(5)2010年 雪代増水の新十津川H渓釣行記

 2010の本格的な釣行の開始です。

 今年の渓明けは例年の10日遅れでしばし辛抱の時間を過ごしました。

 いよいよ5月末に満を持して新十津川のH渓へ釣兄Tさんとの今シーズンの初釣行記です。

 釣り後のミニキャンプの道具を揃えて出発だ。



 札幌から北へ90km標高1100mピンネシリ岳より発するH渓、想像通りの遅い雪代の増水だった。

 気温5℃、水温4℃、小雨で微風なり。

 増水で足元が見えず遡行困難、ポイントも潰れて悪い予感を抱きつつ釣行開始。




本流とは落差3mの砂防ダムで途絶しているS渓の雪代増水の流れ。



入渓最初の尺クラスの一匹、とりあえずリリース。



下流域は野草の花盛り。カタクリの花。お浸しに旨し。



ワサビ菜の花。まるごとお浸しでワサビのツーンとくる香りが堪らない。



ご存知「ヤチブキ」またの名をエゾノリュウキンカ、大量に収穫出来る山菜です。



春一番に咲くエゾエンゴサク。食べられると解説する山菜誌もあるが不明。



下流域の二股のポイント。対岸の岩場がギョウジャニンニクの群生地。



雪代水に磨かれた尺イワナの美形。



これもリリースかな。泣き尺クラスが竿を絞る。



本日一番の尺上のイワナ。



雪代増水でポイントは少ないが小さい淀みを丹念に攻めるのがコツかな。
これはリリースサイズ。



雪代水でサビはすっかり取れて「アメマス系イワナ風」でもある。
しかし、この渓は石狩川から4度枝別れした最奥の支流で全て居着きイワナのみ楽園なり。



取り込みに抗う雪代イワナ。



ようやく良型が来てで笑顔満面のTさん。



弩迫力の尺イワナだ。



 遡行1時間で二股のポイント、左股は土砂に埋まり期待出来ず。ここ数年は右股のみを攻める。
 標高400m地点



前回6月下旬の釣行でこの渓の記録の40cmの大イワナの出た「桂の老木下」ポイント。
今回は大物不在。



元気で鈎外しに苦労するイワナ。



まだサビの残るイワナ...リリース。



上流域の滝壺もすっかり土砂に埋まり大物は不在。
高巻きに取り掛かるTさん。



上流域の北斜面は雪渓が多く残る。



雪渓は芸術家だ。



これは幅広で精悍な尺イワナ。



つぎつぎにヒットする雪代尺イワナ。



取り込みにてこずるTさん。



春にキノコ.....ユキノシタ(えのきだけ)。イワナ汁の具に最適なり。



上流域の「コゴミ」の宝庫、座って収穫の贅沢でも欲張りは災いの元なり。



「コゴミ」を三袋を収穫し思いバッグと両手に荷物。
最初に小生が転倒で半身浸水。


 続くTさんが転倒10m程流され大岩につかまりなんとか立ち上がる。勿論全身「すぶぬれ」で照れ隠しの苦笑い。


 上流域絶好ポイントの大丸太倒木の滝。
 今回は大物不在。かって初釣行の折には39cmを釣りあげる。以降毎回大物の出るポイントである。
 今回は遡行2時間半ここで竿納め。


 右手のピンク野草は野草の女王「シラネアオイ」です。


今回の尺上サイズの釣果



 ずぶぬれと気温10℃でミニキャンプも中止。本流S渓北壁の「ウルイ」採取も増水で渡渉出来ず断念。
 20cmクラスのイワナとニジマスを一匹づつリリース。



今回の山菜は「コゴミ、ギョウジャニンニク、ウド」でした。
「ウドのピクルス」と「ギョウジャニンニクの出汁醤油漬け」


 2010年の本格的な釣行開始でした。

 この時期は山菜時期でも有り、山菜の出具合と雪代水の出具合の両睨みで頭を悩ます時期でもあります。

 6月は「ヤマベの解禁」でどの渓も入渓者が多くなる。

 イワナ専門の渓秋には有難迷惑の渓流師が多くなる時期です。


 次回は春の最後山菜の「竹の子」取りを兼ねて西積丹の渓巡りを予定しています。

ご期待下さい。