<アニメ 編>  2010年5月27日 日記より


昨日、知人がBD版を買ったという事で、 
エヴァの破を見せてもらいました。 

謎かけに応えるような熱意は 
最早到底ありませんが、 
まぁ、普通に面白い。 
迫り来る現実はまた別の話として、 
何かキャラクターの心が「前向き」だよね。 
みんな別人だーね。 
これはこれで良いんでないかい。 
これも、時代かな。 


そういや、アニメでやってなかったな〜と思って、 
久しぶりに、歴代ベスト10本シリーズ。 
以前やろうとしたけど、 
結局似たような作風が並んで面白みがなかったので、 
それで、書いてなかったんだよなと思い出しましたw 

ブレンパワード (1998) 

謎の遺跡「オルファン」を巡る人類の対立を描く 
ロボットアニメです。 
いや、嘘、 
僅か、二つの家庭にのみ焦点を当てた 
せまいせまい愛憎劇です。 

とにかく、頭をぶん回したいという欲求を完璧に満たしてくれます。 
圧倒的な密度の高さが特徴。 
登場人物の台詞一つ一つにまったく無駄が無く、 
その全てが、人物の描くための布石という見事さ。 
26話 無駄エピソードゼロ。 
毎話、複雑な情報がギッシリ詰まっている謎アニメの範疇ですが、 
初回は多彩なキャラクターの言動に注目するだけで、 
全く不満なく見られてしまうのが不思議。 

適当に流し見たり、特徴的なシーンだけに注目すると、 
突拍子のない作品に映る事もあるかもしれませんが、 
順を追って丁寧に見ていけば、全ては納得の台詞なわけです。 
とにかく完成度の高さ、構成の緻密さに舌を巻きます。 
見直せば見直す程に発見のあるアニメです。 

また、強烈な人間的メッセージが込められていながらも、 
そのアピールの仕方に、押し付けたクドさが無いのが 
ターンエーにも見られるようなこの時期の富野作品の特徴ではないだろうか。 
気取りすぎない良いバランス。 





激闘! クラッシュギアTurbo (2001) 

クラッシュギア = 大人気スポーツ 思っていただければOK。  
中身はスポ根アニメですよ。 

絶頂期のまま「死んだ兄貴」。 
こんな永遠の偶像に、主人公を始めとする登場人物の半数以上が、 
魂を引っ張られ続けているというドン暗い作品。 
ただ、アニメ的な馬鹿さや、悪乗りが要所要所で綺麗に決まっていて、 
(シリーズ構成はGガンの人ね) 
そこまで見ていて辛くない雰囲気を作っているのがお見事。 
また、残り半分の登場人物、 
つまり「兄貴」と縁のないニュージェネレーションの友情物語が、 
適度に熱血な方向に、前向きに雰囲気を引っ張ってくれます。 
それでも、ストーリーの芯を通すトコロでは通す。 
奇跡の明暗のバランス。 

全68話の大長編ですが、全くブレない一本の筋が存在しますので、 
ダレません。 
むしろ、キャラクター一人一人の重みに繋がっていて 
長編である事の説得力アリ。 

ショタ作家として名高い井内秀治の本領発揮。 
DQN萌えという新ジャンルを自分の中に生んでくれますた。 
カっちゃん展開で死んだケースなのに、 
その「助けられた子供」が相手キャラに出てくるのはさすがに。。。やめろw 




新世紀GPX サイバーフォーミュラ (1991〜) 

近未来レースアニメ。 

マシントラブルでガレージ内、 
主人公が、コックピットで待たされているという一幕。 
勝手にマシンを降りて、 
「僕は優勝争いをしてるんだ! 仮にマシンが直って完走したとして、 
それで1Pや2Pを取ってどうなるって言うんだ!」とか、 
ミハエル=シューマッハすら真っ青な言動がバンバン出てきます。 

良い、風見ハヤトは。。。良い! 
DQN主人公が様々な苦難の末、、 
「皇帝」と呼ばれるまでの一大絵巻です。 

「TVシリーズ→11→ZERO→SAGA→SIN」と、 
TV終了後も、10年近くに渡り、 
長編OVA(6話、8話、8話、5話)が発売され続けたという 
伝説の長編人気アニメ。 
劇中で描かれたのは、 
結局、8シーズン(年)に渡るのかな? 

