シゲチャン日誌・2008年5月

2008年5月2日

 例年より2週間ほど早くランドの桜が満開する。タンポポも咲き、近くの山々は白いコブシの花が咲き乱れ、ランド周辺はこれぞ桃源郷という雰囲気に包まれる。この相生一帯は、ことのほかコブシの木が多く、相生の春は、コブシの里といっていいだろう。
 先日、ココ(カミさん)が山道からの帰り道、コブシの蕾を一輪失敬してきてテーブルに飾る。蕾のうちは、手で触れるのさえためらわれるほど清楚で可憐な美しさがある。モクレンのように強めの甘い香りがするのかと、鼻を近づけてみるが、さほど香りはない。半日もすれば花は開き出し、みるみるうちに白い花びらは茶色に変色し、ハラハラと散らす。何事も美しさは一瞬の夢・幻か。



2008年5月13日

 劇場公開からだいぶ遅くなったけれど、映画「下妻物語」のDVDを借りてきて観る。文春文庫から出ている小林信彦著「本音を申せば」の中に意外な面白さと書かれていたからだ。下妻とは少々エロいが、レンタルショップに行ってみたら、青春物の棚にあった。2004年に公開とある。
 主演の桃子(深田恭子)は、ロココ調で全身フリルのファッション。そう―東京の原宿・秋葉原で、こんな娘をよく見かける。これに絡むのが、ヤンキー道一直線のイチゴ(土屋アンナ)で、ヤンキーとロリータという意外な組み合わせである。普段こんな娘どもを街で見かけたならば、ケッ!と舌打ちするところだが、これは映画の中の話だ。
茨城県の下妻市を舞台とした2人の変則的な友情物語であるが、笑えるし、胸にキューンとくるシーンがあり、この2人がどんどん好きになっていく。
 監督はCM界の鬼才中島哲也で、アニメをはさみ、切れ味が鋭く、テンポ良く話が進み最後まで全く飽きさせない。たいした力量である。特に、暴走族の特攻服できめたイチゴ役の土屋アンナがいい。可愛いい。この映画の主役はイチゴだと思う。観終わってから、後日もう一度観てしまったほど面白い。傑作です。
 この「下妻物語」は、都市に住む人間には、面白可笑しく楽しめるが、地方の人間にとっては、バカにされた気がするかもしれん。ひと昔前、吉幾三が歌った「俺は田舎のプレスリー」と基本は同じだ。あとは、観る人の度量次第である。


フットハウスの内部2
前回に引き続き、フットハウスのホール内その2。これまた、何といっていいのやら・・・こんな世界が展開されています。



2008年5月27日

 ランドの原っぱを歩いていたら、顔に何やらペトン!と張り付いたものがある。顔をぬぐってみると、その正体はクモの糸であった。家の軒などにクモが巣を張ることはよくあるけれど、何ゆえにこんな原っぱに巣を張るのか。それに、高い所から低い方へと糸を張るのは分かるが、いくら元祖スパイダーマンといえど、何故?地面と平行に糸を張ることが出来るのか?それが不思議である。
 クモに羽はないので飛ぶのは無理だ。おそらく、小さく身が軽いから、風を利用するのであろう。高い所に登り、強風が吹く時を待つ。吹いたらば風に乗り、尻から糸を出しながら、なるべく高く遠くへと飛ぶ。・・・とボクは推測する。着地点から、出した糸を辿り、何度かその行為を繰り返しては放射線状に張りめぐらす。それをベースとして、うずを巻くようにグルグルと回って巣を完成させる。完成に3・4時間を要すると聞いたことがあるが、気の遠くなるような作業だ。
 今日は、そのスタートというべき一本目をボクが切ってしまったのか。いやいや、気の毒なことをしてしまったものである。



ランドグッズ2

トタンを切り抜いて作った販売用の作品。ヘッドハウスの天井一面に張った作品をアレンジしたもの。



LAND TOP