シゲチャン日誌・2009年1月

2009年1月2日

 昔、下駄で歩けるくらい雪の少ない正月があった。今年の冬は雪も少なく、この分でいけば・・・と淡い期待を抱いていたけれど、昨年の晦日から4日続きの湿った雪が降り続いている。いらぬお年玉である。新年早々から雪かきをせねばならん。こんな時は、つくづくマンション暮らしの人がうらやましいと思う。「いざ、出陣!!」と口では言ってみるが、掛け声ばかりでゴロン!とカーペットに横になったまま、うらめしそうに降り続ける窓の外をにらむ。
 そんなこんなでグズグズしていると、グワ〜ン!という機械音と共に我らのスーパーマンこと、Iさんが大型の除雪車に乗ってのお出ましである。その頼もしい勇姿を見るたび、ココ(カミさん)と二人で、思わず「ヤッタァー」と拍手して喜び合う。
 このIさん、ふだんは農業をやっているのだが、町からの依頼でこの一帯の除雪を引き受けてくれているのである。頼もしくもあるし、仕事ぶりも実にていねいだし、まさにスーパーマンみたいな人なのだ。我々二人で、スコップなど使って、ひと通り家の回りを除雪するには、たっぷり6時間を要する。が、Iさんにかかれば、あっという間に大半の雪が片づき、残りは我々がやり、除雪作業は2、3時間ほどで完了する。
 しかし・・・人って、一度楽な思いをすると、ついつい人を頼り甘え癖がついてしまうもので、これまた弱ったものである。



国旗の顔
久し振りにコラージュの手法でやってみた。
50点の連作でその中の1点。ココ(カミさん)は「重い・・・」と言うが、天気だって晴れもあれば嵐も吹くのだ。



2009年1月9日

 町に買い物に出る時、いつもその日の気分で、行きと帰り用にCD2枚を用意し車の中で聞く。今日は気持ち良く晴れ渡っているので、一枚は三橋美智也の全曲集である。ほとんど好きな曲ばかりなのであるが、9曲目の「松風騒ぐ〜」で始まる「古城」を改めて聞くと、どうも引っかかるのだ。
 あまりにも仰々しくて時代がかっているからか?この「古城」を高校のころ得意になって歌っていたのを思い出し、急に恥ずかしくなってきた。あのころは、他に娯楽が少なかったというのもあろうが、ラジオから流れてくる歌謡曲を子供から大人まで聞き惚れては歌っていたのだから妙な時代であったのだ。
 高二の時に、卒業していく野球部の先輩たちの送別会の席で、この「古城」を歌ったことがある。あれは―、日射しが差し込むガラ〜ンとした広い教室にオレンジ・ジュースが並び、いっこうに盛り上がる気配のない気まずい空気の中「大西、何か歌え!」といきなり先輩から指名を受ける。エー歌いましたよ。このような晴れの席(?)で拒絶できる分際ではない。青々と刈り込んだ坊主頭が直立不動で「古城よ ひとり〜」と三番まで歌い切りました。それで送別会はお開きとなる。若さとは、恥のゴミステーションなり。


国旗の顔
極楽音楽隊のギター担当。ただのメチャメチャな演奏に聞こえるが、本人はノイズ系と自負している。



2009年1月31日

 昨年の末から制作していたコラージュ作品50点が完成する。ランドに展示している骨や立体作品の写真と、古本から切り抜いた写真とで構成してみたものだ。今回、コラージュという平面の作品にしたのも、大きな立体物を作ったところで、いよいよ手狭となり展示するスペースが無くなってきたからである。
 現在、ランドの展示館が13棟。他の建物が5棟で計18棟だ。ココと二人での管理も限界に近く、新しく建てるには、ややためらいがある。ボクの場合、無ければ無いなりの方法と工夫で次に作るものが決まってくる。そんな流れが、これまた楽しいのである。



LAND TOP