昭和十七年に篤い観音信者である大塚稔氏(大塚工芸社創立者)が観音像と八角のお堂を寄進されたものです。
八角のお堂は「信州夢殿」と称され全て奈良法隆寺の夢殿完全二分の一に写し、瓦までもが奈良の物を使用するなど当時の匠の技が結集された昭和を代表する建築です。
観音様は大塚氏が長野県小布施町の民家より譲り受け、総高さ四十㌢の金銅仏で正式名称は「銅造菩薩立像」と言います。この観音さまが当山に寄進された年は、戦中真っ只中であり、今日とも明日とも知ることのできない生活の中、みんなが笑顔で暮らせるようにと、通称を「救世観音」名付け親しまれております。このお観音様は古仏特有の微笑み「アルカイックスマイル」別名「少女の微笑み」から白鳳(奈良時代前期)の面影を残していますが作風などからして天平(奈良時代中期)の作と推定されています。現在長野県では分かっているもので、この時代の金銅仏は二体しか残っておりません。一時は国宝に指定されましたが、戦後の国宝見直しによりしっかりと記録がないことと修復があるため等により国重要文化財となりました。
この観音様は、分かっているだけで「3回」盗まれており、最近では平成18年に戻られた大変不思議な観音様です。そのため最近では、「お戻り観音」ともいわれ、旅行安全祈願に大勢の皆様にお参り頂いております。
営業時間 AM9:00~PM4:00
定休日 不定休
救世観音拝観料 300円
※ 観音様以外は無料でご覧いただけます。
☆「救世観音」拝観希望の方は必ず電話にて事前予約をお願いします。
※ 元旦~3日、4月第2日曜日は予約不要
拝観申し込み・お問い合わせはコチラ