一回好きになったら、どっぷりハマれまっせ。 
1クールの消費型が多い中、 
こういう一つの世界が10年間も大事に大事にされているのは 
ちょっと珍しく映らないかね。 

F1等、実際のレース観戦が好きな人には 
その無茶っぷりへの突っ込みも含め、無条件でお勧めできる作品です。 




爆走兄弟 レッツ&ゴーMAX (1998) 

ミニ四駆の魅力を主軸に描いた初代、 
レースアニメとしての完成度を貫いたWGPに続いて、 
三作目のMAXの題材は、直球人間ドラマですね。 
本来の玩具題材とかどーでもよくなってて、 
毎度、毎度、登場人物の真っ直ぐさをじっくりと味わえる。 

主役級のレーサー面子に女の子が混じっているという 
児童漫画の掟破りもさる事ながら、 
作品を通して漂う雰囲気が、 
少年少女自身の足掻きというよりは、 
そのひたむきさを暖かく見守る「大人視点」なのが特徴です。 
人気が落ちる訳もわかりますよw 
不純な意味でなく、 
新主役の兄弟二人が可愛くて仕方がない一品。 

下町ちびッ子人情物語。。。か? 

兄弟は喧嘩してなんぼ。 
傷つけられたプライドは意地でも取り戻せ! 
女の子にはカッコつけなきゃね。 
ホントは親父の事、、、、好きなんだろ? 

まぁ、少年物の王道ですよ。 





新起動戦記 ガンダムW (1995) 

オムニバスガンダムだよね。 

「5人+1人」のスター性に依存しきった一作。 
映画的と言いますか、とにかく彼らが動けば華が出る。 
スターの力が画面の全てを埋め尽くす説得力に満ちた 
ノンストップな疾走感に包まれる傑作。 
毎度、誰が何を言い出すか、何を仕出かすかだけでもうドッキドキ。 

各話によって主役や、その立ち位置が毎回変わるという 
一見複雑なストーリー展開も、 
その都度、誰と誰がコンビを組んで動いているかで、 
スター同士の交友関係に注目するだけで十分に楽しめます。 

まずはのめり込み、全ては後から付いてきます。 
構成的に非常に冒険している作品ですが、 
見事に上手く回っていて、技術的にもクオリティの高い一作。 
脇役に到るまで、特徴のないキャラは一人も存在しないという 
インパクト重視の徹底した作りは全て計算の賜物。 




デジモンアドベンチャー (1999) 


1999年。 
「今時の子供達」を見た気にさせてくれた一作。 
所詮は妄想の産物なんだけどね。 
それでも自分が体験してきた物とは全く違う 
新世代の少年少女像に驚かされたオイラ大学生時代の一幕。 

熱血主人公と、クールなライバルキャラ。。。と思いきや、 
実は全くの逆という人間関係が面白い。 
話が進んでみると、 
実利主義の信頼できる冷静なリーダーと、 
悲しいくらい人間臭い問題児のライバルでしたさ。 
この二人の対立を軸にして、 
漂流して共同生活を送る7人の子供の「七者七様」が実に面白い。 
各々が抱える悩みや家族との問題とか、 
ちょいと目を伏せたくなるような要素を適度に盛り込む説得力。 

とにかく、 
こんなキャラクターが今時の少年向け作品なのかという 
衝撃の一品でした。 








ママは小学4年生 (1992) 

冷静に考えるとギリギリなタイトルだよな〜と思いつつ、 
その実、ほのぼのしたタイムスリップ物です。 
未来で生まれる赤ちゃんが、何故か小4の自分の元へ舞い降りるという 
子育て奮闘劇。 
一話完結「えぇ話だな〜〜」系の作風です。 

