シゲチャン日誌・2010年9月

2010年9月2日

 ココ(カミさん)は、ネコが家じゅうにゴロゴロいる生活に憧れている。しかし、今サバという雄ネコがいて、これが性格的に問題がある。気が小さいうえに気が荒く、すぐ噛みつく癖があるので、新たに飼うのはかなり難しそうである。よって、サバを可愛がるしかない。
 ひとりじゃー寂しかろうと、ココはサバが喜びそうなオモチャを何処ぞで探してくる。ゼンマイ仕掛けのネズミとアルパカ。ポンプで空気を送り飛び跳ねるゴム製のカエル。そして、ぬいぐるみのネコとテン等だ。結果は、いずれも失敗であった。包みを開けるまでは、サバも「何?何?何?・・・」と興味ありげに近寄ってはくるが、いったん臭いを確かめればプイと背を向けて立ち去ってしまう。その度に、ココは風船の空気が抜けたみたいに意気消沈す。例外として、電動のチェロキーを追いかけたことがあるが・・・。
 サバの一番のオモチャは、納豆が入っている発泡スチロールのフタ。そして水道管の凍結防止用カバーを輪切りにしたもの。いずれもゴミとして捨てるような物ばかりである。こんな物を喜ぶあたり、飼い主に似てしまったようだ。ココが、いくらサバのためとて、あれこれ買い与えたところで、しょせんネコに小判ということなのである。


大西サバ
生後1カ月で親兄弟と離れ、我が家にきてはや10年。
友達なし、恋人なし、嫁なしでいまだ独り身のサバ。



2010年9月4日

 はしかにかかったように、しばらくデジタルカメラに熱中しておったが、どうやら一息ついたようだ。さて・・・奴らはと、最近すっかり出番の少なくなったフィルムカメラをケースから次々に取り出してみたならば、巻き上げレバーがなまって戻らないカメラ。電池を入れても、ウンともスンともいわんカメラがある。しばらくほったらかしにしていたので、恋仇のデジタルカメラに嫉妬し、すねているのである。やはり、時々は相手をしてやらねばいかんようだ。モテる男はつらい。
 諸君、モテぬ男も、確かにつらかろう。が、モテる男も、実はつらいものなのだヨ。


2010年9月16日

 ボクには珍しく早起きをした。ココが、前々から行きたがっていた知床五湖に出来たという高架木道を散策するためである。ひょっとしたら、高い木道の下に熊を見られるかもしれないと、ココはひとり興奮している。常日頃から「ちょっと行けば、観光の見どころばかりのところに住んでいるのに、シゲは何処へも行きたがらない」とココが不平を並べ立てるので、たまには・・・と意を決して付き合うべく朝起きした次第である。美幌?東藻琴?斜里経由で車を走らせ、峰浜に着くと、左手にオホーツク海が広がっている。畑の中ばかり走り続けてきて、畑も見飽きたので、ひと休みをすることにした。
 海を見るのは久し振りだ。大きく伸びをし、砂浜に目をやると、ウキや流木が転がっている。しかも、妙に気を引く極彩色の布きれが目に飛び込んできた。気がつけば、すでに拾いに走っており、ココも何やら拾い出している。半時ほど拾い続け、車に積み込んでから知床を目指す。「知床?・・・」そりゃあー素晴らしかった。しかし「あの派手な布きれは、何なんだ?」と頭にチラついていてしょうがない。つくづく、ボクは観光向きでないと知る。


枯葉を使った作品
「枯れ葉よ〜」とエリック・クラプトンも、ワテのことを歌っております。



2010年9月23日

 今朝はやけに冷え込んだ。今、ランドのチケットハウスからアンダーワールドのラスト曲が流れている。それに逆らうかのようにコオロギが鳴く。が、声に張りはなく弱々しい。彼らの季節も終ろうとしている。



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