シゲチャン日誌・2009年11月

2009年11月1日

 昨日はシゲチャンランドの最終日。土曜日ということもあったのだろう、例年にない賑わいぶりとなる。日中でも6度という寒空の中、遠路はるばる岩見沢・札幌・横浜・東京方面からの人々が多く、その中でも、稚内からという女性には驚いた。稚内〜旭川〜津別〜相生とバスを10時間も乗り継いで、トラックがびゅんびゅん行き交う相生の国道を歩いて来たと聞き、ココ(カミさん)と二人して「何も、そこまでして・・・」と呆気に取られるばかり。いやいや、熱い熱い幕引きの最終日でありました。
 で、今日は夜中に初雪が降り、身の縮むほどの冷え込み。作業場の窓から見える向いの山々の頂は、うっすらと雪で被われていて見た目にも寒々しい。すでに落葉した麓の高く細い木々も突然の寒さと雪に身を潜め、じっと耐えているかのようだ。「あ〜ぁ、今年のランドも終わったか・・・」と、いわれのない寂しさと脱力感が襲ってくる。二日酔いにも似たぼんやりした頭で目の前の冬景色を見ているうちに、何やら物を作りたくなる衝動がムクムクと沸き上がってきた。「よし、次なるものはー」と目を凝らして森を見る。



2009コラージュ作品
今年のオープン時にノーズハウスに展示したコラージュ作品。これほど好き嫌いが分かれたシリーズも珍しい。
いずれ続編を作るつもり。



2009年11月14日

 北海道の片田舎で暮らすと、知らないうちに車ばっかり乗って歩くことを忘れる。
 この相生に移ってくる10数年前、自宅の建設状況を見るため東京から生まれ育った津別に幾度か帰ってきた。
 当時は、車の免許も車も持っていなかったので、弟や友人の車にのせてもらっていたのだが、彼らは数10メートル先の距離であっても車を使うので驚いた。「何と言う横着なことを、そんなに歩くのが面倒臭いのか?」と、心の中で思ったものだ。
 東京で暮らしていると、まず歩くのが基本だ。5キロ10キロでも歩く。それが当たり前。
 ところが、相生に越してきて、車の免許を取ってからというものは、あの驚きは何処へやら・・・今や、買い出しで街に行くにも、我が家と店までの「ドアーからドアーまで」という立派な地元民(?)になっているではないか。何たる変身ぶりであろう。確かに東京での生活とはうって変わって、食料などの生活必需品を一週間分まとめて買い出しするようになった。よって、車の後部はほとんど宅配便のようなありさまとなる。
 買い物の積み込みのことを考えると、自然と少しでも店の近場・近場へと車を駐車する習慣が身についてしまっているのである。
 そうー我とて大地に生きるー道民なのだ!!これって、歩かなくなった言い訳か?
 しかし、いいではないか。歩きたい人は、歩き。歩きたい時に、歩けば。


天高く・・・
天高く腹肥ゆるの巻。



2009年11月19日

 東京へイラストの講義で6日間行ってきた。やはり、東京の街って面白い。六本木の摩天楼のようなミッドタウンに初めて行ってみたが、貧乏人には用のないところ。浅草では、浅草寺界隈の観光客が足を踏み入れることのないウラ寂れたところを探索。セレブ(?)と言われる人種から戦後をそのまま引きずっているような人々まで多様な顔が東京にはある。街って、こうでなきゃツマラナイ。
 連日、友人・知人と会い、酒・酒・酒。話題も宗教・絵画・歴史・そして近況報告と・・・6日で10年分は生きたような濃密な日々であった。そして、女満別空港に降り立ったならば、竜宮城から戻った浦島太郎の気分。しかし、東京も相生も同じ日本。これまた面白い。



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