シゲチャン日誌・2009年5月

2009年5月2日

 朝から快晴で、日中は25度の夏日となる。数日前は40センチの大雪が降ったのだから、この天候の急転ぶりには面食らう。
 夕方近くになると、うっすらと雲がかかり肌寒くなる。冬の名残りで地面が冷え切っているのか?日が照らなければ暑さも一時である。先ほどから荒木一郎のCDをかけていて、ボクの好きな「梅の実」が流れてきた。この辺りで梅の木はあまり見かけないが、ボクは桜よりも梅のほうが好きだ。それも白梅か、ほんのり赤く色づいたくらいがよい。畑も山々も新緑前の茶褐色の地味目な色合いの風景の中に、ぽつんと明かりを点したかのように咲く梅の花は清楚であり健気でもある。その佇まいは密かに何かを訴えかけているような切なさがある。



ノーズハウスの屋根
ランドの上空をヘリコプターが旋回し、渡り鳥のオオジシギが空中戦さながらに虫を追う。何とも賑やかな5月のランド上空であった。



2009年5月8日

 今年もランドにオオジシギが渡ってきた。シベリアからと聞くが、本当のところはボクには分からない。このオオジシギは面白い鳥で、くちばしが異様に長い。鳥の中の木枯紋次郎とい
う感じで、あの長い爪楊枝をくわえているみたいなのだ。
 これが、実に騒々しい鳥なのである。空をつんざくような鋭い鳴き声で「ジー・ジーッ、ジィーツ!ジィーツ!!」と空高く上昇を続け、頂点に達したかと思いきや、マシンガンを打ちまくるかのごとく「バッ・バッバァーバ・バ・バァーッ!!」と激しく羽をばたつかせて急降下して虫を捕まえるのだ。これを日がな一日繰り返すのである。今年は三羽が渡ってきたようで、このランドの谷地ボウズを拠点に繁殖し、秋が深まると子供たちを引き連れて何処かへ飛び去って行く。しばらくは、この珍奇なるオオジシギの空中戦を楽しめそうである。


ビニール傘
エゾ梅雨も楽しくなるヒョウタン親父のビニール傘。6月末にはランドにて限定販売します。



2009年5月21日

 ランド上空を何度も何度もヘリコプターが旋回する。そのヘリコプターに向かって、地上からココ(カミさん)とボクが手を振る。テレビ番組「笑ってコラえて!」のスペシャル番組の収録のためだ。ふだん、汽車やヘリコプターを見たからといって、こんな真似はしない。何でも「ヘリコプターの旅」というコーナーで、ボクと函館の空中ケーブルで作業する人が紹介されるということである。ランド内の作品の紹介とインタビューを含めまる2日の撮影で、もうクタクタだ。
 先日も大阪のテレビ局から、若手のタレント3名がボクに弟子入りし、彼らに制作指導するという番組の話があった。それが、まる3日間生活を共にする内容だったから堪らない。先方も粘り強く食い下がるが、お断りする。物事、OKするよりも断るほうがエネルギーを使うものである。
 この「笑ってコラえて!」は7月8日水曜日の夜8時にSTVテレビで放送されます。



2009年5月25日

 世の中、好き者がいるものである。こんな片田舎で美術館をやっているというのも同類か。先日、雪が降りそうな寒い日に旭川から娘さんがランドにやってきた。それが3週間前に友人と来たのだが、ランド目前の1キロ手前で、その友人の体調が悪くなり、来た道を泣く泣く引き返したそうである。で、今回は仕切り直しとのこと。イヤ、ハヤ。
 そして、今日は2人の娘さんが新潟から飛行機を乗り継ぎ、レンタカーでやってきた。それも、ただただランドが観たいが為・・・というのだから驚いた。嬉しいのは嬉しいが、何かこっちが申し訳ないような気がしてきて困った。好き者は好き者を呼ぶのか?



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