シゲチャン日誌・2009年10月

2009年10月6日

 何事にも相性というものがある。初めて会った人でも、懐かしい友人と再会したかのようにスーッと入れる人もいれば、会った瞬間「どうも・・・虫が好かないなぁ」と感じてしまう人もいる。それが何度会ったところで、その距離が縮まることはない。読む本にも同様のことがある。書かれている内容はもちろんのこと、文体と改行などのリズムが合わないと、やがて読み続けるのも苦痛となる。
 最近、いよいよ読む本がなくなってきて、今まで遠ざけていた日本文学の最高傑作とされる夏目漱石の「吾輩は猫である」を読んでみたけれども、やはり最後は挫折してしまったのだ。最初は、候(そうろう)文などが混じり、少し足踏みするところがあったけれど、確かに面白いところがある。慶応3年生まれの漱石が、現代文学の父とされるのは合点がいく。確かに天才だ。が、11章ある10章まで読み続けて、後が続かない。主人公の苦沙弥先生の家に出入りする明治のインテリ達のダラダラ続く会話に付き合い切れなくなってしまったのである。いくら最高傑作といえども、合わないものは合わないのだ。己の理解力の乏しさを棚に上げて、やはり相性が悪かったことにしよう。



箱入り息子
いわゆる箱入り息子。並んだワインのコルクでひとり遊ぶ日々。



2009年10月9日

 鬼のかく乱か、血の迷いか?あれよあれよという間にデジタルカメラを2台購入。以前、父の日にプレゼントされたオモチャのデジタルカメラに付いているファインダーのあいまいさにフラストレーションがつのり、リコーGX200をキットで購入す。
 このカメラ、プロカメラマンの森山大道氏が使用している本を見て、その気になってしまったのである。しかし、このカメラはスナップ向きと判明。もっと、ガッチリ撮れるカメラが欲しいところだ。ウ〜ン、買い焦ったか。
 その一週間後、北見のリサイクルショップに立ち寄ってみたらば、意中のキャノン パワーショット10がショーケースの中で悪魔がほほ笑むごとくボクを待ち構えているではないか。この時「人間、止めてもいい!!」と、決断し即購入。
 あの苦手なモニターのメニュー「あーせい。こうーせい」を色々いじくり回すうち、たった2日ほどでバッテリーは切れ、充電を繰り返す始末で、頭の中は馴れぬデジタル詰めでテンヤ・ワンヤのこの一・二週間である。還暦を過ぎたオヤジが、道楽に走るとこんなことになる。


秋のランド
すっかり秋めいたランド内を、今回購入したデジカメでパチリ。コンパクトカメラといえどもシャープな写りで、大きくプリントも可。



2009年10月13日
 ついに、はるばる香港からギャル2名がレンタカー飛ばしてランドにやって来た。この夏に、香港の出版社がモデルさんを連れて取材に来てくれたが、その発売号を見て来てくれたのだという。
 ランドをオープンして9年。当初は相生の山奥で、こんなワケのワカラン美術館を始めたこと自体が無謀であったのか?世間の目は、かなり冷ややかであったのが事実だ。
 それが、年を重ねるごとに全国各地から人が来てくれるようになり、ついに海外まで飛び火したのである。「やっと、ここまで来たか。やっと、通じたのか?!」と、何やら感慨深いものがある。
 そして、今日の昼2時半よりSTVラジオみのや雅彦のときめきワイド「人物図鑑」に電話での生中継をひかえている。しかし、各方面に火が付きだしたかに見えた二週間後の31日が、ランド最終日。冬期休館に入る。こんな間の抜けたところが、いかにもランドらしいのかもしれん。


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