シゲチャン日誌・2009年7月

2009年7月5日

 いきなり、デジタルカメラがボクの手元にやってきた。父の日のプレゼントである。箱型の小さなカナダ製(?)のトイカメラで、ボクにとっては黒船がやってきたようなものだ。と、いうのは―どうにもデジタル画面に馴染めないでいるからである。
 まず、モニター上にいきなり「あーせい。こうーせい!」と文字が並んでいるのが嫌だ。面倒臭い。実は、近ごろでは遺物扱いされているフイルムカメラを40台ほど持っていて、写真を撮るにはこのカメラなどで充分なのである。
 しかし、悲しいことにフイルムが市場からめっきり姿を消しつつあるのが現状だ。デジタルカメラが登場するまでは、写真を撮ったらほとんどの人が必ずカメラ屋でプリントし、大切にアルバムに保管していたものである。が、近ごろのデジタルカメラ・カメラ付携帯の愛用者たちは、モニター上で見れば気が済むらしく、出力してプリントする必要はあまりないようだ。これでは、フイルムは世の中から消えていく。
 で、手元にきた黒船カメラで撮ってみたならば、意外やポラロイド写真のような味わいがあるので驚いた。「さて、さて・・・」と心乱れるオジさんなのであった。弱ったものだ。



大西サバ・45際
デジタルのトイカメラで“45歳”のサバを撮る。目安のファインダーが付いているが、狙いとはズレズレ。しかし・・・これが面白い。弱ったもんだ。



2009年7月7日

 9年前の今日、サバ(飼ネコ)が我が家にやってきた。ココ(カミさん)が北見のOさんからもらってきたのだ。まだ生後1カ月ほどで片手に乗るぐらい小さくて耳と目が異様に大きかった。少しアメリカンショートヘアーの血が混じっているようであった。
 とりあえず名前を付けることになり、背中が魚の鯖のように薄い青と黒のまだら模様だったので迷うことなく「サバ」と命名する。あの日から早9年。ネコの年齢の数え方は、色々と複雑らしいのだが、乱暴に1年で5歳と計算すれば、なんと現在45歳となる。顔つきに似合わず、すでに中年になっていたのである。よって最近は「大西サバ45歳」と呼んでいる。
 年も年なのだから、少しは落ち着いてくるものかと思いきや、我が家にやってきた時とさほど変わりなく、一階から二階の階段を馬のように駆け回っている。


放っておけない奴
いわゆる放っておけない奴。こんな奴と隣り合わせになったら離れるまで気になってしょうがない。



2009年7月15日

 今朝、家の庭で採れた野イチゴを食べる。これが野性味たっぷりで旨いのだ。今年はどうやら豊作のようである。全国各地にはそれぞれの特産品があり、ボクの生まれた津別では、ジャガイモやトウモロコシがよく採れた。
 子供のころは、ちょっと小腹がすいた時のためと、母親が大きな鍋にジャガイモとトウモロコシをドーンと茹でてくれていたものだ。
 戦時中は、みな腹をすかしていたものだと話では聞くけれど、それは東京などの大都市でのことではなかったのか。東京の食糧自給率は微々たるものであったはずだ。・・・そのころの北海道たるや、小樽はニシン。常呂はホタテ。奥尻ではウニ。そして根室ではカニが大鍋にドーンと食卓に。凄いですね。「母ちゃん、腹が・・・」と子供が言えば、「うるさいね。ウニがあるでしょっ。ウニが!!」とか、「カニがあるでしょっ!カニでも食べてなさい!!」などと、蝿でも追っ払うように母親が怒鳴り散らす。しかし、いくら高級品とはいえ、いつもカニとウニばかりじゃ堪らないだろう。そんなことを、今朝のイチゴから連想してしまったのだが、実際はどうだったのであろうか。


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