シゲチャン日誌・2005年10月

2005年10月1

 暑く短かい夏が、ようやく終わりをつげ、だいぶ日中も過ごしやすくなってきた。戸外で作業をするには持って来いの気候である。ところが、そうもいかないのだ。
 そう、例によってランドめがけて、テントウ虫の大襲来が始まったのである。先日も休みを返上して、6時間ほどかけて掃除機で吸い取りまくった。これが、2週間ぐらい断続的に続くのだから堪ったものではない。だいいち時間がもったいない。これほど自然に恵まれたところであるから、当然虫が多いのは覚悟の上であったが「それにしてもだ。お前らは何をするために、こんなにも生まれてくるのだっ!!何故なのだっ!!」と、怒りで煮え繰り返ってくるのだ。が、この問いかけを、我身にそっくり振り返えせば、答えに詰まる自分がいる。あーぁ。


9年前の紅葉も見事であったが、今年は凄いの一言。ボクは今時の桜の葉が紅く染まるのが好きで、よく写真に撮る。



2005年10月3日

 保育園の保母さんに引率されて、園児達がランドにやってきた。ヘッドハウスに入るや、その中の女の子が「ここに、住みたいなぁー」といい、隣りの子もウンウンとうなずいている。意外に、こういう声を多く耳にするのだ。以前にも、ヘッドハウスに置いてあるノートに「わたしが、けっこんしたら しげちゃんに いえをたててもらいたい」と、ミミズがはったような字で、こう書かれていたことがある。作品のみならず、ランドの建物や空間全てを好きになってくれているのだ。嬉しいじゃぁーありませんか。


2005年10月15日

 家の天井や壁の間を、1週間ほど前からゴソゴソとネズミが動き回っている。サバ(飼いネコ)は落ち着かない。昨年、ハムスターにも似た小ネズミを、サバは生まれて初めて捕まえた。その時のサバたるや「やるときゃーやるもんねー」と得意気であった。わが箱入り猫にも、野生のカケラは残されていたのである。
 そして、今日。ココ(カミさん)が、階段下のドアーを開けたところ、突然小さな固まりが飛び出してきた。またしても、小ネズミであった。暗闇の天井・壁から、煌々と明るい所へ飛び出したものだから、目が眩んだのか、ネズミの動きはとろい。そこを、サバは普段見たこともない素早さで取り押える。あとは、空中に放り投げたり、逃げるところを猫パンチで攻撃を加えたりと、居間はすっかりサッカー場と化し、サバのひとりサッカーは続く。やがて、小ネズミはぐったりとし、息絶えたところを取り上げて外に捨てる。いくら何でも、室内で食いちぎられては困るのだ。
 こつ然と、消え去ったネズミを求めて、興奮冷めやらないサバは、カーペットの下や部屋の隅々をいつまでも捜し回っているのであった。


カゼをひき50度の発熱の上に、紅葉の照り返しを受けた奴。ヘッドハウス2Fにいるはず・・・。



2005年10月22日

 例年になく今年は暖かい日が続いているからなのか、紅・黄と色鮮やかに染め上げた樹々からは、落葉もせず、いつまでもその姿をとどめている。
 今日は、朝から小雨が降り、ランドの前にそびえ立つ山々の紅葉も小雨で煙り、これまた美しいものである。ランドも、あと数日を残して閉館となる。長かったような短かかったようなランドでの日々を振り返っては、ふと、深い溜め息をつく。帰りがけ、もはや暗くなりかけたランドの上空を、今年も大白鳥の群れが、阿寒の山々をめざして飛んで行く。



LAND TOP