドキでしたよ。
結果、史上2人目の日本人3位表彰台。
忘れられませんね。
まっ!!
同チームのバトンは、
その年、「2位表彰台に4回」乗ってるんだけどなw
http://www.youtube.com/watch?v=d9cWM-em3R0
・2008年 最終戦 ブラジルGP
記憶に新しいんじゃないでしょか?
「最終戦、最終ラップ、最終コーナー段階ではマッサがワールドチャンピオンだった」
で有名な2008年の王者ハミルトン誕生の瞬間。
2008年は、最終戦を前にして、
ハミルトン:94P vs マッサ87P
マッサが優勝しても、ハミルトンが5位以内では、
届かないという局面ですよ。
ちなみに、その一年前の2007年の最終戦では、
フェラーリのライコネンが、やはり最も不利な状況から、
逆転優勝を果てしてるんですよね。
ほぼ、無理ゲーであった中、
予選では、マッサ堂々の1位、ハミルトン4位。
この時点で、多くの人は、一瞬、首をかしげたのではないだろうか。
絶妙なグリッドだよね。
そして、決勝はまさかの雨!!!
(しかも、止んだり降ったりw)
チーム毎、状況毎に、ドライタイヤと、ウェットタイヤが交錯するという
グッダグダの混戦確実コース。
そして、ラスト2周、ハミルトンが立て続けに抜かれ、
禁断の「6位」転落という神展開。
(マッサ1位)
これは、きたなと誰もが興奮した中、
最終周、ハミルトンに10秒以上のギャップを付けていた
グロックが、タイヤ戦略の差から、まさかの追いつかれ&被オーバーテイク。
ブラジルと言う事で、深夜の3:00〜くらいだったにも関わらず、
思わず、大声で叫んでしまった事を記憶しております。
ここまで、絶叫したのはF1では初めてかな〜〜
http://www.youtube.com/watch?v=Qv1onM8gfXU
・2007年 第15戦 日本グランプリ
別に、スカトロGPの話をしたいわけじゃありませんよ。
あくまで、オイラはTV組の俄かF1ファンですw
ここでお話したいのは、
究極のウェットレースでしょうか。
最悪、セーフティカーの先導のみで、
全レース行程が終わるのではいかというドキドキ感。
「近代、戦略F1好き」の血が騒ぐ一戦でしたね〜
例え、コース上での一切の追い抜きが不可であったとしても、
レースは成立しますからね。
では、予選の順位がそのまま結果になるかって?
違いますな〜 だって、給油、タイヤ交換によるピットストップがあります。
例え、セーフティーカー先導中であっても、
レースはレース、順位なぞいくらでも変動し得るわけですよ。
いくら、戦略合戦が好きとは言っても、
レースはレース、ドライバーの技量比べ抜きに、
F1が楽しめるものか?
この長年の疑問に対する解答を
見事に用意してくれたGPでした。
答え:メチャクチャ楽しかった。
うむ、病気だなオレって気分を噛み締める幸せ。
オタクの至高の瞬間でしょ? これって。
特に、実況、解説陣が暇でしたからね〜
いつもの数倍増しで「このレースの勝ち方」、
各チームの化かし合いの様を懇切丁寧に説明していただけました。
歴史に残る名誉と、数千億円が動き続ける
プロスポーツである以上、
どんな手段を使っても勝つ!!!
これ、最高。
この徹底されたプロセスには美すら感じる。
実際は、レースはスタートしまして、
クラッシュ→SC、再開→クラッシュ→SCの連続となりました。
SCが長い分、残り燃料の組み直しは必須条件、
雨の中で、タイヤ戦略も複雑怪奇。
素人目にみれば、ほぼ無理ゲー。
しかし、そんな中ですら、リアルタイムに組み立てるのが、
プロのエンジニアなんだよな〜
カッッケ〜
また、荒れたレースは、ドライバーの図太さが物を言う。
ここで、ルーキー、ハミルトンが勝利と言うのも、
実に彼の怪物感が醸し出されていて素晴らしかったね。
現地に足を運んだ方々は、
ほんっっとうにお疲れ様でした………とさ。
http://www.youtube.com/watch?v=zlIQPHZxszc
・2005年 第9戦 アメリカGP
「3位 モンテイロによる、一人ハシャギ表彰台」
おわかりですね?
ブリジストン勢3チーム6台以外、
全マシンが1周目にレースを放棄した
伝説のアメリカンクソGPです。
何故か。
ミシュラン側が用意したタイヤが、
路面状況とマッチせずに、
このサーキットを全く走れない代物だったから。
これが、生涯のベスト10に入る理由。
簡単ですよ。
F1というスポーツの何でもアリっぷりを
改めて、再認識させていただいたからです。
凄いでしょ? でも、これがF1なんだよね・・・と、
したり顔で語りたくなる迷GPですよ。
でも、本当にこのGPを経て、
オイラは、既存の当社比2倍くらいで、
F1という究極の総合スポーツが大好きになりました。
そもそもだ。
F1ってのは、各メーカーによるマシンの技術比べが
重大なファクターになってるスポーツなわけよ。
この時期、タイヤにおいては、ミシュランとブリジストンが、
真っ向からの殴り合いを繰り広げていたのです。
その結果、ミシュランは、
2005年のアメリカGPで勝てるタイヤを作れなかった。
もっと言えば、走れるタイヤすら作れなかった。
ただそれだけの話さ。
これは、もう純然たるF1における勝負の中の結果ですよ。
近代F1は、ただレースで、ドライバーが速さ比べをするだけのスポーツではありません。
(そういう趣旨が楽しめるINDYもNASCARもDTMもオイラは大好きだぜ〜)
政治的、金銭的な兼ね合い、マシンのとの技術的な相性……
その全てをもって、ミシュラン勢と、ブリジストン勢に分かれたのだから、
興行的に寂しかったという一点を除けば、
その結果がもたらした事は全て、間違いの無いF1レースの答えなのです。
これで、無効だなんてやったら、
むしろ、真面目にタイヤを作った
ブリジストンの方が一方的に馬鹿を見るでしょ?
