シゲチャン日誌・2005年3月

2005年3月2日

 ゴールデン・ウィークの5月1日からシゲチャンランドが始まるが、今オープンに向けて新作を制作中である。とにかく今年は数が勝負なのだ。何が勝負なのか分からないが、大きさといい数だけは多い。駐車場の恐竜「シゲドン」が12メートル。ヘッドハウスの天井に、トタン板を切り抜き張り付けた作品が畳9枚分。3000個のレモンがプリントされたベッドカバーに顔を描き上げてみたならば、顔、顔、顔・・・と顔だらけで「んー・目が回わる」。まだある、アイハウスの裏手で落ちたスモモの種を拾い乾燥させ、キャンバス地に花火のごとく貼り付けた数が約2000個。
 制作する前に、それら素材の量を数えないことにしている。知ればやる気が失せてしまうからだ。作品が完成してから、おおよその数を数え、初めてその量を知る。
 さて!!次に作るのは何だっけ??


天井の新作

ヘッドハウスの天井に張り付けた新作。これが4分の1ほどで、他にもレモンの顔が・・・。今年のヘッドハウスは天井が見もの。



2005年3月8日

 夜。ナイトキャップを被って寝るようになった。だいぶ頭髪が寂しくなってきたこともあり、頭の天っぺんあたりがスースーと寒くて、夜中に目が覚めてしまうからである。
 まあ、日中もこのところ1・2月から比べると暖かくなってきて、庭先の雪も溶け出し、メロンパンやフランスパンのように丸みを帯びてきたけれど、まだまだ寝る時にナイトキャップのお世話になる日々は続きそうである。


2005年3月14日

 本屋で何気なく手に取って「戦国甲冑集」という写真集をめくったところ、びっくりして昇天しそうになった。いわゆる戦国の武将が身につけた「よろい」「かぶと」なのだが、その度肝をぬく発想とデザインを見て、我が目を疑う。「昔の日本人って、こんなにも大胆だったのか・・・」いやいや無知であった。これまでは、アフリカ、オセアニア、北方民族など海外のネイティブなものばかりに目を奪われてきたものだから、そのショックは大きかった。「燈台もと暗し」とはこのことである。ページをめくるたびに「いんやー凄い。モダンじゃーないか」と、反応した自分に再び驚いた。「モダン=現代=洗練」という図式が、ボクの中でどっかりと定着していたことに気づいたからである。
 いつの世にもイイものはあるわけで、ただ新しければいいというものではない。イイものは時代を突き抜けて観る者の心臓を射るものなのだ。「モダン」という概念は曲者だ。


2005年の大賞作品

名づけて「トッタン星人」。大小60点ほど完成し、ココハウスにて販売します。色は赤茶、青、緑の3種類。



2005年3月28日

 春先の国道などを車で走っていると、ドライバーの捨てるビニール袋や缶などが目立って多くなってくる。それと、ネコ・イヌ・タヌキ・キツネなど動物の死骸も同様である。運転中、これらの死骸をかなり前方で発見したならば、出来る限り車を止め、道路の脇へと移動してやる。放っておけば、2・3度と次々に車に轢かれ、ボロ切れのようになっていくのが忍びなく無残である。死んだなら、車に轢かれるのは一度でいいじゃないか。
 やはり、今日の夕方、昨年の春ランドで生まれ青年に達したかに見えるキツネがランド前の国道に転がっていた。ココロードの草ムラで夕陽を浴び、母ギツネに見守られながら無邪気にたわむれていたアイツだ。あっけないほど短かい命だったのが不憫である。



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