シゲチャン日誌・2007年3月

2007年3月5日

 春の嵐が吹き荒れ、やがてオホーツク海へと抜ける。ついでに細やかなる我が頭髪も抜け、歯も抜ける。
もうー自分の歯は半分あるかないかである。最近、上の3本がグラグラして下の歯との噛み合わせが悪く、いっそ自分で抜いてしまおうかと思ったが、後のこともあるので歯医者で抜いてもらった。
 歯がどんどん減ってくると、歯を磨くのが楽になる。少なくなった分、磨く時間が短くてすむからだ。そのうち、全ての歯が抜けた場合、総入れ歯にするという手もあるが、歯無しの状態というのもどれほどさっぱりすることだろう。だが、笑った時や口を開けた時の顔たるや、さぞかしバカッ面というか、間の抜けた面に見えることだろう。
 そんな自分の面を見てみたい興味もあるし、憧れるところが全くないわけでもない。



ピーナッツジジィ
どお〜です?ボクと違って頭の毛が爆発したピーナッツジジィ達。この春35個限定でココハウスに新登場。



2007年3月8日

 ボブ・ディランの新曲「モダン・タイムズ」のCDを買った。「いやぁ〜渋い。カッコイィ〜」。最近の気分としては、こんな曲を聞きたかったのだ。今や、ボブ・ディランは古今亭しん生に並んだと思いました。しん生の「世の中ってーものはー」と、いうフレーズを聞いただけで心がほこっとして嬉しくなってしまうが、あの域にボブ・ディランは達しましたね。
 20代のころからディランを聞き続けていたけれど、30代中ごろから突然ディランの音楽が古臭く思えて、その後は新曲が出ても買わずにいた。
 ところが、数カ月前に「ボブ・ディランの頭の中」というビデオを見て、ひっくり返ってしまったのだ。久し振りに見るディランは「これが、あのボブ・ディランなのか?」と目を疑うほどの変貌ぶりであった。
 その姿たるや、すっかり痩せこけて、枯れ木・老木のようであり、口ヒゲをたくわえたその顔は、ペテン師のごときいかがわしさが漂う初老の男ではないか。歌えば、まるで面倒臭そうに、そして啖がからみっ放しのように淡々と歌い続ける。最初、このディランの変貌ぶりに戸惑っていたのだが、どんどんと引きずり込まれ、やがて陶酔へと変化していく自分に気づく。一般受けはしないだろうが、味わい深い確かな存在感があるのだ。久し振りにディラン熱が復活し、これからもディランから目が離せなくなってしまった。ボクも「こんなものが出来ましたけど・・・」と淡々と作品を作り続けて行きたいものである。



ニセン

こいつの名は「ニセン」。他に黒と黄色がいる。三人揃ってイッセン・ニセン・サンセンです。ランドのどこかでデビュー。



2007年3月19

 今年も5月1日からランドが始まるが、毎日販売用のフィギュア作りに追われている。新登場のひょうたんベビーと親父は作り終え、今はピーナッツマンに取りかかっている。何百個と作るわけだから、ちょっと油断するとすぐ飽きてくる。しかし、手を抜くなど許されないことで、やはり手放すのが惜しくなるくらいのものまでに仕上げなければならない。そこで、今回は飽きずに楽しく大量に作る方法を思いつく。
 人の顔を描いたり、人形を作る時、顔の輪郭や目から始めるのが一般的である。が、ボクは落花生やひょうたんに、いきなり鼻の穴を開ける。それも、かなり適当だ。2つの穴を開けてやって、それらの素材が呼吸できるようにしてやるのだ。
 その鼻の位置から思いつくまま、目と口を決めていくと、バリエーションに富んだ表情の顔が次々と浮かんできて楽しくなってくる。もうー何百個でも。もし、興味のある方は、是非お試しあれ。



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