(6)' 08年夏から秋へ渓を彷徨う

 久々の釣行報告です。


 相変わらずの雑用と北海道は異常少雨で、なかなか釣りに行こうか・と云う気分になれず。

 ずるずると工房で垂れこめる日々でした。

 そんな中、念願の茅ヶ崎の「開高健」記念館を訪れる機会を得ました。併せて報告します。


その1...真夏の日高路へ

シュンベツ川の釣行記

 先日の集中豪雨で林道崩壊と厳重なゲイトに阻まれ熊注意報の炎天下をひたすら歩く、歩くのみ。
 地形図を読み誤り炎天下を3時間歩き、目指す渓は遠くて引き返す。

余りの暑さにウエイダーを肩にサンダル掃き。
 それでも、めげずにこのゲイト付近でイワナ36.0cmを取りこむ。



その2...「開高健」記念館を訪ねて

渓秋の最も愛読し・尊敬する小説家

今年は丁度没後二十年。(享年58歳)


 8年間の思いをついに実現、感無量です。
 渓秋の「座右の銘」かな?


悠々として
急げ

開高 健
 記念館を訪問した思い出に工房も模様替えです。
 小説家の数ある語録で一番のお気に入りです。無断拝借。


釣りは、運、勘、根である。
つまり、人生だな。
開高 健



その3...9月の西積丹へ

超渇水の幌内府川にて

 あまりの渇水で当たりのタイミングが取れず、木の枝に多数の仕掛けを絡める。


 相変わらずの少雨状態。渓は超渇水。
 薄い魚影ながら、33.0cmをを釣り上げる。
 入り渓の目印。廃分校も三十年の風雪に遂に倒壊寸前。さびしいナ。



その4...10月の道北の渓巡りへ

強風・大雨注意報の中を単独行へ

 釣兄のTさんは、登山直後のお疲れでダウンとか。


 悪天候の雄冬・増毛のオロロンラインを北上す。

 平成7年に知り合いの友人が50cm超を道北の暑寒別方面の或る渓で釣った魚拓を見せてもらってからは、何時かはこの渓を突き止めてやると思いつつ早年数が経った。

 今年はどこも、渇水気味であるが道北方面は雨も多いようだ。今日は雨模様で絶好の機会到来だ。

 知人の友人・アメマス53.0cmを目指して。雨中釣行へ



一の渓・雄冬・赤岩川

 この悪天候に先行者の軽四輪車が、だが渓はすっかり埋まっていた。

 人工物の全く無い急峻な険しい渓だ。20年前に釣友Aさんを救出した渓でもある。

 日本海に直結していて、大物の遡上に期待だが、断念す。



ニの渓・雄冬・岩老川

 数年前より3基のダムが構築、もうこの渓も終わりかと嘆いたが何と最下段に魚道が設置されていた。

しかし、渓の入り口には工事事務所が有り、ゲイトも閉鎖中。

 そしてニ段目のダム下にはコンクリート橋が完成していた。更に奥までダムか林道を造るらしい。残念なり。
 ニ段目ダムには魚道は未だ無し。
 ニ段目のダムの傍らに、数年前下の一段目のダムに有った魚網仕掛けを発見。まだ懲りずに増水時に遡上する大物アメマスを狙っているらしい。



三の渓・増毛・箸別川

 この渓は暑寒別岳を源とするイワナの濃い渓だ。

 大ダム上の源流は数度釣行したが、何時もいい思いをした渓だ。


 今回の本命と狙いを定めた渓だ。
 海からの大アメマスを狙って大ダムの下流部を攻める。

 いさんで入渓するも、ここも超渇水。全然当たり無し。
 こんなちいっちゃなカジカが
 こんなちいっちゃなヤマベが

 これが本命の渓の釣果だなんて。信じられなぁーい。

 あまりの貧果に、下流の頭首工を調べてみると、ご覧のあり様。

 あまりの渇水に魚道に水が全然流れていないではないか。

 がっかり。
 それでも傍らにはサクラマスの捕獲は警察に通報する。との立て看板あり。
......とてもサクラマス、アメマスどころでない。



四の渓・雄冬・千代志別川

 この渓は雄冬では、イワナの銘流として超一級の渓だ。だが十数年前より砂防ダムを数多く構築中の渓だ。

 渓秋は下流部よく覗いて見る渓たが上流部は未だ調べていない。今回の釣行の隠し球的渓なり。


 濁水の流れ落ちる数基のダムを見ながら林道を進むと、工事中のゲイト有り。ここで、車を止めて更に数基のダムを見つつ2kmほど歩き。



 やっと登り詰めると、工事事務所が有り、河畔林は無残に開削中なり。

 十基に余るダムでもう充分に渓は安定していると思われるのに公共工事の縮減なんてどこの国の話かな???
 渓水はあくまでも清冽、重なり合う大岩は苔むしてあくまでも青く、木々は紅葉の錦で着飾る.....こんな渓を何故に傷つけるか????
 早速に純真無垢なイワナ25.0cm、この一匹をそっとリリースし、渓を後にす。
 下山の渓沿いで、大きな白シメジ発見。本日最大の釣果なり。


 少雨・渇水のまま今年のシーズンは終わってしまうのだろうか?

 家族に心配を懸けて、小さな台風の中を強行の釣りだった。

 釣果は無かったが、久々に道北の渓巡りが出来て満足の一日なり。


 三ケ月に及ぶ垂れこめ生活の中にもいろいろと変化はあるものです。

 もう、そろそろ竿納めの時期が近づいて来ました。

 今年は後、何回釣行出来るかな??

次回もご期待あれ。





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