色々と、F1の何たるかを自身に考えさせてくれた一戦でした。
http://www.youtube.com/watch?v=gTg2rUx3xDM
ドルバック!!!!
・1997年 最終戦 ヨーロッパGP
「あれ? 両方ゼロなら、オレの勝ちじゃね?」
このグランプリは外せないでしょう。
最終戦、タイトルを争っていたのは、
「フェラーリ、シューマッハ、 vs ウィリアムズ、ビルヌーヴ」
既存ポイントでは、シューマッハ有利。
残すは最終戦の結果次第。
事実、二台が直接絡み合う場面もあり、
最高のグランプリが展開されておりました。
そんな中、突如として起こった
ミハエルとジャックの追突。
このシーン程、衝撃を与えた物はないね。
この動画の終盤におけるリプレイを見て下さい。
http://www.youtube.com/watch?v=3E5Pxmvz0r8
いや!! おかしいだろ、この動きwwww
じつは、94年のワールドチャンピオン獲得の際も、
全く同じシチューエションで、
デイモン・ヒルとぶつかってるんだよね〜
当時、このスローリプレイを見た瞬間、
「あぁ、この人病気なんだ〜」と心から思いましたとさ。
何度でも言おう。
クソみたいに汚いマネーゲームと
一流企業同士の騙しあいが蠢くF1界は、
ヒールこそが輝くスポーツだとね。
そして、ヒールが君臨しているからこそ、
ベビーフェイスの正義が光るわけですよ。
・2008年 第15戦 シンガポールGP
後に言う「クラッシュゲート」ですね。
しかし、それは後のお話。
リアルタイムで見ていた時の
アロンソのカッコヨサと言ったらもうね。
彼、2008年のルノーマシンで2勝してますからw
素晴らしい天才です。
その技術の最たる物がシンガポールGPでしょう。
直接抜けないコースにおける勝ち方として、
この一試合は芸術的ですよ。
SCを利用したタイミング戦略と、
一分の隙もないプロフェッショナルなピット作業、
そして、コース上では直接争わないラップタイム勝負、
二度目のピットストップ後で明らかになる本当の順位。
完璧。
敢えて、車の居ないゾーンに出しているわけですよ。
ここまで、レースをコントロールできるものか、
教科書通りとは言え、この難解な教科書を完璧に読み解ける
アロンソというドライバーの地力の強さ。
純然たる「フェラーリ、マクラーレン シリーズ」と化していた
2008年シーズンにおける一服の清涼剤でした。
そして、翌年のクラッシュゲート事件が、
このGPをさらに思い出深い物にする。
「アロンソ躍進の契機となったピケJr.のクラッシュ」
これが、チームからの指示で意図的に起された物であるとする
確かな証拠が挙げられたらしいってお話。
一貫して否定し続けていた中、
ある瞬間を境に、一転して全面受け入れですからね〜
怖い世界だな〜F1はw
でも、一視聴者としては、
むしろ逆かな。
たった、一台のクラッシュ。
レース序盤も序盤、僅か13周目という段階で打たれた布石。
それだけの操作で、こうもレースを見事に操れるものかと言う
戦略の妙の奥深さに震えたというのが正解だーね。
まぁ、マッサの自滅もありましたけどね。
F1界最強の仕事人であるところの
ブリアトーレ様の本領発揮ってトコなんだろね〜
間違いなく、ベスト10に入る一レースにはなりましたね。
http://www.youtube.com/watch?v=nJ2CDXxvdpw
・2000年 第13戦 ベルギーGP
正直、98〜2000年における
「シューマッハ vs ハッキネン」対決は、
あまりにも見所が多すぎて、一つには絞れないんですよね。
どこを切り取っても、名勝負の連続にすぎる。
本当に、この二人はよく接戦を繰り返した。
永遠のライバルと呼ばれた所以は、
何も、そのレーサーとしての出身にあるわけではなく、
二人とも王者となってから後の
実際のレース内容に裏付けされたものなのよね。
特に、見た目がカッコイイ物。
有名な1シーンとして、ベルギーの周回遅れオーバーテイクを。
ミカ・ハッキネンが如何に偉大なドライバーだったかを
忘れてはいけないわけですよ。
http://www.youtube.com/watch?v=h9S8_F59U_I
以上10本。
何だかんだ言いながらも、
F1は面白いな〜というのが、
オイラの素直な感想ですよ。
現状が、過去一番ツマラナイレギュレーションなのは認めつつね。
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