RADEON コンポーネント出力アダプタ
480i〜720p全てに対応。
理屈ではそうですが、前ページで述べたように1080i,720pについては、
アプリ側で対応の解像度が用意されていなければなりません。
実際には1920*1080など、ほとんど見かける事はできませんので、
事実上「意味が無い」と言っても過言ではないでしょう。
しかし、それらを差し引いたとしても、
この製品には十分な価値が残っております。
一般ボードの滲みチラツキ出力と、プログレッシブ出力では
依然、天と地ほどの差があるのですから…
あくまで、本命は「640×480」「720×480」。
PCモニタの代替品という事ではなく、
この解像度にこだわった使い道を考えてみれば良いのです。
<ゲーム>
一般的なゲームには「1920*1080」という16:9解像度はありません。
ですが640*480ならば、大抵用意されております。
RTSなど、ジャンルとしてPC画面に最適化されている物は駄目でしょうが、
逆に、TV画面の方が相性のいいゲームだって、
探せばいくらでも見つかるはずです。
どうでしょうか?
640×480というのは、PCゲームとしては最低の解像度ですが、
ちゃんと、その構成に相応しいゲームを選べば
XboxでのD2出力と完全に同等の画面を得る事ができます。
高解像度よりも大画面。
もちろん、デバイスはパッドを選びましょう。
(左:BloodRayne、右:Colin McRae Rally 3)
3Dアクションゲーム、レースゲームなども、
大画面の恩恵を受けやすいジャンルですね。
(左:Divine Divinity、右:SOFII)
逆に、RPGは文字と画面サイズのバランス問題、
FPSは解像度の高さがゲーム内容に直結と、
TV出力を行うメリットが薄いジャンルのようです。
中には、最初から640×480固定という奇特なゲームもありますが…(YsETERNAL)
(左:コンポジット出力、右:コンポーネント出力)
ドット絵の方がわかりやすいですね。
もちろん、左側のピントがずれているわけではなく、その差は歴然です。
<デジカメ>
あらかじめPC側の設定を640*480に合わせておけば、
(ワイドTVならば左右カットの1080i出力も可)
デジカメで撮った写真をフルサイズでスライドする事ができます。
プログレッシブによる安定した画面を体験しますと、
デジカメからの直接出力や、専用のフォトCD機種などには戻れません。
何より、PCモニタでなく、印刷された写真でもなく、
リビングの大画面TVで思い出の写真を鑑賞できるというのは、
きっと、盛り上がる事でしょう。
(まぁ、そんな暖かい家庭は知らんけど…)
TVを意識したカット
ただ、低解像度へのリサイズ表示ですので、
あまり大画面すぎると、若干目が粗く感じるかもしれません。
<動画>
これは単純です。
PCがプログレッシブDVDプレイヤーの代わりになります。
映像が映るのはモニタでなくTVですので、
サウントカードのデジタル出力をTV側のアンプに繋げば、
100%の代替品になり得ますね。
また、1080iのD3状態で表示する事も可能です。
これは、480p映像を1080iにアップスキャンしている状態で、
クッキリ感が若干薄れる代わりに、非常にキメの細かい画質が得られます。
お好みでどうでしょうか。
市販のDVDに限らず、自分で作成した動画であっても、
コンポジットやS端子で表示するより、鮮やかな映像になります。
ただし、ビットレートの弱い動画の場合は、
縞や滲みまでもが、異常に強調された画質になりますので、
注意が必要です。
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