シゲチャンのスケッチブック


毎月第一、第三日曜日頃に発行する本人(シゲチャン)もその時になってみなければ、何が飛び出すのか分からない気まぐれなコーナー。マンガ、つぶやき、などなど。


第五回(2005年3月)


昨年の12月10日から25日まで東京の原宿にあるペーターズ・ショップアンドギャラリーにおいて「とりのうた」という企画展があり、鳥をテーマに72名のイラストレーターが競演した。

参加者は作品とその制作にあたってのコメントを添えて展示をするという構成であった。そのコメントを1月27日発行の「みんと」紙上で連載している「シゲチャン日誌」に書くつもりでいたのだけれど、枚数の関係で紹介できなかったものを、今回は原文のままで公開します。



 とりのうた

とりのうた・細部


Lovin' You

「とりのうた」ということであれば「Lovin' You」だ。90年に Janet Key (ジャネット・ケイ) がカヴァーしている曲で、歌声にからむように小鳥たちが「チュ、チュ、チュ、チュッ」と歌い続ける。

ボクがこの曲を知ったのは20代の後半ごろから通い続けた六本木の「ジョージ」というバーのジュークボックスで、頻繁にかかっていたからだ。
誰が歌っていたか*は忘れてしまったが、たしかA-4のボタンを押すとかかる。数年前に他界したと聞くが、あの名物ママの一番好きな曲だった。

店に入るやA-4を押してからビールをラッパ飲みするのが常で、繰り返し、繰り返しA-4。そしてビールだ。店内じゅう紫煙が立ちこめ、チュ、チュ、チュ、チュッと小鳥がハミングする泥酔の果て、店内に朝日が射し込みはじめると、やっと重い腰を上げて店を出る。
こんなそんな飲み方を20年ほど続けていた日々がなつかしい。

大西 重成


*オリジナルはMinnie Riperton(ミニー・リパートン)。「Lovin' You」が収録された『Perfect Angel』は、EPICでの全米発売が1974年で、ゴールドディスクとなっています。東芝EMIより発売されているCDのライナーには六本木の「ジョージ」のことも書かれていました。


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