ただ序盤の慣れない内、 
赤ちゃんの面倒を24時間見るというのがどういう事なのか。 
現実を突きつけられ、逃げ場なんて何処にも用意されてない 
悲壮感すら漂よう展開には圧巻。 
甘くない。 

監督は井内秀治なんだけど、 
この人の描く小学生はリアルだよね。 
小学生女子の嫌な部分が存分に出てて心地良いです。 
キャラクターを記号でしか描けない作品とは 
一線を画す生々しさがありつつも、決してやりすぎはせず 
明るく健全なアニメとして纏める技術が素晴らしい。 

まぁ、基本は相手役の大助クンの 
男前っぷりに惚れてくれればよいと思います。 







ルパン三世 第一シリーズ (1971) 

だって、格好良いじゃない? 
OPから展開からキャラクターからEDまで、 
全てがハイセンス。 
ダバダバダバダバ〜♪ 

原作チックな悪党ルパンが素敵です。 

前半と後半では、完全に前半派。 
脚本が違うと山田康夫の演技も、 
渋みが違ってきます。 

現在と違い、型にはめられてない5人の暴れっぷりが素敵です。 
とにかく、好き放題、生き生きとしておりまして、 
キャラ同士の掛け合いも緊張感が違いますよ。 
とっつぁんに、本気でプライドを傷つけられて 
1年がかりで復讐を遂げるルパンとかイイヨ。 
今は、キャラのイメージを越えた行動は、 
ファンのためにこそ取れなくなってるでしょね。 
長くやりすぎたんだな〜とシミジミ。 



黄金勇者ゴルドラン (1995) 

勇者シリーズ第6弾。 

究極の偶像冒険アニメ。 
冒険がは〜じまる〜 ドキドキ〜がはじ〜まる〜♪ のOPそのまんま。 
男の子ならダレでも持ってたような妄想を 
恥ずかしげもなく堂々と演じきっていく、 
悪ガキ三人組の悪行三昧を痛快に描く一品。 
毎度、敵役の方が可哀想に見えてくる 
彼らの傍若無人っぷりを楽しんで下さい。 

勇者シリーズ後期作品を担当した 
「高松信二+川崎ヒロユキ」の黄金コンビの 
(ガンダムXのコンビと言えば通りが良いか?) 
特に、作家性が前面に出ている趣味の作品。 
玩具宣伝アニメとしての限界に挑んだ 
悪フザケの数々に爆笑しっぱなし。 

今でこそ許されているノリですが、 
当時は、作る側こそ大冒険だったのかがよくわかります。 



岩窟王 (2004) 

目が……疲れる。 
A・デュマ『モンテクリスト伯』こそ、 
No.1エンターテイメント小説と信じて疑わないオイラにとっては、 
選んだ原作勝ちですね。 

もとい、伯爵のキャラクターかな。 
SF世界観のアレンジで、かつアニメ的な突拍子もない演出を加えて、 
なお、伯爵本来の造詣をあそこまで捉えられるものかと、 
見事としか言い様がない。 
あの怪しさ、怖さ、優しさ。 
そこに居るのは、紛う事無きエドモンダンテス本人です。 
一見すると、気をてらっただけのアニメにも映りますが、 
それは、メジャーすぎて論法に慣れているだけ、 
原作ベースの息もつかせぬ展開は、何百年経とうとも一級品です。 

アルベール視点という切り口も、 
視聴者が取っ付きやすくするための配慮、 
もしくは、復讐の空しさを際立たせるための工夫でしょうが、 
(子供達に罪はないからね) 
上手く回ってますよね。 







う〜ん、男の子な内容だな〜〜〜 
オイラの好きな作品の上位ほぼ全てが、 
実際に子供が見る少年系の王道アニメな模様。 


やっぱ、アニメならではの題材だからかね〜 
とにかくカッコツケたい物、 
社会風刺をしたい物等、 
いくらでもありますが、その手の作品てのは、 
結局、他ジャンルの方が厚みがありまして、 
表現手法もアニメでなくても良いじゃねーかってのが。。。 


映画作品は以前、映画枠でいくつか入れた気がするので別ね。

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