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ここに三冊の古い釣り誌があります。
一、1991年 植野稔著 渓流巡礼三三ケ所。
二、1990年 山と渓谷社 渓流フィッシング。
三、1998年 植野稔著 山釣りシリーズ。
この三冊の共通する誌面が今回釣行の暑寒別山系E渓の「三段の滝」上の幻のイワナです。
源流釣り師で紀行作家の植野稔氏が、この滝上の源流で遭難した経験を持つ老人と出会う。
その老人は源流で大型の魚が群れるを見たとの語る。
植野稔氏はこの源流を極めようと三日間にわたり単独行で探るも「橙斑点のある小イワナ」らしきものを一匹確認するにとどまる。
植野稔しは、興味のある釣り師よ「幻のイワナ」探ってみよ!!と呼びかけている。
渓秋は植野稔氏がたどった暑寒別山系の数々の源流を探るも、この「三段の滝上」を探るには「相棒と勇気」が揃わなくて結構出来なかった。
だか、この渓の黄金イワナに魅せられて毎年通い続けている。 |
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「三段の滝」の二段目と三段目。
この上左手の影にこの4倍くらいの第1段の滝がある。
滝壺を右手にヘヅルと一段目の雄姿が拝める。
増水時は非常に危険・命綱で確保が安全策。
滝壺は直径40〜50m位・水深は5〜8m位か、清冽な水を満々とたたえる。
しかし、この滝壺は意外と大物がひそまない。
過去一番の記録も40cmを超えていない。
魚止めの滝壺としては意外と魚影が薄い。
かえって、三段目下のプールに40cm超の大物が潜む。ので気が抜けない。 |
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そんな訳で何時もの調子で先ずは手竿で第一投。
足下で微妙だがしつこい当たり有り。
鈎掛かりして、清冽なプールで輝る魚体にこれはいつもの黄金イワナとは違うと直感。
釣兄に大声で合図。呼び寄せる。
........浅瀬に引き出して良く観察する。
この時、渓秋には「ピンと来るもの有り」、これが植野稔氏云うところの「幻のイワナ」ではないか???。
十数年来で初めて手にする美しい魚体だ。 |
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計測はジャスト30.0cm。
銀色の魚体に小さな橙斑点を有する。
まるで東大雪の然別湖の「ミヤベイワナ」を思わせる魚体である。
この個体は「三段の滝上の源流」から大水などの影響で滝下までこぼれ落ちてきたものが棲みついたものであろうと推測する。
この後、餌とルアーで10匹を釣りあげる。
キープした4匹は半数が抱卵ものだった。 |
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ルァーにチェンジして滝坪を探る。
幻のイワナと黄金イワナ。
釣兄は手竿で37.0cmの黄金イワナが掛かる。 |
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本日の釣果。
二人で最小限のキープをしたつもりです。 |
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楽しい思い沢山して足取りも軽く下山。
途中新しい鹿の足跡多数。
今年は特に多くない??、しかし、かって一度も鹿の姿はみかげずなどと語りつつ歩を進めると。
またもや鹿痕多しの場所に出る。
良く観察するとちょっと古いが「ヒグマの足跡」多数。
以後、クマ除けを出しながらの下山となる。 |