シゲチャン日誌・2007年12月

2007年12月1日

 居間から見えるタモの森を、エゾリスが枝から枝へと飛び移り、一目散に我が家の餌台へと向かってくる。何とリズミカルで美しい動きであろうか。木渡りする枝は、人差し指ほどの細い枝である。飛び移った瞬間に、リスの重みで枝が大きく下にたわみ、一瞬ひやりとさせるが、素早く木の幹のほうへと伝っていく。その素早いこと素早いこと。
 飛び移る木と木の間隔が広くて、飛び移ることが無理と察知するや、きりもみ状にクルクルと回りながら雪面に降り、小走りに次の木へと登り、また木渡りを続ける。
 ひとっ飛び2メートル以上はジャンプするのだが、やはりあの太ももがジャンプ力の秘密なのか?
 冬のエゾリスは、グレーがかった冬毛で全身が被われ、耳の毛は長く伸びて、角が生えたかのようにピン!と立ち、凛々しくも愛嬌のある顔立ちとなる。夏は、耳毛が短く木ネズミと呼ばれるだけあって、ネズミ顔である。
 これから、ココ(カミさん)は、春に木の芽や虫たちが姿を見せるまで、餌台にヒマワリの種とクルミを置く日々が続く。何といっても、リスたちは、それが目当てで、危険を冒してまで我が家にやってくるのだから。



なのなの族
型のいいヤシの実が作業場の隅に押しやられていたので、つい可哀想になり、またまた「なのなの族」を作る。いくつ作っても飽きない顔である。



2007年12月7日

 ココが、目の検診を受ける日なのでいっしょにいく。どこの病院も、子連れの若い母親と、とくにお年寄りが多いもので、院内は一種お年寄りのサロンかのようである。そこで繰り広げられる老人たちの会話は、禅問答を聞くような面白さがある。
 70代とおぼしき老人が、隣りに座っている老人に話しかける。どうやら、知り合いのようである。
 「私は、もうーここに4年も通っておる」と、やや誇らしげ(?)にいう。これを受けて「私か?・・・5・6年になるかな」と、ことも無げに答える。話しかけた老人は、返す言葉もなく「・・・・・・」。沈黙が続く。しばらくして、気をとり直すかのように「カミさんが亡くなって、もうー4年になる」と切り込む。この老人、どうも4年が多い。受けて立つ老人「ウチのは元気だよ。ホレ、隣りに座っとる」。切り込んだ老人、再び「・・・・・・」。長く深い沈黙が続く。この勝負、どうやら相手方に軍配が上がったようである。そのうち、ばつ悪そうに無言で席を立ち、会計を済ませ、そそくさと帰ってしまった。
 人間、年をとると、不幸自慢・病気自慢という自慢話がひとつ加わるものなのだろうか?ボクも、10年後には、このような会話を交わすようになるのであろうか。
 しかし、このような他愛ない会話(?)には、えもいわれぬ味と可笑しさと間がある。



2007年12月22日

 メガネを2種類作ってもらった。
 一個は、寄る年波には勝てないもので、老眼鏡である。それまでは、市販のもので間に合わせていたけれど、左右の視力に差があり、長いこと本を読むのがつらくなってきたのだ。
 もう一個は近視と乱視用で、最近とみに目が疲れるようになった。DVDの映画を見ていると、画像が2重3重になりボケボケで、頭のほうもボケボケだ。
 で、作ったメガネをかけてみれば、「シャキーン!」と遠くまでクッキリと見えるようになった。脳のほうもシャキーン!とするのかと思いきや、こっちは以前と変わりはない。
 2種類のメガネを交互に使い分けるというのは、頭が混乱してくるもので、同時に恋人が2人できたかのように・・・あれこれと忙しく、やっかいなものである。


ヒノテレ

友人のコピーライターから「ヒノテレ」と命名され、某フリーペーパーで登場した経歴がある。シゲチャンランド極楽音楽隊のメンバーでもある。



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