シゲチャン日誌・2009年12月

2009年12月2日

 このところ、トガリネズミが家と作業場をひんぱんに走り回っている。このトガリネズミ、最近では絶滅の危機にあると聞くが、我が家においてはそんなことはない。少なくとも4匹はいる。鼻先がモグラのように長く尖っていて、体長は6、7センチほどと小さく、ハムスターより可愛い顔をしている。ペットショップにでも並んだなら、さぞかし人気者になるであろう。
 しかし、これが意外な悪さをする。と、言っても他愛のないものなのだが・・・。まず、消しゴムや石鹸、ティッシュペーパーを食いちぎる。その他、落花生・クルミなどの作品素材が消えていた。よって、これらを机にしまい込んだり、パック詰めしたりする。どうも、人が思いもよらない物に興味を示すのだが、彼らにとっては単純に食べ物と思っているのだろう。ネズミにとっては、冬場は特に食べる物に事欠くのだろうから、このまま彼らのしたい放題にさせておこうと思うのだけれど、壁の中でカリカリとかじる音が耳ざわりでしょうがない。さて・さて・・・。



クマヤキ
12月中旬より道の駅「あいおい」に、元祖「クマヤキ」が新登場。
つまり、御焼きですね。クマの型と旗をボクがデザインしました。
《シゲチャンランドは冬季休館中》



2009年12月12日

 先月から製作していた椅子が、やっと完成した。椅子って案外と難しい。人が生活する中で使うものだから、今までの観賞用の美術作品とは勝手が違う。まず強度と座り心地が第一だ。使う人が疲れ果てて帰宅し、倒れ込むようにドスン!と座ってしまう場合もあるのだ。今回、完成したのは恐竜がクネッ、クネッ〜と丸まって椅子になったような感じの作品である。
 この冬は、家具作りが中心となる。もともと家具には興味を持っていたのだが、市販の物でボクの欲しい物がない。それじゃあ〜自分で作るしかない。と、これまでも家の棚、テーブルなど作っていたのである。すでに、ランドにおいて家具作品を展示するARM HOUSEを着工し、来春には完成の予定で準備を進めているところだ。
 2010年は、ランドの新たなる顔として、アートクラフト「ARM」がスタートし、椅子・テーブルなど思いつく家具を次々と製作販売するつもりでいる。


アートクラフト「ARM」作品
ようやく完成した椅子。ランドをオープンして10周年となる2010年は、一点物の家具を製作販売するアートクラフト「ARM」が始動します。



2009年12月22日
 深夜、いきなり右足の太腿の裏に激痛が走る。太腿内側で、得体の知れないエイリアンみたいな生き物が暴れ狂うような奇妙な痛みなのである。足をくの字に曲げて、ひたすら耐える。全身に脂汗が吹き出る。筋肉が硬直したのであろう。泳いでいる時、よくやるコムラ返り。あの症状に似ている。あれも、いきなりくると痛くて恐い。布団をめくり、声を張り上げて叫びたいところであるが、隣りのベッドでは、ココ(カミさん)とサバ(飼いネコ)が仲良くスヤスヤと夢の中。起こすのも悪く、気が引ける。この痛み、薬でも人の助けでも治まるものではない。と、己をなだめすかし、太腿をさすり続けるが一向に治まる気配はない。
 暗黒のだだっ広い宇宙の彼方に、一人おきざりにされてしまったような切なさと恐怖。「オレは、いま・・・たった一人ぼっち・・・」そんなこんなで、悶々と耐え忍ぶこと20分ばかり。どうやら、悪魔のごときエイリアンの呪縛から解き放たれたように悪夢は去る。
 ヤレ・ヤレと、隣りのベッドに目をやれば、相変わらずココはスヤスヤと軽い寝息をたてての夢の中。サバはボクの不審な気配に目を覚まし「何やってんの?」と寝ぼけた視線でボクを見ておる。ココとサバは天国を見、あたしゃ〜地獄を見る。しょせん、人は人。孤独な生き物である。


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