(6)2007年 積丹岬の秋の実りに感謝

8月の釣行での足の負傷も癒えたので、紅葉にはまだちょっと早い
積丹岬の渓を2ヶ月振りの釣行す。

色々と雑事を抱えているのでおそらく、これが今年の竿納めになると思われる。


1.サクラマスの群れるH渓にて

 この20年来かって集落の人々が利用した杣道もすっかり消えて半年の間に例の廃校裏より直下に降りるル−トが開かれていた。
 お分かりだろうか?5,6匹のサクラマス遡上し産卵の機会を待っている。

 こういう光景を数多く有り、数十匹のサクラマスを見る。今年は特多いようだ。

 2,3年後の大型ヤマベの魚影が楽しみだ。

 この渓は上流域に林道の橋が一本架かっているだけで積丹岬で山釣出来る渓としては唯一の自然河川と云えるだろう。

 かって主峰・余別岳に迫る源流で橙斑点のある尺イワナを釣上げた美しく・楽しい渓だ。


 林道の入口で2台の4輪駆動が止まっていたので、先行者かと国道の橋上から覗いて見ると大きなタモ網を持った二人つれが、熊よけの鈴を鳴らしながら下ってくる光景に出くわした。おそらくサクラマスを狙った密漁と思われる。......早朝より何とも情け無い光景を見たものだ。


 二人つれの身支度は可成りしっかりしたもので、ルァ−かフライマンと見受けられた。.........渓魚を釣る資格の無いヤツラに天罰でも下って欲しいものだ。


 いつもの小函を渡渉し終えてホットしたのかあと一歩の処でAさん

 足を滑らせて、滑落、左手の竿をポッキリと折ってしまう。(滑落寸前のAさん)
 やや減水気味の渓は小函まではサクラマスが多くて、肝心のアメマス

出なかった。それでも尺物を7匹釣り上げた。
 下流部では珍しい居着きイワナ。勿論即リリ−ス。
 本日はもう一本の渓を目指して、早めに切り上げ(4時間の遡行)

 荒れて車の通行も困難な林道で、取り頃の山葡萄を発見

 実に平成7年以来の収穫なり(手の届く範囲のものはなかなか無いものだ)


 この山葡萄をつかって渓秋スタイルの「山葡萄ワイン」造りを(11)にて編集しますので どうぞお見逃しなくご覧あれ。



2.今年の納竿をかけてO渓にて

H渓では以外と手間取ってしまった。午後2時から岬を廻ってもう一本のS渓へ

向かうには、秋の日暮れと羆そして、8月に左足の打撲と裂傷を負った実績?のある渓は無理と判断して、帰り道のO渓を覗くことに衆議一決。


 O渓は下流に数基の砂防ダムがあり、玉石積み護岸がされている。

 山釣としては、この下流域は魅力に乏しい渓だ。

 しかし、10年ほど前より、全てのダムと奥の大ダムに魚道が構築されて、海から大アメマスの遡上が可能になった渓である。

 地元の漁師によりサクラマスの稚魚の放流もしているようだ。


 勿論、大ダム以遠は渓秋も数度源流を極めているが、尺五寸(45cm)級のイワナが群れる渓である。がまた、羆の巣とも云われる渓でもある。


 胴長を履いた漁師らしいこの老人は何をしているのだろうか?

 入渓しょうと最下流の砂防ダム下の光景である。


 Aさんとの推測:刺し網でサクラマスを捕獲して採卵しているのでは、密漁にしては、白昼に堂々した行動なり。
 いつもの溜まりには何故か大物は不在、でも短い流程で満遍なく魚影あり。
 大ダムの魚道付近を攻めるAさん。2時間の釣行で尺上が9匹なり。
 下山の林道では「マタタビ」を収穫...滋養強壮の「マタタビ酒」は最高だ。
 渓流添いでは見事な「ヤナギタケ」をゲット、今夜は早速・味噌汁に
 ママタビの蔓に座りこむAさん
 山栗・あと一週間後が食べ頃かな?
 「山葡萄」 「マタタビ」 「ヤナギタケ」
積丹岬の秋の実りに感謝
 H渓の釣果
 O渓の釣果

 これで何とか今年もイワナの薫製が出来る数が揃ったようだ。


 今年の釣行は数回と近年では一番すくなった。また、キャンプ釣行も出来なく、特筆すべき大物も釣れず、残念な年となってしまったが、それぞれに、楽しく、素晴らしい渓秋スタイルの山釣が出来ました。

 例年通り、山では早くも冠雪を迎え渓も一気に晩秋そしての景色となった。

 残念ながら、今年の納竿となった。

 また、来年の釣行にご期待下さい。


 冬場の「渓秋工房」の様子と「山葡萄ワイン」造りの編集を続けますので、引き続きお楽しみ下さい。