シゲチャン日誌・2009年2月

2009年2月4日

 この前、正月だったと思っていたのに早二月。最近とみに月日の流れが早く感じる。子供のころから二十歳ぐらいまでは、ひまを持て余し一日、一日が長かった。ところが今はどうだ?あれこれやる事ばかりが増えて、それらを片づけることで毎日が過ぎていく。
 それにひきかえ、サバ(飼いネコ)や野生のリスや鳥などは、将来への不安や悩み事など何処吹く風であり、腹を満たす事と種の保存のみが全てであるかのように見受けられる。時には、彼らが羨ましく思うことがあるけれども、今さらネコやリスに生まれ変われるわけではない。彼らの行動を見ていると、人間って雑多な煩悩を抱え、指先を器用に使いこなすことができると思う。これが問題なのである。
 人は色々と便利そうなことを考えては物や道具を作り出し、知らず知らずのうちに用事を増やしては、それらに振り回される。もし、人の手がドラえもんのように丸ければ、携帯電話でメールなど打てないし、おそらく現代人の思考と行動は半減するのではないのか?今、地球は忙し過ぎる。これを少しでも食い止めるためには、ここ一番「世界中の人々の手をドラえもんの手にしてしまう」これしか手がないのではないのか。と、書き進めてきたけれど、月日の流れから知らないうちに思わぬ方向へと話が脱線してしまったようである。


フットハウス
この冬、元気君たちを大量に制作した。
今までの展示分と合わせ、今春272体の「元気君軍団」が装いも新たにデビューします。



2009年2月11日

 今、シャンパンのコルクを利用して「元気君」という人形作りをしている。その数226体。これだけの量をひたすら作り続けていれば、どうしても何かで気分転換をしたくなるものだ。
 そこで、ボクが好きなコラムニストの中野翠が、最近はクレイジーケンバンドのCDばかり聞いていると書いていたのを思い出す。彼女が紹介する映画や作家の本などは、実にボクの趣味と相性が良いのである。じゃあーものは試しと、数あるアルバムの中から「零」を買ってきた。
 ところが、聞いてみてガッカリ。「中野翠も音楽方面だけは、あんまり信用できないなあ
ー」というのが第一印象であった。しかし、せっかく買って来たのだからと気を取り直して聞き込むにつれ、意外や可笑(おか)しくて面白くなってきたのである。黒人音楽や演歌調の音をベースに、詞にはひねりが利いているし、大人の遊び心が満載なのだ。リーダーの横山剣は、かなり頭が切れる確信犯と見た。ひところの植木等の笑いに通じるものがある。さすがは、目利きの中野翠である。趣味がいい。


カラスの親子

やはり、この冬販売用に制作したトッタンの家シリーズ。トタン屋根をつかったこのシリーズを愛着を込めてトッタンと呼ぶことにする。



2009年2月28日

 季節の変わり目になると、何か新しい洋服が欲しくなる。いかんせん既製品だから、サイズはS・M・L・LLと限られてくる。
 いつも若者向けの店で物色するのだが、最近の流行で全てが細身である。ボクの場合、ウエスト・バスト共にLサイズだ。
 で、パンツを試着してみるが、裾から足先が出てこないので困った。長すぎるので10センチは切らねばならぬ。それがナイロン系の裏がメッシュのもので、店員に裾上げを頼むと「これは、出来ません」と実に素っ気ない返事。仕方がない、次はジャケットを試す。袖を通すが、腕はパンパンで動きもとれず、肩から太めのソーセージが2本突き出したみたいで、いかんともしがたい。つまり、我が体型は規格外ということだ。てなわけで、泣く泣く手ぶらで店を出る。世間の風はオジさんに冷たい。


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