(3)2005年 13年間思い抱いた渓の踏破記録


暑寒別山系H渓の源流を行く

 1992年11月、釣友Aさん・釣兄Tさんを伴って初めてH渓を訪れる。しかし、昨夜来の初雪がドンドン積もって、さすがの愛車テラノでも夏タイヤではハンドルを取られてやっと思いで到着。

 渓はなぜか増水が激しく、遡行も危険でついに断念。

 以来、Kさん・Yさん・Oさんを伴ってこの13年間に4度挑戦するも、天候不順・増水・先行者有りで毎回涙をのむ。


1992年11月撮影・初雪と荒れ狂うH渓


 暑寒別岳山系のふたつの禁漁河川に挟まれたH渓は中流に大ダムがあるが魚道が機能しているのかこの上流域でも良型のヤマベの魚影が濃い渓だ。

 源流へはこの大ダムより更に2km上流の廃道の藪を30分歩いて到達する。両岸は切り立っているが渓すじは以外と平坦で優しい単調な流れが続く。

 源流域の入口で渓は右股沢・本流か?と左股沢に分かれる。

右股沢と左股沢の合流点

 以前出会った地元の先行・釣り師の話しによると、右股沢は数は出ないが大物イワナが居るとか、現に40cm級を誇らしげに見せられた。

 左股沢はイワナの魚影は濃いが概して小型が多いとの情報であった。




第1日目・右股沢

283渓 677釣行

 ぬめりの有る水苔が覆っていて遡行が一層困難・転倒・強打・苦行の連続
 しかも、藪蚊の猛攻にはさすがのTさんもご覧のとおり
 遡行4時間余り、唯一の超大物もハリスをブッチギラレれて惨敗す。

 40cm超級か?、いつも逃がした魚は大きい、残念・残念と渓を下る。
 本日の釣果25cmイワナとヤマベの貧課なり



山釣りキャンプで明日に賭ける
暑寒別岳の晩餐会のメニュ−

 イワナ刺身と手巻きすし
 渓筋のタモギダケと沢蕗のイワナ味噌汁
 ヤマベは天麩羅に
 ミョウガと小ネギの相性が良いイワナ酢味噌
 ようやく初夏の遅い夕暮れが訪れる人影の無いキャントサイト

 炭火おこしに余念のないTさん
 ヤマベの天麩羅の出来上がり
 本山葵の効いた究極のイワナ手巻きずし
 この他に、地元・港町増毛の食材のアマエビ・イカ・ホタテ貝を少々楽しむ
 山釣り料理と銘焼酎・博多小女郎に酔いしれるTさん
 明日は夜明けと同時スタ−トだ、大物を夢みてお休みなさい。エア−マットで快眠なり



第2日目・左股沢

284渓 678釣行


 ぬめり苔も無く遡行し易い渓を3時間余り、やはり地元釣り師の情報通りだった。20cm以下のイワナとヤマベの濃い沢である。

 単調な渓すじを詰める源流域まで釣果は変わらず。


 源流の一級ポイントでも大物は不在なり
 黄色い腹と斑紋が鮮やかな源流イワナ
 大タ゜ムの魚道が機能しているのか源流域まで良型ヤマベが釣れた


 小雨が降り出したH渓を下り、大物には出会えなかったが13間の思いを遂げてとても爽やかな初夏の二日間だった。キャンプサイトで無事下山にそして素晴らしい渓と渓魚たちに乾杯(ノンアルコ−ルビ−ルですご安心あれ)